ランボルギーニがEV撤退、高級車市場で加速する電動化見直し
ランボルギーニが1,341馬力のEV「ランザドール」を中止し、2029年にハイブリッド車投入へ。高級車ブランドが相次いでEV計画を見直す背景とは。
1,341馬力――これは、イタリアの名門ランボルギーニが2023年に発表した電気自動車「ランザドール」の出力だった。同社史上最強のパワーを誇るはずだったこの「ウルトラGT」が、昨日正式に開発中止となった。
完成直前での方向転換
ランボルギーニのCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏は、この決断の背景を率直に語る。「ディーラーとの対話や市場データを1年間分析した結果、我々のような高級車への完全電動車の受容は世界的に横ばいどころか、ほぼゼロに近づいている」。
ランザドールは単なるコンセプトカーではなかった。内外装デザインが完成し、公道走行も可能な実用車として開発が進んでいた。2028年の市場投入を予定していたが、2029年にプラグインハイブリッド車として生まれ変わることになる。
同社の電動化戦略も大幅に変更される。当初は4車種のうち2車種を電気自動車にする予定だったが、「今世紀末までに4車種すべてをハイブリッド化する」方針に転換した。
高級EV市場の苦境
ランボルギーニの決断は、高級電気自動車市場の厳しい現実を物語っている。ベントレーは2024年末、電動化計画を5年延期して2035年に先送りした。アストンマーチンも初の完全電気自動車の発売を今世紀末まで延期。ポルシェは営業利益の急落を受け、電動化への投資を大幅に縮小した。
メルセデス・ベンツのCEO、オラ・ケレニウス氏は「軌道修正」と呼ぶ戦略変更を発表。2030年までの完全電動化を断念し、ガソリン車とハイブリッド車の販売継続を決めた。同社の最高級電気自動車G-ワゴン(約2,400万円)の2025年第1四半期のヨーロッパ販売台数は、わずか1,450台だった。
二極化する電動車市場
興味深いのは、この状況が高級車市場に限定されていることだ。2025年の世界EV登録台数は前年比20%増の2,070万台を記録。中国は1,290万台(17%増)、ヨーロッパは430万台(33%増)と好調を維持している。
しかし、高級EV市場ではルシード・エアが49%減、ロールス・ロイス・スペクターが44%減、メルセデスEQS SUVが43%減と軒並み苦戦。唯一BMW i7のみが14%増を記録した。
日本市場への示唆
ヴィンケルマン氏は「地域差と細分化が進んでいる」と指摘する。日本の高級車市場も例外ではない。トヨタの「レクサス」ブランドやホンダの「アキュラ」が電動化を進める中、消費者の反応は慎重だ。
購入価格の高さ、リセールバリューの急落、充電インフラの不足――これらは日本でも共通の課題となっている。一部の高級EVでは、1年で価値が半減するケースも報告されている。
フェラーリは今年後半に初の完全電気自動車「ルーチェ」を発売予定だが、他社の撤退が続く中での船出となる。ただし、自動車アナリストのダニエレ・ミニステリ氏は「フェラーリはSUVのプロサングエで批判を乗り越えた実績がある」と楽観視する。
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