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論説漫画。長い木の机の上に、巻物、告示、台帳、フォルダー、封筒、バインダー、一枚の文書、小冊子、クリップボード、ひもで束ねた書類と、種類の違う10の文書が一列に並び、それぞれに針の位置が少しずつ違う目覚まし時計が載っています。上から紺のスーツの袖の手が赤いゴム印を持って下りてきますが、空中で止まり、どの文書にも触れていません。左のメガホンからは音を表す線が伸び、奥にはドーム屋根の議事堂と宮殿の軒が淡い青の線で描かれています。
経済AI分析

米中「釜山合意」延長発表から3週間、猶予文書10件のうち期限が変わったのは0件

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ベッセント米財務長官は米中の釜山合意を1月10日まで延長すると述べたと報じられました。猶予を定めた文書10件(米国3件・中国7件)をたどると、10月12日時点で期限を変えた文書は確認できませんでした。

10件のうち0件。米国と中国が釜山合意でまとめて止めた措置を文書単位で数えると、11月以降に期限を迎える猶予文書は10件あります。10月12日時点で確認した範囲では、この10件の期限を変えた文書は見つかっていません。

2026年9月23日、スコット・ベッセント米財務長官はフォックスニュースのインタビューで、釜山合意を1月10日まで延長することで「今日合意した」と述べたと報じられました。中国商務省は9月28日の解説文書に「2027年1月10日」と記しました。延長の発表は双方から出ています。しかし10月12日時点で確認した範囲では、措置ごとに期限を定めた官報告示・公告・省令を改めた文書は見つかっていません。

同じ合意を、米中は別々の名前で呼んでいます。ベッセント長官は2025年10月30日の釜山での首脳会談にちなんで「釜山合意(Busan agreement)」と呼びます。この記事で開いた中国側の猶予文書と9月28日の解説には、「釜山」という合意名は出てきません。中国は首脳会談に先立って同年10月にクアラルンプールで行われた協議を根拠に、「クアラルンプール経済貿易協議の共同取り決め(吉隆坡经贸磋商联合安排)」と書きます。この記事では両者を同じひとまとまりとして扱います。

PRISMは10月2日の5 Thingsで、11月10日に何が期限を迎え、何がすでに消えたのかを文書単位でたどると予告しました。その時点では、この延長を口頭での発表としてのみ記していました。5 Thingsの公開時には、中国商務省の9月28日の解説を確認できていませんでした。10月12日時点で措置を変える文書を見つけられなかったという判断は、5 Thingsのときと同じです。「11月10日」という単一の期限は存在しません。米国の措置のうち根拠をすでに失ったものが2件、米国3件・中国7件を合わせてまだ生きている猶予が10件です。10月12日時点で、この10件のいずれについても延長を記した個別の文書は見つかっていません。

長官が語ったこと、文書が記していないこと

ベッセント長官が発言したのは、フォックスニュースの番組「スペシャル・リポート」でした。同じ日にワシントンで中国の何立峰副首相と会談した後で、習近平国家主席が国賓訪問のために到着した直後でした(報道ベース)。フォックスニュースが自社サイトに掲載した記事では、発言は次のように書かれています。

"We have agreed today that we will extend what we call the Busan agreement, the economic détente between the two countries that was scheduled to end on Nov. 10 that is going to be extended until Jan. 10 to give us more time to see what we can do on the economic front"

私たちが釜山合意と呼んでいるもの、つまり11月10日に終わる予定だった両国間の経済的デタントを、1月10日まで延長することで今日合意した、という発言です。経済面で何ができるかを見極める時間を確保するため、という理由も添えています。NBCも実質的に同じ文を伝えました。放送映像の原本と書き起こしは確認できていません。この記事の引用は放送局の記事に基づいています。

この発言から抜け落ちているものが三つあります。第一に、延長の対象は「釜山合意」と「経済的デタント」だけです。関税、レアアース、輸出規制、港湾使用料といった個別の措置は一つも出てきません。第二に、「1月10日」に年がありません。2027年という年は中国商務省の解説から出てきたものです。第三に、「今日合意した」と述べただけです。合意を書面で交わしたかどうかには触れていません。

