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経済AI分析

韓国の出生数、25か月連続で増加 — 四つの地域の数字は一つの表に並べられません

22分で読める

韓国の2026年7月の出生数は2万4275人、25か月連続の増加でした。台湾と中国は二桁の減少、日本はどの統計を見るかで読み方が変わります。期間・統計の種類・集計対象がすべて違う四つの数字を仕分けたうえで、反転がコホート効果か政策効果かを検討しました。

韓国の出生数が25か月連続で増えました。2026年7月は2万4275人、前年同月より11.1%の増加です。韓国の統計当局である国家データ処が9月23日に公表した7月の人口動向に載った数字です。台湾は1~8月の累計出生数が6万1742人で15.2%減り、中国の2025年の出生人口は792万人で、1年前の954万人から下がりました。

ここまで読むと、表が一つ勝手に描けてしまいます。韓国はプラス、近隣はマイナス。ところが、この数字を実際に一つの表へ載せようとすると、すぐに引っかかります。韓国は月次の暫定値、中国は年1回の統計公報です。日本は2025年の確定数では減っていて、2026年の速報では0.5%増えていますが、その速報の数字には外国人が混ざっています。台湾は国内に戸籍を置く国民だけを数えます。

ですから、順番を入れ替えます。四つの地域の数字を並べる前に、それぞれの数字が何を測っているのかを仕分けます。その作業を終えてから、次の問いに進みます。韓国の反転をつくったのは人口構造か、政策か、婚姻か。

この記事は、日本の読者にとってもう一つの読み方を持っています。四つの数字のうち、基準の違いがもっとも精密に表れているのが日本です。厚生労働省が速報・概数・確定数という三つの系列を公表しているため、同じ年の出生数が系列によって違う数字になります。しかも、三つとも正しい数字です。その違いを、以下で丁寧に見ていきます。

7月の数字には、増加と鈍化が同時に入っています

国家データ処の7月人口動向で中心になる数字は四つです。出生数2万4275人(+11.1%)、婚姻2万2282件(+9.3%)、死亡2万8921人(+3.0%)、離婚7764件(△0.8%)。自然増減は△4647人です(国家データ処の公表値)。出生数が11.1%増えた同じ月に、韓国の人口は81か月連続の自然減を記録しました。子どもが増えた月にも、人口は減り続けています。

累計で見ると幅はもっと大きくなります。1~7月の出生数は17万79人で、前年同期より14.7%増えました。2019年以降、7年ぶりの最大です。韓国経済新聞、ファイナンシャル・ニュース、デイリアンなど複数のメディアが同じ数字を報じています。

「25か月連続」という記録の扱いを一つ書き添えます。この連続月数は、国家データ処の月次資料を引いた複数の韓国メディアの報道が一致している点を根拠にしています。公表資料の中で連続月数を明示した一文には、今回の取材では到達できませんでした。

ここで、表現を一つ慎重に扱う必要があります。今年の韓国の出生数報道には「過去最大の増加率」という表現が何度も出てきました。その表現の根拠は、上半期の累計増加率15.4%です。7月単月の増加率11.1%に同じ表現を付けると、根拠がずれます。しかも7月は、6月の15.6%から鈍化した月でした。増加は25か月連続で続きながら、増加率は1か月で4.5ポイント下がりました。この二つの事実が同じ月に同居しています。

7月の合計特殊出生率は0.89で、前年同月より0.08上がりました(ファイナンシャル・ニュースの報道)。この数字を、他の地域の年間の合計特殊出生率と並べることはできません。月次の合計特殊出生率はその月の出産水準を年単位に換算した値で、台湾や日本が発表する1年分の合計特殊出生率とは計算の区間が違います。この記事で四つの地域の合計特殊出生率を比べるときは、年間の数値だけを使います。

一つの表に載せるには、三つのことを併記する必要があります

四つの地域の最新の出生統計を集めて、一つの表に載せてみました。数値の隣に統計の種類と集計対象を併記し、期間は地域と合わせて最初の列に入れています。この情報を消して数値だけを残すと順位表になり、その順位表は成り立ちません。

