ウォール街が選んだ「24時間取引」の新時代
SECがWisdomTreeの国債MMFに24時間取引を承認。ブロックチェーン決済で即座に売買可能な新モデルが、従来の投資信託の常識を覆す。
投資信託は「1日1回、終値で取引」が常識だった。しかし米証券取引委員会(SEC)は先週、この100年続いた慣例を破る決定を下した。
SECが認めた「革新的取引モデル」
WisdomTreeの国債マネーマーケットファンド(WTGXX)が、ディーラーとの間で1ドル固定価格による日中取引の承認を獲得した。従来の投資信託では、投資家は1日の終わりに確定する純資産価値(NAV)でしか売買できなかった。
新しい仕組みでは、ブローカーディーラーが自己在庫から24時間365日で取引に応じ、ブロックチェーン上で即座に決済が完了する。投資信託本体の規制構造は維持したまま、取引の利便性だけを劇的に向上させる設計だ。
WisdomTreeのデジタル資産責任者ウィル・ペック氏は「投資家体験の真の革新であり、ブロックチェーンが資本市場の新しいインフラとして機能することを実証している」と述べた。
日本の金融機関が注目すべき点
興味深いのは、同社が導入した「連続配当計算」機能だ。ウォレットが株式を保有した時間に応じて利息を配分し、日中の売買でも収益を取り逃がさない仕組みを構築した。これは日本の投資信託業界が長年課題としてきた「日中取引時の収益配分」問題への一つの解答といえる。
現在、トークン化された米国債市場は100億ドルを超える規模に成長している。BlackRockとSecuritizeのBUIDLファンドが20億ドル超を集め、Circle(CRCL)やOndo Financeも参入している。
compare-table
| 項目 | 従来の投資信託 | WisdomTreeの新モデル |
|---|---|---|
| 取引時間 | 1日1回(終値時) | 24時間365日 |
| 決済期間 | T+1~T+3 | 即座(ブロックチェーン) |
| 価格 | NAV変動 | 1ドル固定 |
| 配当計算 | 日次 | 保有時間に応じて連続 |
| 取引相手 | ファンド直接 | ディーラー在庫 |
日本市場への示唆
日本の資産運用会社にとって、この動きは見過ごせない変化だ。野村や大和などの大手証券が検討すべきは、既存の投資信託インフラをどう進化させるかだろう。
特に注目すべきは規制当局の姿勢だ。SECは投資信託の根幹を変えることなく、取引の利便性向上を認めた。金融庁も同様のアプローチを取る可能性がある。
日本の個人投資家の1800兆円を超える金融資産のうち、現金・預金が54%を占める現状を考えると、24時間取引可能な投資商品は資産運用の裾野拡大につながる可能性がある。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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