原油高、ガソリン1リットル台湾54.6円・日本42.8円を肩代わり
原油高のなか、ガソリン1リットルごとに台湾は約54.6円(PRISM計算)、日本は42.8円をドライバーに代わって負担しています。韓国は精製会社が先に損失を抱え、政府の精算待ち。5カ国の燃料費の請求書がどこに届くのかを追いました。
1リットル当たり54.6円と42.8円。今週、台湾(10月26日~11月1日)と日本(10月22~28日)が、ガソリン1リットルごとにドライバーに代わって埋めている金額です。台湾の分は台湾ドルを円に換算しました(PRISM計算、米FRB H.10の10月16日レート)。韓国は同じ単位で数字を示せません。精製会社が先に抱えた損失を政府が年内に精算して支払う計画で、1リットル当たりの金額は公表されていないからです。中国は差額を誰が埋めているのかを明らかにしていません。米国は価格を市場に委ねたまま、一部のディーゼルにかかる税の納付を先送りするよう指示しました。1リットル当たりいくらを、誰が、いつまで肩代わりしているのでしょうか。
衝撃の出発点は同じでした。米国とイランの衝突が再び激しくなりました。北海ブレント原油の週平均価格は、8月第4週の1バレル89.5ドルから、9月第3週には105.8ドルに上がりました(韓国国内の報道ベース)。ブレント原油先物の10月23日の終値は116.72ドルで、4月29日以来の高い水準でした(CNBCの報道)。米国の道路用ディーゼルの平均価格は、9月21日に1ガロン6.529ドルに達しています(米エネルギー情報局・EIA)。
PRISMは10月27日までに、5カ国の政府文書と公表資料を確認しました。韓国は産業通商部の参考資料・説明資料、日本は資源エネルギー庁が運営する燃料油価格支援の公式サイトと財務省の閣議決定資料が基準です。台湾は国営石油会社・台湾中油(CPC)の週間価格公表を伝えた中央通訊社(CNA)の報道、中国は国家発展改革委員会(発改委)の発表を載せた新華社などを使いました。米国は連邦官報に掲載された大統領令の原文、米内国歳入庁(IRS)の報道発表資料、EIAの統計です。
円換算はすべてPRISM計算です(米連邦準備制度理事会〈FRB〉H.10の10月16日レート。詳しくは比較表の下に記載)。どの国の方式が優れているかは判定しません。それぞれの方式が払っているコストを並べて示します。
韓国:精製会社が先に穴埋めし、政府の支払いは「年内」
9月18日、韓国全国のガソリンスタンドのガソリン平均価格は1リットル1,858.52ウォンでした(韓国石油公社の価格情報サイト「オピネット」を引用した報道)。同じ日、産業通商部は第10次の石油最高価格を、ガソリン1,784ウォン、軽油1,773ウォン、灯油1,380ウォンと発表しました。9月19日0時から4週間適用し、第9次の価格をそのまま据え置いています。
2つの数字は別々の段階の価格です。最高価格は、精製大手4社がガソリンスタンドに卸す供給価格(卸売価格)の上限です。ドライバーがスタンドで払う価格を直接決めるものではありません。店頭価格はその上で別に動きます。
第10次の価格は10月17日0時まで使われました。産業通商部は10月16日、第11次の最高価格も第10次と同じ価格に据え置きました。10月17日0時から4週間適用されます。第9次・第10次・第11次はいずれも金曜日に発表し、土曜日0時から適用しました。第12次の日程について、10月27日までに告知はありませんでした。
制度は3月13日に始まりました。根拠は「石油販売価格の最高額指定および過剰輸出制限に関する規定」です。ガソリン・自動車用軽油・室内用灯油の月間輸出量も、前年同月の100%以内に抑えました(報道)。精製業界は輸出制限の緩和を求めています。政府は国内の需給に問題が出ない範囲で、輸出量の管理策を探るとしています(産業通商部、10月16日)。産業通商部は、この制度が3~8月の消費者物価上昇率を平均0.6ポイント押し下げたと推計しています。9月の物価への効果は、PRISM5 Things 第2号で取り上げました。