地域・期間出生数統計の種類集計対象
韓国・2026年7月(単月)2万4275人(+11.1%)月次「人口動向」の暫定値定義を確認できませんでした
韓国・2026年1~7月累計17万79人(+14.7%)月次「人口動向」の累計定義を確認できませんでした
日本・2025年(年間)67万1270人(△2.2%)人口動態統計 確定数(年報)日本国内の日本人のみ
日本・2026年1~7月累計40万4547人(+0.5%)人口動態統計 速報日本人、日本国内の外国人、在外日本人
台湾・2025年(年間)10万7812人(△20.05%)戸籍登記、登記日ベース国内に戸籍を置く国民のみ
台湾・2026年1~8月累計6万1742人(△15.2%)戸籍登記国内に戸籍を置く国民のみ
中国・2025年(年間)792万人(前年954万人)年1回の統計公報、月次統計なし本土31の省と現役軍人。香港・マカオ・台湾の住民と外国籍者を除く

表の中の名称を原語で開くとこうなります。日本の「月報年計(概数)」は月報を1年分に合算した系列で、「確定数」はその翌年9月に出る年報です。台湾の「按登記日期」は、登記日(届け出日)を基準に集計したという意味です。韓国の月次「人口動向」は暫定値で、あとから確定値に置き換わります。

集計対象が同じだと確認できた組み合わせはありません。韓国は定義を確認できませんでした。日本の速報には日本国内の外国人と在外日本人が入り、台湾は国内に戸籍を置く国民だけを数えます。中国は国家統計局の集計定義で、香港・マカオ・台湾の住民と外国籍者を除いています。絶対規模を直接比べることはできません。

日本の2026年の累計を、日本人だけを数える系列に置き換えて見ることもできません。日本人のみを集計する概数は、調査月の約5か月後に出ます。7月分の概数は12月ごろなので、2026年1~7月の累計を概数でそろえる作業は、今の時点では不可能です。中国はまた事情が違います。出生統計を年1回しか公表しないため、ほかの三つと同じ時点の数値がそもそも存在しません。

出典は四つの機関です。日本は厚生労働省の人口動態統計です(2025年の確定数は令和8年9月30日=2026年9月30日、2025年の概数は2026年6月3日、2026年7月分の速報は2026年9月25日の公表)。台湾は内政部の人口統計季刊、民国114年冬季・115年春季です。中国は国家統計局の2025年国民経済・社会発展統計公報(2026年2月28日公表)、韓国は国家データ処の7月人口動向(2026年9月23日公表)です。

照合の範囲も書いておきます。日本の二つの数値、台湾の2025年の年間、中国の2025年の数値は、原文のPDFと公表ページを直接開いて確認しました。表に併記した中国の2024年954万人は複数の中国メディアの報道で確保した数字で、原文には照合できていません。台湾の2026年1~8月の累計も一次資料に到達できず、中央通信社(CNA)や公共テレビ(PTS)などが内政部を引用した報道を根拠にしています。

表をこう作ってみると、期間が重なる欄は二つだけです。韓国の1~7月累計と、日本の1~7月累計。中国の2026年の数字は2027年1月以降にしか出ません。「今年のアジア四か所の出生数の成績表」という文は、今の時点では書けません。

日本の+0.5%には外国人が混ざっています

厚生労働省は人口動態統計を三つの系列で出しています。速報は調査月の約2か月後に出ます。月報年計(概数)は約5か月後です。年報の確定数は、調査の翌年9月に出ます。三つは公表の時期が違い、数える対象も違います。厚生労働省は「調査の概要・利用上の注意」で、その違いを表にして明記しています。

速報が数えているのは、調査票の作成枚数です。日本国内の日本人と日本国内の外国人、そして外国にいる日本人がすべて入り、前年以前に発生した事件まで含みます。いっぽう概数は、日本国内の日本人だけを数え、前年以前の発生分を除きます。ですから同じ年を二つの系列で見ると数字が違って出てきて、しかも、どちらも正しい数字です。系列をまたいで引き算をすれば、意味のない差が出るだけです。

