韓国7~9月期GDP1.0%増、半導体好調も純輸出は0.1ポイント
韓国の7~9月期GDPは前期比1.0%増でした。寄与度では、輸出1.1ポイントから輸入1.0ポイントを差し引いた純輸出が0.1ポイントです。半導体製造用機械などが主導した設備投資0.4ポイントと実質GDI3.4%増も表れ、民間消費は0.2%減りました。
韓国経済が7~9月期に輸出で稼いだ成長1.1ポイントのうち、1.0ポイントは輸入で差し引かれました。韓国銀行が10月27日に公表した2026年7~9月期 実質国内総生産(速報)の寄与度(成長率に対する各項目の押し上げ・押し下げ幅)の表に出ている数字です。実質GDPは前期比1.0%増え、そのうち純輸出(輸出-輸入)の分は0.1ポイントでした。関税庁は10月21日、10月1~20日の輸出が前年同期比105.4%増えたと発表しました。同じ資料では半導体輸出が222.5%増え、輸入全体も42.8%増えています。輸出と輸入がそろって膨らむ動きは、7~9月期の寄与度の表にも表れています。
この記事は2026年10月29日15時50分時点の情報で、数値は韓国銀行が10月27日に公表した速報値です。韓国銀行は、速報値は四半期の最終月の実績データをすべて反映できていないため、今後公表する暫定値と差が出る可能性があるとしています。
輸出1.1ポイントから輸入1.0ポイントを引くと
韓国銀行の速報によると、7~9月期の実質輸出は半導体、機械・電気機器などを中心に前期比2.3%増えました。実質輸入も原油や半導体製造用機械などが伸び、2.4%増加しています。GDPを計算するとき、輸入は差し引く項目です。輸出の寄与1.1ポイントから輸入の1.0ポイントを引くと、純輸出として残るのは0.1ポイントです。
純輸出の寄与は、今年に入って四半期ごとに縮んでいます。1~3月期は1.1ポイント(輸出2.7ポイント、輸入1.6ポイント)、4~6月期は0.3ポイントでした。7~9月期の輸出の寄与は4~6月期の2倍近くに広がり、輸入の寄与は0.3ポイントから1.0ポイントに増えました。
冒頭の2つの数字を並べる際には注意点があります。105.4%は、10月1~20日のドル建て金額を前年同期と比べた値です。寄与度は、7~9月の実質GDPを直前の四半期と比べています。期間も比較の基準も異なります。10月1~20日の輸出統計を読む際のほかの注意点は、PRISM 5 Things 第4号で取り上げました。
表1. 寄与度(季節調整済み、前期比、ポイント)
| 項目 | 2026年4~6月期 | 2026年7~9月期 |
|---|---|---|
| 国内総生産(GDP) | 0.6 | 1.0 |
| 主体別:民間 | 1.1 | 0.2 |
| 主体別:政府 | -0.5 | 0.8 |
| 内需 | 0.3 | 0.9 |
| 民間消費 | 0.2 | -0.1 |
| 政府消費 | 0.0 | 0.3 |
| 建設投資 | 0.0 | 0.1 |
| 設備投資 | 0.0 | 0.4 |
| 知的財産生産物投資 | 0.2 | 0.2 |
| 純輸出 | 0.3 | 0.1 |
| 輸出 | 0.6 | 1.1 |
| 輸入(控除) | 0.3 | 1.0 |
出所は韓国銀行の速報の表1です。在庫(7~9月期0.1ポイント)と統計上の不突合(-0.1ポイント)は表から省きました。主体別(民間+政府)と支出別(内需+純輸出)は、同じGDPを2通りに分けたものです。四捨五入のため、項目の合計が総計と一致しない場合があります。
設備投資・製造業・所得に表れた変化
純輸出以外の行では、変化がより大きく出ています。設備投資は機械類(半導体製造用機械など)を中心に4.1%増えました。寄与度は4~6月期の0.0ポイントから、7~9月期は0.4ポイントに上がっています。経済活動別では、製造業が2.0%成長しました。コンピューター・電子・光学機器と、機械・装備が伸びています。製造業の寄与度は0.6ポイントで、4~6月期(0.4ポイント)を上回りました。半導体製造用機械や電子・光学機器は半導体と重なる品目ですが、韓国銀行は半導体だけを切り出した寄与度を公表していません。