コストは順番を追って移っていきます。上限より安く燃料を卸したことで生じた損失を精製会社がまず抱え、政府が後から精算して補塡する仕組みです。産業通商部は9月2日の説明資料で、損失を「原価などを基準に」補塡すると説明しました。企業ごとの適正マージン率を上乗せする方式は「決まっていない事案」だとしています。9月14日の説明資料は手続きを示しました。精製会社が原価資料を提出し、最高額精算委員会が審議し、政府は「年内支給」する計画です。
最初の精算対象は3月13日~6月30日分です(報道)。政府は9月末までに業界の資料を受け取り、11月末までに精算額を算出する計画です(報道)。韓国の経済紙マネートゥデイは9月16日、施行から6カ月が過ぎても精製大手4社に最初の損失補塡金が支払われていないと報じました。争点が約100項目あり、補塡の基準となる原価をめぐって意見が分かれているという内容です。10月17日の産業通商部の説明資料にも、支払いの金額と日付はありませんでした。精算委員会が精製会社ごとの第2四半期(4~6月)の財政支援申請資料を原価基準で検討しており、審議を経て支払うという内容です。
財源は補正予算に入っています。3月31日の国務会議(閣議に相当)を経た補正予算案は、企画予算処が所管する目的予備費を5兆ウォン増やしました。京郷新聞(4月2日)は、この増額が「石油最高価格制の施行に伴う精製会社の損失補塡など」のためだと伝えています。アジア経済(3月31日)は、そのうち最高価格制の財源を4兆2000億ウォン(約4974億円)と報じました。当時の企画予算処長官は、6カ月分の物量が基準だと説明しています(報道)。国会は4月10日、補正予算を26.2兆ウォン規模で可決しました。2つの数字は報道ベースです(企画予算処の原文の編成表とは未照合)。産業通商部は10月17日、「現在の予算の範囲内で」損失補塡の財政支援ができるとの判断を示しました。10月26日の説明資料では、今年の予備費4兆2000億ウォンと来年度予算1兆4500億ウォン(約1717億円)を損失補塡の財源として確保したと明らかにしています。
終了時期は条件でしか決まっていません。産業通商部は9月14日、政府が「6カ月の期限」を告知したという内容を「事実ではない」と反論しました。中東情勢と国際原油価格が安定し、タンカーの通航が円滑になったときに終了を検討するとしています。
日本:170円を超える分は予備費から
日本のガソリン価格のグラフには線が2本あります。10月19日時点のレギュラーガソリンの全国平均は1リットル170.2円で、補助がなければ213.2円でした。軽油は159.7円と202.7円です。資源エネルギー庁が運営する燃料油価格支援の公式サイト(nenryo-teigakuhikisage.go.jp)が、10月21日に更新したグラフです。2本の線の差である43.0円は、その週(10月15~21日)に適用された支給単価と一致します。
制度は3月11日の総理指示で始まり、3月19日出荷分から適用されました。名称は「中東情勢を踏まえた緊急的な激変緩和措置」です。ガソリンの全国平均が170円程度を超えると、超えた分を全額補塡します。軽油・灯油・重油にも同じ額が出ます。お金は石油元売り各社に支払われ、元売りがその分だけ卸価格を下げる仕組みです。
支給単価は毎週、計算式で決め直されます。翌週の想定小売価格から基準価格170円を差し引く方式です。同じ公式サイトによると、10月22~28日の適用単価は1リットル42.8円で、前週(10月15~21日)の43.0円から0.2円下がりました。
日本は税を先に下げたうえで、補助を重ねています。同じグラフ資料によると、ガソリンの暫定税率は2025年12月31日に、軽油引取税の暫定税率は2026年4月1日に廃止されました。日本は2022年にも燃料補助を実施しましたが、この記事の数字はすべて今年3月に新たに始まった制度のものです。