確定した最新値は2025年の年間です。厚生労働省が2026年9月30日(令和8年9月30日)に公表した確定数で、出生数は67万1270人、前年より1万4903人減りました(△2.2%)。1899(明治32)年に調査を始めて以来もっとも少なく、10年連続の減少です。合計特殊出生率は1.14で過去最低、こちらも10年連続の低下で、前年の1.15から0.01下がりました。死亡数は158万9533人で5年ぶりに減り、自然増減は△91万8263人で19年連続のマイナスです。ただし、マイナスの幅は前年(△91万9205人)より縮んでいます。

6月に出た概数と比べると、補正の幅は小さいものでした。出生数は34人、死亡数は44人増え、増減率は△2.2%で変わりません。4か月早く出た暫定の系列が、ほぼそのまま確定した形です。まだ出ていない資料も書き添えます。分母に人口を使う率は、今回は全国の総数だけが公表され、都道府県別の順位や年次推移は2026年11月の公表予定です。都道府県別の出生率の比較は、この記事では使えません。

厚生労働省はこの△2.2%について、「最近△5%台で推移していた近年と比べて緩やか」と記しています。減ったという事実と、減り方の速度が落ちたという事実を、同じ文に収めた表現です。

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ここから2026年の話になります。2026年1~7月の累計を語れる系列は、速報だけです。速報を開くと、日本の2026年1~7月の累計出生数は40万4547人で、前年同期より0.5%増えています。この速報値には日本国内の外国人と在外日本人が含まれており、日本人のみを集計した2026年の数値はまだ存在しません。 概数の年計は2027年6月、確定数は2027年9月です。月次でも、7月分の概数が出るのは約5か月後の12月ごろです。ですから、この+0.5%を2025年確定数の△2.2%の隣に置いて「減少から増加に転じた」と読むことはできません。速報と確定数を混ぜて比較した時点で、比較そのものが崩れます。

原文にはもう一つ注記があります。前年との比較に使った数値も速報値だという一文です。ですから+0.5%は速報と速報を突き合わせた値で、系列はそろっています。

この0.5%の大きさを、系列の差と並べて見るとこうなります。速報ベースで2025年8月~2026年7月の12か月の出生数は70万7661人、確定数ベースで2025年1~12月の日本人の出生数は67万1270人です。期間が完全に重ならないとしても、二つの系列の差は年3万6391人になります。2026年1~7月の増加分1852人は、その差の5%ほどです。7か月分に換算しても10%に届きません。そして速報は、日本人と外国人を分けていません。増加分1852人がどこから出たのかは、この資料ではわかりません。

速報の系列の中だけで見ると、日本の位置はこうなります。1~7月累計+0.5%、直近12か月△0.1%、7月単月△1.5%。減少から横ばいの側へ移った状態で、方向を断定できる大きさには達していません。日本の出生数の減少を語るときによく引かれる「10年連続で過去最少を更新」という事実の根拠は、確定数の側にあります。速報はその役を担いません。2026年分は、概数が2027年6月、確定数が2027年9月に出ます。

単月の数値で趨勢を語る落とし穴は、日本にもあります。2026年7月の日本の婚姻件数は3万9767組で、前年同月より32.3%の急減でした。制度や心理の変化を探す前に、カレンダーを見る必要があります。比較の対象になる2025年7月7日は令和7年7月7日、7が三つ重なる30年ぶりの日で、七夕でもありました。その日に婚姻届が集中しました。日経などによれば、2025年7月の婚姻件数は前年より22.5%増えています。2026年7月の急減は、その基底効果の反対側にあります。

韓国と日本は、同じ要因を逆の符号で読んでいます

四つの地域は、増減の原因をそれぞれ別の言葉で説明しています。興味深いのは韓国と日本です。

韓国の統計当局の説明は、人口構造から始まります。国家データ処のパク・ヒョンジョン人口動向課長は、新型コロナで先延ばしになっていた婚姻が増えたことと、主な出産年齢層にあたる30代前半の人口が2021年から継続的に増えてきたことを、主な原因として説明しました(メディア報道を経由した内容で、ブリーフィングの原文には照合できていません)。2024年の婚姻統計の説明では、同じ軸に、婚姻に対する肯定的な認識の広がりと、婚姻を奨励する政府の政策を加えています。ここでいう30代前半が、いわゆるエコーブーム・コホートです。第2次ベビーブーム(1964~74年生まれ)の子ども世代にあたる1991~95年生まれで、この時期の年間出生数は約70万人に達していました(京郷新聞、ソウル経済、ニュース1などの報道)。