NBCの報道によると、ベッセント長官は延長期間が短い背景にも触れました。中国側の履行事項の中に完全でないものがあるとして、今後数か月、中国が合意をより忠実に履行するかどうかを見るという趣旨です。1月以降も現在の合意をそのまま続ける可能性も残しました。中国商務省の解説は同じ期間を、双方がそれぞれ共同取り決めの履行状況を点検・評価するための余地(为双方各自盘点、评估联合安排落实情况…提供了空间)と記しています。

10月12日時点で確認した米国政府の文書は、この延長を記していません。9月25日にホワイトハウスが出した国賓訪問のファクトシートを閲覧したところ、本文には延長(extend)、休戦(truce)、釜山(Busan)、猶予(suspension)といった語は出てきません。代わりに、米中貿易委員会(Board of Trade)の始動、双方向でそれぞれ300億ドル相当の非機微品目に対する関税優遇の勧告、レアアースの供給不足に対する米国の懸念が盛り込まれています。9月27日のグリア米通商代表部(USTR)代表の声明も延長に触れていません。財務省によるベッセント長官と何立峰副首相の会談のリードアウト(会談概要)は見つかりませんでした。ただし財務省のプレスリリース一覧は9月30日〜10月2日の区間しか開けず、9月20〜29日の区間は直接たどれていません。

日付を記したのは中国の「解説」

10月12日時点で確認した文書のうち、延長の日付を記した政府文書は中国側にしかありません。中国商務省は9月28日午前9時(北京時間)、米州・大洋州を担当する米州大洋州司(美大司)の責任者による解説を掲載しました。タイトルは「商务部美大司负责人解读第八轮中美经贸磋商成果」(第8回米中経済貿易協議の成果に関する解説)です。9月20〜23日にニューヨークとワシントンで行われた協議をまとめた文章です。延長の日付は次の一文に出てきます。

"中美双方同意在将吉隆坡经贸磋商联合安排延期至2027年1月10日的基础上,继续积极探讨这一事项,旨在达成双方同意的解决方案。"

中米双方は、クアラルンプール経済貿易協議の共同取り決めを2027年1月10日まで延長することを前提にしています。それを土台に、この事項を引き続き積極的に協議し、双方が同意する解決策を目指すという内容です。同じ段落の前の文は、この共同取り決めを、双方がそれぞれ一部の関税・非関税措置の実施を2026年11月10日まで停止したものと定義しています(将双方各自部分关税和非关税措施暂停实施至2026年11月10日)。

この文書は部局責任者による解説(解读)です。法的効力を持つ商務省の公告や省令(令)とは形式が異なります。文書の中には、レアアース、港湾使用料、信頼できないエンティティ・リスト、輸出管理管控名簿といった個別の措置名がありません。公告番号も施行日時もありません。延長の対象は「共同取り決め」全体としてのみ書かれています。

新華社が9月25日にワシントン発で配信した「中米8項目の成果コンセンサス(中米达成八点成果共识)」も、9月26日に商務省のサイトに掲載されました。第5項は、両国首脳が貿易委員会などのメカニズム構築、「300億ドル」の相互関税引き下げの取り決めとあわせて「延期吉隆坡经贸磋商成果」(クアラルンプール協議の成果の延長)を認め、「并指示予以落实」(履行するよう指示した)と記しています。首脳はこの項に記した合意全体の履行を指示しました。この文書には延長後の期限が書かれていません。延長を履行する公告は、10月12日時点で見つかっていません。

まだ生きている猶予は文書10件

釜山合意をまとめた米国側の基本文書は、2025年11月1日のホワイトハウスのファクトシートです。米国の約束と中国の約束の両方を記しています。このうち「2026年11月10日」または「1年」という期限が付いているのは、米国の約束4件だけです。中国の約束には、この二つの期限が付いたものはありません。期限が付いているのは関税除外手続きの「2026年12月31日」一つです(大豆の購入目標は年ごとの数量で記されています)。11月10日・27日や「1年」といった中国側の期限は、中国政府が出した公告・省令と報道官の回答に書かれています。12月31日の項目に対応する中国側の文書は確認できていません。

そのため「釜山合意の期限切れ」を確かめるには、双方の文書を別々に開く必要があります。米国は大統領令、USTR告示、米商務省産業安全保障局(BIS)の規則で猶予しました。中国は商務省・海関総署の共同公告、商務省公告、国務院関税税則委員会の公告、商務省令、交通運輸省公告、商務省報道官の回答で猶予しました。機関も形式もばらばらです。法的根拠をすでに失った2件を除くと、11月以降に期限を迎える生きた猶予は米国3件と中国7件です。