財源は予備費です。財務省の閣議決定資料によると、3月24日に2025年度(令和7年度)の一般予備費から、燃料油の事業に約7948億円が充てられました。9月1日には2026年度(令和8年度)の「中東情勢等対応予備費」から、約6136億円が燃料油の事業に回されています。同じ日のタクシー用LPG支援を含む総額は約6160億円です。6月の補正予算で2.5兆円規模で設けられたこの予備費の、初めての使用でした。2つの決定の燃料油分を千円単位の原資料で合計すると、約1兆4085億円になります(PRISM計算。四捨五入の関係で、上の2つの数字の合計とは1億円ずれます)。
同じ決定について、国内メディアの強調点は分かれました。NHKは9月1日、燃料価格の抑制を「継続」する点に焦点を当てました。共同通信は同じ日、財源の枯渇を防ぐための支出と位置づけ、経済産業省の話として7月末の基金残高が約2100億円だと伝えています。
台湾:国営の台湾中油が吸収し、請求書は立法院へ
台湾のドライバーは10月26日~11月1日、95無鉛ガソリンを1リットル32.7台湾ドルで、スーパーディーゼル(超級柴油)を29.9台湾ドルで給油します。6週連続の据え置きです(聯合報〈udn〉集計)。国営石油会社の台湾中油は金・土曜日ごろに翌週の価格を発表し、月曜0時から適用します。
10月24日の発表を伝えたCNAの報道によると、この週はガソリン1リットルごとに11.2台湾ドルが価格から差し引かれます。内訳は、政府の貨物税(燃料などにかかる個別の消費課税)の減免が3.7台湾ドル、台湾中油の追加吸収が7.5台湾ドルです。軽油は11.4台湾ドルで、政府2.1、中油9.3です。円に換算すると、ガソリン約54.6円(政府18.0円、中油36.6円)、軽油約55.6円(政府10.2円、中油45.4円)です(PRISM計算)。前週(10月19~25日)の吸収額はガソリン10.6、軽油10.9台湾ドルでした。
中油が掲げる名目は2つです。「アジア近隣国で最も安い価格(亞鄰最低價)」の維持と、「米・イラン戦争に対応した特別価格安定メカニズム(美伊戰爭專案平穩機制)」です。2月28日から10月25日までのガソリン・軽油を合わせた累計吸収額は、約303.7億台湾ドル(約1481億円)です。ただ、CNAの原文だけでは、この数字に政府の貨物税減免分が含まれるかどうかがはっきりしません。
中油の帳簿はすでに重くなっています。経済部は、中油の年末の負債比率を98%と予想しました(自由時報、10月2日)。行政院は9月3日、過去最大となる6076.3億台湾ドル規模の追加予算案を決定しました。最大の項目は中油への増資2338.3億台湾ドルで、全体の約40%を占めます(CNA)。立法院予算センターによると、同じ追加予算には、経済部による中油・台湾電力への補助1725.35億台湾ドルも盛り込まれています(聯合報〈udn〉、10月23日の単独報道)。
増資は立法院という関門で止まっています。追加予算案は第一読会を経て立法院の委員会に回され、10月27日現在、可決されていません。立法院予算センターは、中油への増資のうち508.07億台湾ドルは2027年度以降に必要となる分だと指摘しました。今回の追加予算に前倒しで盛り込むことには問題があるという趣旨です(udn、10月23日の単独報道)。主計総処は、12月31日までに審議を終えられなければ追加予算は効力を失うと説明しています。卓栄泰(たく・えいたい)行政院長(首相に相当)は、11月末までの第三読会通過を望んでいます。
政党の立場は3つに分かれます。与党・民進党は、政府には中油・台湾電力のコスト上昇から国民を守る責任があるという立場です。国民党は、増資は2027年度(民国116年)の総予算で正式に審査すべきだとして、「全額削減も排除しない」としています。民衆党は、6年連続赤字の中油が追加予算の要件に合うのかを問うています。野党の一部からは、増資の代わりに1人当たり2万台湾ドルを現金で配る案も出ました(自由時報の単独報道)。
中国:値上げ幅を削り、輸出許可を絞った