日本の厚生労働省は、減少を説明するときに若い女性人口の減少と晩婚化・晩産化を挙げています(日経などの報道)。日本の人口学には、出生数の変動を三つの筋に分けて、どれがどれだけ効いたのかを測る標準的な道具があります。女性の数そのものが減る人口要因、結婚している人の割合が下がる有配偶率要因、夫婦あたりの出生が減る有配偶出生率要因です。2005年以降の日本の出生数の減少で、最大の下押し圧力になってきたのは一つめ、女性人口の減少でした。

そして2025年の確定数の統計表を開くと、母の年齢別の数字が一つのことを指しています。母の年齢(5歳階級)の区分は九つあり、前年より増えたのは三つです。確定数の原文は「14歳以下、30~34歳、50歳以上で前年より増加、その他の各階級は減少」と記しています。30~34歳が2234人増え、14歳以下が10人、50歳以上が5人増えました。後の二つを合わせると15人です。実質的に動いたのは30~34歳の一つだけでした。韓国が反転の根拠に挙げているのも、まさにこの階級です。

同じ統計表の別の行が、結果を説明します。35~39歳が7333人、25~29歳が4691人、20~24歳が3103人減りました。30代前半が2234人増えても、すぐ上とすぐ下の階級で1万2024人が抜けています。日本では、韓国が指しているその階級が増えたにもかかわらず、全体は減りました。なお、総数の増減(△1万4903人)には母の年齢不詳が含まれるため、階級別の数値を足し合わせた値とは一致しません。統計表を開いて検算される読者のために書き添えます。

日本の中でも診断は分かれています。日本総合研究所は、2025年上半期の出生減少の主要因を、人口要因よりも有配偶出生率の低下に求めました。民間シンクタンクの単独の分析なので資料としての等級は高くありませんが、同じ国の中で同じ道具を使っても結論が分かれるという事実そのものが、参考点になります。

中国の側でまず見えてくるのは、基底です。2025年の出生人口792万人の前に置かれた2024年は954万人で、その前の2023年は902万人でした。2024年の1年だけで52万人増えています。2025年の下げ幅には、例外的に高かった前年が分母として入り込んでいます。この記事はその原因を判定しません。2023年と2024年の数値は複数の中国メディアの報道で確保したもので、統計公報の原文には照合できていません。

もっと目に留まるのは、解説記事の空白です。国家統計局が2026年1月19日に出した人口の解説記事の見出しは「2025年の全国人口の総量は14億489万人、人口の高品質な発展が持続的に推進されている」です。本文は人口の質的な発展と労働力資源を中心に記述しています。出生人口が162万人減った年の解説に、減少の原因の記述がありません。該当ページを直接開いて確認した事実です。統計局が記者会見の質疑など別の場で原因を説明したかどうかは、確認できていません。中国で通用している「辰年の先食い」論や、出産年齢の女性が減ったという見方は、ポータルの自社メディア中心の言説なので、この記事では事実の根拠として使いません。

台湾から出てくる診断は、結婚のほうを指しています。中央研究院社会学研究所の鄭雁馨(チェン・イェンシン)副研究員は、台湾の出生率の低下の核心を、各年齢層で未婚人口が大幅に上昇した点に求めています。既婚の人口の出産水準は平均2人に近いというのが、彼女の診断です。結婚した人は産み、結婚そのものが減っているという構図です。併せて挙げられている要因は、住宅価格、低賃金、保育の負担です。単独の研究者の引用です。台湾の行政当局が2025年の20.05%の減少について原因を公式に説明した文書には、今回の取材では到達できませんでした。

2026年7月に生まれた子は、2025年10月に授かっています

政策効果論を検証するもっとも単純な方法は、カレンダーです。2026年7月に生まれた子は、おおよそ2025年10月に授かっています。その時点を基準線に置いて、今年施行された制度を並べると、順序が見えてきます。