側措置当初の猶予を定めた文書期限(文書の文言どおり)2027-01-10延長文書(10/12時点)
米国通商法301条(技術移転・知的財産)関税除外178件USTR告示、90 FR 55232(2025-12-01掲載)2026年11月9日午後11時59分まで("through 11:59 p.m. eastern daylight time on November 9, 2026")見つからず
米国BIS関連会社50%ルールの停止BIS最終規則、90 FR 50857(2025-11-12掲載)2026年11月9日まで停止("stayed until November 9, 2026")見つからず
米国海運・物流・造船の301条対抗措置(入港手数料など)の停止USTR告示、90 FR 50947(2025-11-13掲載)2026年11月9日午後11時59分まで("through 11:59 p.m. Eastern Standard Time on November 9, 2026")見つからず
中国レアアースなど輸出規制6件(第55・56・57・58・61・62号)の施行停止商务部、海关总署公告2025年第70号(2025-11-07)2026年11月10日まで(「至2026年11月10日」)見つからず
中国ガリウム・ゲルマニウム・アンチモン・超硬材料の対米輸出の原則不許可(2024年第46号第2項)の停止商务部公告2025年第72号(2025-11-09)2026年11月27日まで(「至2026年11月27日」)見つからず
中国対米24%追加関税の猶予(10%は維持)税委会公告2025年第10号(2025-11-05、原文未閲覧・報道引用)1年以内で24%の猶予を継続(「在一年内继续暂停实施24%」)見つからず
中国信頼できないエンティティ・リスト4月4日公告分の措置猶予商務省報道官の回答(2025-11-05)さらに1年猶予(「继续暂停……相关措施1年」)見つからず
中国輸出管理管控名簿第21号(米国のエンティティ16)の措置猶予商務省報道官の回答(2025-11-05)さらに1年猶予(「继续暂停上述相关措施1年」)見つからず
中国ハンファオーシャン(韓国の造船会社)の米国関連子会社5社への制裁(商務省令第6号)の猶予商务部令二〇二五年第7号(2025-11-10施行)1年停止(「暂停……相关措施一年」)見つからず
中国対米船舶の特別港湾使用料・海運造船調査の猶予交通运输部公告2025年第60号(2025-11-10公告・施行)米国の措置と同時に1年停止(「同步暂停实施……1年」)見つからず

中国7件のうち第72号を除く6件は、期限が11月10日前後のため、9月28日の解説の定義に含まれると読めます。解説は措置を特定していません。第72号がその合意に含まれるかどうかは、文書上は明確ではありません。措置を特定して期限を改めた文書は、7件のいずれについても見つかっていません。

この記事で「見つかっていない」とは、10月4日(日本時間)に次の範囲を確認し、10月12日に同じ一覧を改めて確認した結果です。以下で「この範囲で」と書く場合は、この範囲を指します。

  • 米国:連邦官報APIのクエリ7件(10月5日掲載予定分と事前公開閲覧(パブリック・インスペクション)一覧を含む)、USTRのプレスリリース一覧(7月22日〜10月2日)、財務省のプレスリリース一覧(9月30日〜10月2日)と財務省サイトの検索。財務省の9月20〜29日の一覧はたどれていません。BISウェブサイトのプレスリリースは閲覧しておらず、ホワイトハウスのサイト検索では米中共同声明は見つかりませんでした。
  • 中国:商務省の2026年公告一覧(最終項目は9月22日)、公告番号の追跡、キーワード検索、財政省関税司の政策発表一覧、交通運輸省の情報公開一覧とキーワード検索、商務省令の一覧(2025年分)。海関総署の一覧は閲覧していません。
  • 10月12日の再確認:連邦官報API(10月13・14日掲載予定の公開閲覧分を含む)、USTRの10月の報道発表一覧、商務省の2026年公告一覧(最新項目は10月9日)と2026年の商務省令一覧、財政省関税司の政策発表一覧、交通運輸省の情報公開一覧。この間にUSTRが10月7日の官報に載せた中国301条の告示2件は、関税品目番号の整理と2018年の関税措置の存続を扱ったもので、除外の期限は変えていません。