1トン当たり830元。9月24日、中国のガソリン価格が従来の算式(国際原油価格に連動して定期的に改定する仕組み)どおりなら上がるはずだった幅です。実際の値上げは395元でした。軽油も800元ではなく385元しか上がりませんでした(界面新聞・新華社の報道)。発改委が価格メカニズムはそのままに、「臨時調整(临时调控)」をかけた結果です。9月11日にも、ガソリンは435元から260元へ、軽油は420元から250元へと値上げ幅を縮めました(発改委発表の新華社転載)。
1リットル当たりに直すと、9月24日の値上げ幅は92号ガソリン0.31元、0号軽油0.33元です(報道による換算)。この報道の換算値から1トン当たりのリットル数を逆算すると、この回に抑えた分はガソリン約0.34元(約8.0円)、軽油約0.36元(約8.5円)です(PRISM計算)。2つの回の抑制分は分けて見る必要があります。9月24日の「本来の値上げ幅」に9月11日の抑制分が繰り越されたかどうかは、発表文からはわかりません。
新華社が伝えた発改委の発表は、この措置を「国際原油価格の上昇が国内に与える衝撃を和らげる」ための一時的な措置と説明しました。発表文に書かれていないのは、差額を負担する主体と財政補助の有無です。中国石化(シノペック)・中国石油(ペトロチャイナ)といった国有石油会社がマージンで吸収しているという見方は推測の段階で、一次文書では確認できません。10月15日の回では、ガソリン・軽油の価格を改定しませんでした(発改委発表)。発表文は、国際原油価格が一時下がった後に再び大きく上がったと記しただけで、計算上の調整幅や、臨時調整を適用したかどうかは明らかにしていません。
もう1つの手段は輸出です。発改委は3月、石油会社に新規の燃料輸出を一時停止するよう口頭で指示したとされます(ロイター系など複数の海外メディア)。5月にはジェット燃料など一部を解禁しました。9月末には、国慶節の連休前に香港・マカオ以外向けの輸出許可が出ず、10月分の輸出が事実上止まったとの報道がありました(ハイドロカーボン・プロセッシングなど)。ペトロチャイナは10月のガソリン・ジェット燃料の船積みの一部を取り消しました。10月9日には、10月分の輸出が再開されたとの報道が出ました。ロイターは業界関係者の話として、10月分の承認量を約370万トンと伝えました。S&Pグローバル・プラッツは、中国国内のアナリストが10月の輸出量を最低350万トンと推計していると報じました。停止も再開も、根拠は関係者発の報道です。発改委・商務部の公式文書や国営メディアの直接報道は、PRISMが調べた範囲では見つかりませんでした。
米国:価格は市場に委ね、税の納付を後回しに
10月5日に署名された大統領令14435号のタイトルは、「Emergency Tax Relief on Diesel Fuel(ディーゼル燃料に関する緊急の税救済)」です。10月9日に連邦官報(91 FR 64747)に掲載された本文は、タイトルより範囲が狭いものでした。財務長官に対し、内国歳入法(26 U.S.C.)7508A条に基づく救済の要件を5日以内に判断するよう指示しています。そのうえで、4041条(a)(1)(A)・(b)(1)(B)の税のうち10月5日~12月31日発生分の納付を、加算税と利息なしで猶予させるとしました。名目は農家とトラック運転手の負担です。
4041条の税は、染色ディーゼルを道路で使うときにかかります。農業機械のように道路以外で使うディーゼルは免税で売られ(日本の免税軽油に近い考え方です)、区別のために赤く着色されます。この燃料を道路を走る車に入れると連邦物品税を納める必要があり、6715条の罰金の対象になります。大統領令は、同じ期間この罰金を科さないと発表するよう指示しました。一般のガソリンスタンドで売られる無色のディーゼルは、製油所・ターミナルからの出荷段階で4081条により課税されます。大統領令の本文に4081条は出てきません。米国エネルギー・マーケターズ協会(EMA)など業界は、猶予の対象を染色ディーゼルの道路使用分と解釈しています。一般のスタンドのディーゼル価格は、この命令の直接の対象外です。