もっとも新しく施行された「配偶者支援3点セット」から見ます。雇用労働部が2026年9月17日に配布した報道資料によれば、9月18日から本格的に施行されました。配偶者が流産・死産した場合に5日以内の休暇を取れるようになり、最初の3日は有給です。配偶者の出産休暇は「配偶者出産前後休暇」へと名称と仕組みが変わりました。使える時期が、出産後120日以内から、出産予定日の50日前からへと広がっています。総日数は20日です。子どもが生まれたあとにしか取れなかった育児休業も、配偶者に流産・早産の危険がある場合は出生前に取れるようになりました。施行日は9月18日で、7月に生まれた子より2か月あとです。この制度で7月の出生数の増加を説明する文は、因果の順序を逆にします。

2026年1月1日付で変わった項目もあります。出産前後休暇給付の上限が、月210万ウォンから220万ウォンに上がりました。育児期の労働時間短縮は、対象となる子どもが満8歳から満12歳へ広がりました。同じ制度の給付上限も、月220万ウォンから250万ウォンになりました。これらの項目は政策解説メディアを根拠に整理したものです。企画財政部の「2026年からこう変わります」のような一次資料には、今回の取材では到達できませんでした。併せて挙げられる児童手当の支給対象の満9歳への拡大は、法改正案が国会での処理を残した状態です(9月30日時点の確認)。施行された制度として書くことはできません。

1月の施行分も、2025年10月の決定よりあとにあります。妊娠期間と出産後の負担を軽くする方向には働きますが、子どもを持つかどうかを決める時点には届きません。自治体の出産支援の実験も、同じ時差の問題を抱えています。今年増えた支援が、今年の出生数にそのまま反映されるわけではありません。

時差を通過する候補は婚姻です。韓国の婚姻件数は2023年に19万3657件でした。2024年には22万2412件で、2万8755件(14.8%)増えています。2025年には24万326件で、さらに1万7914件(8.1%)増えました。2024年の増加幅は1996年以降で最大、増加率は1970年に統計を作り始めて以来もっとも大きいものでした。2026年7月の婚姻も9.3%増えて、流れが続いています。国家データ処の婚姻・離婚統計は、KDI経済情報センターと政策ブリーフィングの再掲載で確認しました。元の報道資料のPDFには照合できていません。

この流れを数字で固めるのは難しいところです。婚姻から第1子の出産までにかかる平均期間の統計を、今回の取材では確保できませんでした。婚姻2万8755件の増加が、何年後の出生数何人につながるのかは、根拠なしに書けません。ですから判断は条件付きで残します。婚姻の増加が先行指標として働いたという解釈は時点の上で排除されず、今年施行された制度が7月の出生数を押し上げたという解釈は時点が合いません。もう一つ明らかにしておきます。この時差の検証は、2026年に施行された制度にだけ当てはまります。2024~2025年に施行された制度は今回の取材で一覧にまとめられておらず、政策の取り分を測るには、まずその一覧が必要になります。

同じ反転を、三つの市場が別々に読んでいます

同じ反転をめぐって、三つの言語圏のメディアが別々の見出しを付けました。見出しを集めるだけでも、フレームが分かれます。

日本は、認めることと留保を一つの文に収めています。日経は「韓国の出生率、25年は0.80と2年連続上昇 世界最低水準」と書き、時事通信も「2年連続で上昇したが」という留保を付けました。ニッセイ基礎研究所は、韓国の出生率が2年連続で上昇した背景と、日韓の少子化対策を比較するレポートを出しています。日本は韓国を、政策の参照事例の位置に置いて見ています。

「世界最低」という慣用表現は、年間の数値で検算すると揺らぎます。韓国の2025年の年間合計特殊出生率は0.80で、2024年の0.75から上がり、4年ぶりに0.8台を回復しました。台湾の2025年の総出生率は0.695です(聯合報の報道)。1年分の数値だけを置いて比べると、台湾のほうが低くなります。二つの数字はいずれもメディア報道を通じて確保したもので、一次照合はできていません。