この記事の判断の根拠は政府文書です。表に挙げた猶予文書10件のうち9件は直接開きました。開けなかったのは関税税則委員会第10号(財政省サイトのエラー)です。信頼できないエンティティ・リストと輸出管理管控名簿の2件は商務省報道官の回答を開き、回答が指す公告の原文は開いていません。ベッセント長官の発言は放送局の記事から引用し、文書の有無は法律事務所の寄稿とメディアの見出しで照合しただけです。延長の得失に関する業界や専門家の評価は入れていません。

すでに消えた2件

PRISM

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米国の約束のうち、フェンタニル関税の引き下げと相互関税上乗せ分の猶予の2件は、11月の期限切れリストから外します。この2つの措置が手を加えた関税は、2026年2月20日の判決と大統領令で根拠を失いました。

フェンタニル関税の10ポイント引き下げと、相互関税上乗せ分の猶予の維持は、いずれも国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を調整した措置でした。米連邦最高裁は2月20日、Learning Resources v. Trump事件(No. 24–1287)で"IEEPA does not authorize the President to impose tariffs"(IEEPAは大統領に関税を課す権限を与えていない)と判断しました(判決要旨ベース)。同じ日付で大統領令14389号(91 FR 9437)が出ました。この命令は、大統領令14195号と14257号などに基づくIEEPA関税が"shall no longer be in effect"(もはや効力を有しない)と記しています。

措置当初の文書当初の期限現在の状態
フェンタニル関税の10ポイント引き下げ大統領令14357号(90 FR 50725)期限なし元の大統領令(14195号)の関税は終了、大統領令14389号
相互関税上乗せ分(24ポイント)の猶予大統領令14358号(90 FR 50729)"until 12:01 a.m. eastern standard time on November 10, 2026"元の大統領令(14257号)の関税は終了、大統領令14389号

大統領令14357号と14358号は、それぞれ14195号と14257号を改正した命令です(14357号の本文は閲覧していません)。2つの命令が改正した元の命令の関税は終了しました。14358号には"November 10, 2026"という日付が今も書かれていますが、この日付に合わせて終わる対象、つまり猶予すべき関税がありません。

中国側の対抗関税は事情が異なります。中国は米国の相互関税に対抗して課した24%の追加関税をさらに1年猶予し、10%は維持しました(関税税則委員会2025年第10号)。米国の関税が消えた後、この10%が現在どういう状態にあるのかは確認できていません。関税税則委員会がこれを調整した公告は、10月12日時点で財政省関税司の政策発表一覧には見つかっていません。

米国3件、文書の日付は11月9日

残る米国の猶予3件は、いずれも連邦官報に履行文書があります。3件とも終了時点を「11月9日」と記しています。

一つ目は、通商法301条(技術移転・知的財産)に基づく関税の除外178件です。USTRは2025年12月1日の官報(90 FR 55232)に延長の告示を掲載しました。文言は「2026年11月9日午後11時59分(米東部時間)まで」です。USTRは9月2日、301条除外4件の品目分類(HTS)コードを改める告示を出しました。期限には手を付けていません。

二つ目は、BIS関連会社50%ルールの停止です。このルールは、米国の輸出規制リストに載った企業が50%以上を所有する関連会社にまで規制を広げるもので、日本企業も影響を受けうる米国の規則です。PRISMはエヌビディア輸出規制 第4部でこのルールを取り上げました。BISは2025年11月12日の官報(90 FR 50857)で停止期限を「2026年11月9日まで」と記しました。要旨には"absent a future extension"(今後の延長がなければ)という但し書きとともに、停止は11月9日に終わると書かれています。

米国の法律事務所ミラー・キャンフィールドの弁護士らは、10月2日のNatLawReviewへの寄稿で同じ点を指摘しました。BISが発効日を変える官報告示を出しておらず、2か月の延長が関連会社ルールにも適用されるという"explicit confirmation by the U.S. government"(米国政府による明示的な確認)もない、という指摘です。

三つ目は、海運・物流・造船をめぐる301条対抗措置の停止です。入港手数料などがここに含まれます。USTR告示(90 FR 50947)は、2025年11月10日午前0時1分(米東部標準時)から「2026年11月9日午後11時59分まで」措置を停止しました。