4041条のディーゼル税率は、同条(a)(1)(C)(i)により4081条のディーゼル税率をそのまま準用します。1ガロン24.3セント、1リットル当たり約10.1円です(PRISM計算)。このお金は染色ディーゼルを道路で使った人にだけ関係します。EMAが引用したホワイトハウスの試算では、250ガロンの給油で約60ドルの節約です。トランプ大統領はネブラスカ州の集会で、誰でも免税の染色ディーゼルを買えるようにすると述べました。ホワイトハウスのファクトシートの説明は、それより狭い内容です(複数の報道)。
帳消しはまだ「検討」の段階です。大統領令第4条は、猶予した税の納付義務をなくす方法を、立法も含めて「検討(explore)」するよう求めています。IRSは10月14日の報道発表資料(IR-2026-122)で、染色ディーゼルの道路使用に関する物品税の罰金を科さないと発表しました。適用期間は10月1日にさかのぼり、12月31日までです。大統領令が定めた納付猶予の期間(10月5日から)とは開始日が異なります。IRSは10月21日、追加の報道発表資料(IR-2026-125)を出しました。対象は、同じ期間の染色ディーゼルの使用で生じた4041条(a)の税の申告・記録義務(Form 720〈連邦物品税の四半期申告書〉など)です。これを一時的に守れなくても問題にせず、12月31日より後にさかのぼって申告することも求めません。扱う範囲は申告・記録までで、税をなくすという文言はありません。7508A条に基づく納付猶予については、10月14日の報道発表資料が「追加の指針」を予告した段階です。納付期限を定める指針は、10月27日までにPRISMが調べた範囲では出ていません。
州政府が先に動きました。ノースカロライナ州は、農業用に蓄えた染色ディーゼルの道路使用について、12月31日まで罰金を科さないことにしました。アイオワ州は災害を宣言し、指定農産物の輸送に限って2027年2月4日まで道路での使用を認めました。アイオワ州交通局は、連邦レベルの救済が州の制限規定に優先するわけではないと説明しています。
ディーゼル価格はピークから下がった後、再び上がりました。EIA集計の道路用ディーゼル平均価格は、9月21日に1ガロン6.529ドルでピークをつけ、10月12日に6.179ドルまで下がった後、10月19日には6.276ドルに上がりました。同じ日のレギュラーガソリンは4.284ドルで、値下がりが続いています。トランプ大統領は、ディーゼルの輸出禁止は「しない」と述べています(アルジャジーラ、10月3日報道)。
5カ国を1つの表に並べると
同じ単位ですぐに比べられるのは、日本と台湾の2カ国だけです。どちらも、算式で決まる価格と実際の販売価格の差を1リットル当たりで公表しています。残りの3カ国は、数字がないか、数字の性格が異なります。
| 項目 | 韓国 | 日本 | 台湾 | 中国 | 米国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 価格措置 | 精製会社→スタンドの供給価格に上限(第11次、10/17~、第10次の価格を維持) | ガソリン170円超過分を全額補助(元売りに支給) | 台湾中油の週間価格を据え置き | 値上げ幅の縮小(9/11・9/24)+輸出許可の抑制、10/15の回は据え置き | 価格介入なし、染色ディーゼル道路使用分の連邦税の納付猶予を指示(罰金不適用と申告・記録の不履行不問は告知済み、納付猶予の指針待ち) |
| いま埋めている側 | 精製大手4社(先行負担)→政府(精算後) | 納税者(予備費) | 台湾中油(国営)+政府(貨物税減免) | 未公表 | 該当する納税者本人(納付猶予を指示) |
| 1リットル当たりの金額(現地通貨) | 比較不可 | 42.8円(10/22~28) | ガソリン11.2・軽油11.4台湾ドル(10/26~11/1) | ガソリン約0.34・軽油約0.36元(9/24の回、報道換算からの逆算、参考) | 1ガロン24.3セント(該当者のみ) |