台湾のメディアは、韓国を鏡として使います。風傳媒は「政府が金を注ぎ込んだことが効いたのか」と問いました。客家新聞の見出しはもっと直接的です。「台湾の月間新生児が7000人を割る、韓国は2.3万人で7年ぶりの最高」。商業周刊は国家発展委員会の見通しを重ねて「台湾は今年9.4万人しか残らない可能性」と書きました。この見通しのとおりなら、台湾の年間の新生児は初めて10万人を下回ります(国家発展委員会の原文には照合できていません)。台湾のメディアが整理した韓国の反転の3大原因は、ここ2年の結婚の増加、30代女性人口の増加、出産に対する社会的な認識の改善です。韓国の統計当局の公式説明と、ほとんど同じ内容です。

台湾の現実の側の数字はこうです。2026年8月の1か月の出生数は7492人、死亡者は1万6470人でした。死亡が出生の約2.2倍です。8月末の総人口は2322万4721人で32か月連続で減り、65歳以上の割合は20.62%です。中央通信社などが内政部の資料を引用して報じた数値です。

中国本土のメディアがもっとも懐疑的です。第一財経の見出しは「韓国の出生率に本当に転機が来たのか」という疑問形で、新華社系の《環球》は「韓国の人口出生率『逆襲』の背後」と原因を掘ります。ポータルの自社メディアの側では、一時的な好転にすぎないという意味の「回光返照」を使った見出しや、「韓国は我々の先行版」といった見出しが回りました。これらは等級の低いメディアなので、フレームの例としてだけ移します。英語圏の報道は、2年連続の上昇という事実の伝達に近いものでした。英文の原文には到達できず、日本語版を経由して確認しています。

整理すると、解釈は三つです。一つめは、政策が効果を出したという側です。根拠は、韓国の国家データ処が原因の説明に婚姻を奨励する政府の政策を含めたという点で、このフレームがもっとも鮮明に出ているのは台湾メディアの見出しです。二つめは、人口構造がつくった結果だという側です。日本の人口学の要因分解では、2005年以降の最大の下押し圧力が女性人口の減少で、同じ道具を韓国に当てると、増加のほうも人口要因で説明できます。三つめは婚姻が変数だという側で、この診断は四つの地域すべてから出てきます。韓国の2024~2025年の婚姻の急増、中国メディアが指摘した2022~2023年の婚姻の集中、台湾の研究者が挙げた未婚率の上昇が、同じ変数を指しています。

反転を支えた人口は、2027年から減り始めます

三つの解釈のうち一つは、年で検証できます。人口構造論です。

主な出産年齢層にあたる30~34歳の女性人口は、2026年に173万2115人でピークを打ち、2027年から減り始めます。2027年は172万4869人、2030年は167万2673人、2035年は137万5412人です。35~39歳の階級は2031年にピークを過ぎ、2032年から減少に入ります。ファイナンシャル・ニュースが2026年8月3日に、国家データ処の将来人口推計の中位シナリオを引用して報じた数値です。推計の原文は、今回の取材では直接開けていません。

この推計が正しいとすれば、検証の時点が見えてきます。30~34歳の女性人口は2027年に7246人(0.4%)減り、2030年には2026年より3.4%少なくなります。出生の総数はほかの年齢階級と出生率にも左右されるので、判別の力が出てくるのは2030年の前後からです。35~39歳の階級が2031年まで増えるため、二つの階級がそろって減る時点は2032年以降になります。

方向はこう分かれます。2030年の前後にも出生数が増えているなら、その増加は30代前半の人口が減っていくなかでつくられたものなので、コホートの外側の変数が働いたという根拠になります。逆に折れるなら、25か月連続の増加の説明は人口構造の側に傾きます。

最初に見る数字は10月の下旬に出ます。韓国の8月の人口動向です。5月分が7月29日、6月分が8月26日、7月分が9月23日に公表されたパターンから推定した時点です。確認することは三つあります。連続の増加が26か月に伸びるか、増加率が7月の11.1%からさらに下がるか、そして婚姻が増え続けているか。婚姻件数は、同じ資料に出生数と並んで載ります。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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