10月12日時点で、連邦官報の9月1日以降の掲載分(10月13・14日掲載予定分を含む)に"January 10, 2027"と記した文書は0件でした。USTR・BIS・大統領文書のうち、11月9〜10日の終了日を変える文書も見つかっていません。9月1日以降に掲載された大統領文書36件(10月13日掲載分を含む)のうち、中国・相互関税・釜山に関する文書も0件です。

見出しを確認した2つのメディアの記述は食い違いました。海運専門メディアのSAFETY4SEAは、港湾使用料の猶予を2027年1月まで延長するという見出しを付け、既定事実のように扱いました(見出しと検索結果の要約ベース)。テックタイムズは9月29日の記事の見出しで、ベッセント長官の延長発表にもかかわらず、USTRによる中国船舶への手数料の停止は依然として11月9日に終わると書きました(見出しのみ確認)。官報の文書から見る限り、海運措置の終了日は10月12日時点で依然として11月9日です。

中国7件、公告ごとにずれる時計

中国側の猶予は、ホワイトハウスのファクトシートにはなかった期限を付けて出てきました。7件を期限の表記で分けると、三つのグループになります。

一つの文書で最も多くの措置を止めたのは、商務省・海関総署の共同公告2025年第70号です。2025年10月9日に発表した輸出規制6件の施行を止めました。第55号の超硬材料、第56号の一部のレアアース設備・原材料と補助材料、第57号のホルミウムなど中重希土類5種、第58号のリチウム電池・人造黒鉛負極材、第61号の一部の域外レアアース関連品目、第62号のレアアース関連技術です(各号の品目は証券時報の報道ベース)。公告の文言は「本日から2026年11月10日まで」です。中国の猶予7件のうち、期限を「11月10日」という日付で記した公告は第70号だけです。

二つ目は商務省公告2025年第72号です。ガリウム・ゲルマニウム・アンチモン・超硬材料の対米輸出を原則として許可せず、黒鉛の対米輸出を厳格に審査するとしていた条項(2024年第46号第2項)を停止しました。軍事用途への輸出禁止(第1項)はそのまま残しました。期限は「2026年11月27日まで」です。11月10日とは17日の差があります。9月28日の解説は「2026年11月10日まで実施を停止した」措置を延長の対象として挙げました。11月27日が期限のこの公告がそこに含まれるかどうかは、文書だけでは分かりません。

三つ目のグループの5件は、日付を書かずに「1年」と記しています。対米24%追加関税の猶予(関税税則委員会第10号)、信頼できないエンティティ・リスト4月4日公告分の措置猶予、輸出管理管控名簿第21号の措置猶予、ハンファオーシャンの米国関連子会社への制裁の猶予(商務省令第7号)、対米船舶の特別港湾使用料の猶予(交通運輸省第60号)です。いずれも2025年11月10日から施行されました。期限を日付で書いていないため、施行日から1年を数えると2026年11月10日前後になります。

このグループには根拠文書の限界もあります。関税税則委員会第10号は、財政省サイトの原文が2回ともHTTP 502エラーとなり、開けませんでした。表の文言は、新華社など複数の報道に引用された文を検索結果の要約で確認したものです。信頼できないエンティティ・リストと輸出管理管控名簿の2件は、商務省報道官の回答を根拠にしました。該当する公告の原文は閲覧していません。

猶予とは別に、中国が完全に終わらせた措置もあります。2025年3月4日に課した米国産農産物への報復関税は、関税税則委員会第9号で「停止实施」(実施停止)となりました。3月4日の信頼できないエンティティ措置と輸出管理管控名簿第13号(米国のエンティティ15)の措置も「停止」とされました。終わった措置には期限がありません。

中国側の確認には、もう一つ限界があります。商務省の公告一覧は更新が遅いのです。9月27日以降に出た第41・42号(対米貿易障壁調査2件の期限を2026年12月27日まで延ばした公告、検索結果ベース)は一覧になく、貿易救済調査局の下位サイトにだけありました。一覧で見つからなかった文書が、別の経路ですでに出ている可能性があります。この範囲では、第70号・第72号・省令第7号の期限を変える公告は検索に出てきませんでした。