| 円換算(PRISM計算) | — | —(円建て) | ガソリン約54.6円・軽油約55.6円 | 約8.0円・8.5円(参考) | 約10.1円(税率換算) |
| 累計・財源 | 損失補塡の財源は今年の予備費4兆2000億ウォン(約4974億円)と来年度予算1兆4500億ウォン(約1717億円)(10/26の政府説明資料)。支払いの金額・日付は未公表、政府は「現在の予算の範囲内で可能」 | 予備費の燃料油分1兆4085億円 | 累計吸収約303.7億台湾ドル(約1481億円)、中油増資2338.3億台湾ドルは立法院で審議中 | 未公表 | 未公表(納付猶予の指針待ち) |
| 期限 | 期限なし、第11次は10/17から4週間 | 未公表 | 週単位で決定、追加予算は12/31までに審議を終えなければ失効 | 10/15の回は据え置き、次回の調整タイミングは10/29 24時(業界見通し) | 12/31発生分まで、納付期限は未定 |
為替レートは、米連邦準備制度理事会(FRB)H.10の2026年10月16日ニューヨーク正午買いレート(1ドル=1,334.03ウォン・158.00円・32.40台湾ドル・6.6861元)で、1ガロンは3.78541リットルで計算しました。円換算と累計額の換算は、すべてPRISM計算です。韓国の欄が「比較不可」なのには2つの理由があります。政府が1リットル当たりの損失を公表しておらず、補塡の基準となる原価を国際製品価格(MOPS、シンガポール市場の石油製品価格指標)とみるか、実際の原価とみるかから精算の争点になっているためです。米国の欄には、補助金がない代わりに4041条のディーゼル税率(4081条の税率を準用)を記しました。大統領令が納付猶予を指示したお金で、染色ディーゼルを道路で使う人にだけ関係します。中国の欄は9月24日の1回分の値上げ抑制額なので(10月15日の回は調整がありませんでした)、ほかの欄と水準を比べることはできません。日本の単価は毎週変わります。
同じ時期のガソリンだけを並べると、台湾は約54.6円、日本は42.8円です。中身は違います。台湾の数字には、政府の税減免3.7台湾ドルと国営企業の吸収7.5台湾ドルが混ざっています。日本の数字は全額が財政からの補助で、税をすでに下げた後に上乗せしたお金です。
同じ衝撃、違うコスト
燃料を多く使う人ほど多く受け取る
1リットル当たり同じ額を埋めると、燃料を多く入れる人ほど受け取る絶対額は大きくなります。韓国ではこの問題が指摘されました。産業研究院のイ・ホン副研究委員は、燃料を多く使う高所得層ほど絶対額で多くの恩恵を受けると指摘しています。民間の財政監視団体ナラサルリム研究所は、所得下位20%世帯の66.7%は燃料費の支出がないと分析しました(ハフポスト韓国版の報道)。政府側の数字は、先に見た物価抑制の推計(3~8月平均0.6ポイント)です。
日本と台湾も、1リットル当たり同じ額を埋めています。給油量が多いほど受け取る分が大きくなる構造は同じです。日本・台湾で同じ論争があるかどうかは確認できませんでした。米国は対象を染色ディーゼルを道路で使う人に絞りました。罰金を科さないことと、申告・記録の不履行を問わないことはすでに告知され、納付期限を定める指針はまだ出ていません。
財政:使ったお金、確保したお金、先送りしたお金
日本は予備費1兆4085億円を燃料油の補助に充てました。台湾政府は貨物税の徴収を減らす形でガソリン1リットル当たり3.7台湾ドルを負担し、中油の分を埋める増資は立法院の採決を待っています。韓国は4兆2000億ウォン(約4974億円)が最高価格制の財源と報じられ、支払いは年内としています。国会予算政策処は、この目的予備費の用途が包括的だとみています。損失補塡はもちろん、サプライチェーンへの金融支援、低所得層の燃料費、備蓄用原油の購入まで、「ほぼすべての高油価関連支出」がこの項目の下で執行され得るという指摘です(京郷新聞4月2日の引用)。米国は税を受け取る時期を後ろにずらすよう指示しました。IRSは、この期間の申告・記録の不履行を問わず、年明け以降にさかのぼって申告することも求めないとしています。猶予した税をいつ、どう徴収するかは、まだ出ていない7508A条の指針次第です。議会が帳消しにすれば、その時点で連邦財政のコストになります。猶予の規模は公表されていません。