所得の指標では、伸びがさらに大きくなっています。実質国内総所得(GDI。交易条件の変化を織り込んだ所得の指標)は前期比3.4%、前年同期比18.8%増えました。韓国銀行は、GDIの伸び率がGDP成長率(1.0%)を大きく上回ったと記しています。ファイナンシャルニュースやデジタルタイムスなど10月27日の報道は、その背景を「半導体輸出の交易条件改善などの影響」と伝えました。
民間0.2ポイント、政府0.8ポイント
成長の担い手を見ると、比重が政府側に移りました。民間の寄与度は4~6月期の1.1ポイントから、7~9月期は0.2ポイントに縮小しました。政府の寄与度はマイナス0.5ポイントから0.8ポイントに転じています。政府消費は物件費と健康保険給付費の支出が増え、1.9%増加しました。
民間消費は0.2%減りました。乗用車・家電製品などの財と、金融・飲食などのサービスがいずれも減少しています。寄与度はマイナス0.1ポイントです。デジタルタイムスは、民間消費の減少は2022年1~3月期以来だと報じました。
同じ数字でも、どこに重きを置くかで見方が分かれます。楽観的な見方は、見通しとの差に注目します。7~9月期の1.0%は、韓国銀行が8月の経済見通しで想定した0.3%を上回りました(ファイナンシャルニュース、コリアタイムズの報道)。韓国銀行は10月22日の『経済状況評価』で、「国内経済は前回の見通し経路を相当程度上回る高い成長を示す見通し」と述べています(アイニュース24の引用による)。
慎重な見方は、消費に目を向けます。カトリック大学経済学科のヤン・ジュンソク教授は10月25日、マネートゥデイに「特に経済状況をはっきり見るには、消費を確認する必要がある」と語りました。民間0.2ポイント対政府0.8ポイントという7~9月期の構成は、発表前に出ていたこの懸念と同じ方向を示す数字です。
中国・台湾と比べると
中国国家統計局が10月19日に発表した7~9月期GDPは、前年同期比4.5%増、前期比1.2%増でした。韓国は同じ2つの基準で3.4%、1.0%です。同じ基準同士で並べると、どちらの指標も中国の方が高くなっています。
台湾は、まだ7~9月期の実績が出ていません。台湾の行政院主計総処が8月14日に公表した資料では、4~6月期の成長率は前年同期比12.93%でした。主計総処は同じ資料で、7~9月期を前年同期比11.42%と予測しています。韓国の3.4%は実績、台湾の11.42%は予測です。主計総処が出す前期比の系列は年率換算(saar、季節調整済み年率)した値のため、韓国の前期比とそのまま比べることはできません。
台湾現地の受け止めは期待寄りです。経済日報(台湾)は10月25日、AI・高性能コンピューティング(HPC)需要で輸出が過去最高を更新し続けていると報じました。7~9月期に13%台の成長を見込む観測もあわせて伝えています。
今後の注目点
- 10月30日(金) 台湾の7~9月期GDP概算値。経済日報の10月25日の報道に基づく日程で、公表時刻は確認できていません。主計総処の予測11.42%と比べる実績になります。
- 韓国の7~9月期暫定値 韓国銀行が今後公表します。9月の実績がすべて反映された後も、民間消費のマイナス0.2%と純輸出の0.1ポイントが変わらないかを確認します。
- 11月1日(日) 産業通商部の10月輸出入動向。毎月1日に発表する慣行に基づく見込みで、公式日程は確認できていません。10月1~20日の105.4%が、1カ月全体でどう着地するかを確認します。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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