企業の帳簿:業界の推計と政府の立場
韓国の精製会社の損失は、まだ推計しかありません。業界は国際製品価格(MOPS)基準で、5月末までに損失が4兆ウォンを超えたと推計しました(ヘラルド経済などの報道)。10月16日の報道は、業界推計の累計損失を7~8兆ウォンと伝えました(毎日経済新聞・ソウル経済新聞)。産業通商部は翌日の説明資料で、この数字を想定販売価格に基づく機会費用だとしました。原価を基準とする政府の精算額とは差があるという反論です。業界の推計と、政府が確保した今年の予備費4兆2000億ウォンは、別々の計算です。
台湾中油は年末の負債比率98%を目前にしており、民衆党は6年連続の赤字を問題視しています。中国の国有石油会社の負担分は、表では「未公表」の欄のままです。
国境の外へ移る負担
輸出を止めれば国内の量は守れますが、その燃料を買っていた国への供給は減ります。海外メディアは中国の10月分輸出停止の報道を、在庫の防衛として、そしてバングラデシュのような輸入国への打撃として扱いました。韓国も主要油種の月間輸出量を前年同月の水準内に抑えています。日本を含む主要7カ国(G7)は10月2日、備蓄原油とディーゼル1億バレルを4カ月かけて放出し、互いに輸出制限を控えることで合意しました(アルジャジーラの報道)。国別の分担は公表されていません。米国はディーゼルの輸出禁止を否定しました。
今後の注目点
10月27日時点で、5カ国の請求書の次の日付は次のとおりです。
- 10月29日24時(北京時間、日本時間30日午前1時):中国発改委の次回価格調整のタイミング(業界見通しに基づく日程)。10月15日の据え置きの後に値上げするのか、差額の負担主体を明らかにするのか。
- 11月13日前後:韓国の第12次最高価格の決定(第11次の4週間の適用が終わる時期。政府告知なし・PRISM推定)。精製会社への最初の損失補塡金の支払い時期も、あわせて見るべき点です。
- 毎週金・土曜日:台湾中油の週間価格公表。10月31日ごろに11月2~8日分が出ます。立法院は12月31日までに追加予算の審議を終える必要があります。
- 米財務省・IRSの指針:7508A条に基づく納付猶予の指針と、猶予した税の納付期限。罰金不適用は10月14日、申告・記録の不履行不問は10月21日に告知されました。
- 日本の週間支給単価:10月28日ごろに10月29日~11月4日分が公表されます(これまでの公表サイクルに基づく見通し)。
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同じ「コア物価」でも、国・地域によって除く品目は違います。2026年9月の米国コアCPI(2.6%)と日本のコアCPI(2.1%)をそのまま比べると、定義の違いまで混ざります。日米韓台のコア指標の定義と、10月分の公表日程を表にまとめました。
FRBは賛成10反対2、日銀は賛成8反対1で金利を据え置き。米国7〜9月期GDPは年率3.4%成長、9月PCE物価は前年同月比3.6%。サムスン電子の決算は営業利益107兆4000億ウォンのうち半導体が106兆5000億ウォン。
韓国の7~9月期GDPは前期比1.0%増でした。寄与度では、輸出1.1ポイントから輸入1.0ポイントを差し引いた純輸出が0.1ポイントです。半導体製造用機械などが主導した設備投資0.4ポイントと実質GDI3.4%増も表れ、民間消費は0.2%減りました。
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