10件の日付は4通り

「11月10日に期限切れ」という言い方の下で、10件の表記は4通りに分かれます。10件の外にも、もう一つあります。

  • 2026年11月9日:米国3件(301条除外・BIS関連会社ルールの停止・海運301条措置の停止)。文書の文言は「11月9日まで」で、301条除外と海運措置の停止は「午後11時59分(米東部)」までと記しています。11月10日午前0時から元の状態に戻る仕組みです。
  • 2026年11月10日:中国第70号(レアアースなど輸出規制6件)。日付を明記しています。
  • 「1年」:中国5件。2025年11月10日の施行日から数えます。
  • 2026年11月27日:中国第72号(ガリウム・ゲルマニウム・アンチモンなどの対米輸出不許可条項の停止)。
  • 2026年12月31日:中国による米国産輸入品の市場ベースの関税除外手続き。ホワイトハウスのファクトシートに書かれた日付です。中国側の文書を確認できなかったため、上の10件から外しました。

大統領令14358号の"November 10, 2026"はここに入れていません。すでに消えた関税に付いた日付です。

ベッセント長官が述べた「1月10日」がこれらの日付をすべて置き換えるのかどうかは、10月12日時点で確認した文書のどこにも書かれていません。9月28日の解説は「共同取り決め」全体について述べています。第72号の11月27日をどう扱うかは書いていません。

韓国に関わるもの

表の10件のうち、韓国企業の名前が出てくる文書は一つです。商務省令2025年第7号です。中国商務省は商務省令2025年第6号で、韓国の造船会社ハンファオーシャンの米国関連子会社5社に制裁を科し、第7号でその制裁を停止しました。文言は「自北京时间2025年11月10日起,暂停商务部令二〇二五年第6号相关措施一年。」です。北京時間2025年11月10日から第6号に関連する措置を1年間停止するという意味です。終わりの日付はなく、「1年」だけがあります。この期限を改めた省令は、この範囲では見つかっていません。

双方の文書の表現も異なります。ホワイトハウスのファクトシートは、海運・造船分野での報復措置と海運企業への制裁を中国が"remove"(撤回)すると記しました。中国がこの分野で出した交通運輸省第60号と商務省令第7号は「1年停止」です。第60号は「与美方……同步暂停实施」(米国側と同時に停止)と記しています。第7号は、米国の措置停止を前提となる文として冒頭に置きました。米国が2025年11月10日から海運・物流・造船に対する301条調査の措置を1年停止する、という文です(「美国自2025年11月10日起暂停实施其对中国海事、物流和造船业301调查措施一年」)。米国側の停止が延長されないまま11月9日に終わった場合に2つの文書がどうなるのかは、どちらの文書にも書かれていません。

第70号が止めたレアアースなど輸出規制6件の期限は11月10日で、ガリウム・ゲルマニウム・アンチモンの対米輸出不許可条項の停止(第72号)は11月27日までです。第72号が止めた条項は、中国から米国への輸出を止めていたものです。韓国企業や日本企業が受ける直接の影響は、この記事では確認できていません。

ホワイトハウスのファクトシートには、中国がレアアース・ガリウム・ゲルマニウム・アンチモン・黒鉛の輸出で"U.S. end users and their suppliers around the world"のための一般許可を出すという約束もあります。「米国の最終需要者とその世界中の供給業者」という表現は、米国の顧客に納入する韓国企業、さらには日本企業にも関わりうるものです。この一般許可の履行文書は、今回の確認範囲に含めていません。

BIS関連会社ルールは、取引相手の資本構成を問います。停止が延長されないまま11月9日に終われば、米国の輸出管理規則(EAR)の対象品目を中国企業と取引する韓国企業、そして日本企業にも、確認の負担が再び生じる可能性があります。相手が、リスト掲載企業が50%以上を所有する関連会社かどうかを確かめなければならないためです。

期限の前に出るべき文書

延長の発表が効力を持つには、当初の猶予を定めた文書と同じ階層の文書があらためて出る必要があります。当初の文書の形式に従えば、機関ごとに次の文書が必要です。

  • 米国USTR:301条関税除外178件の期限を変える告示
  • 米国BIS:関連会社ルールの停止期限を変える規則
  • 米国USTR:海運・物流・造船の301条措置の停止期限を変える告示
  • 中国商務省・海関総署:第70号の期限を変える共同公告
  • 中国商務省:第72号の期限(11月27日)を変える公告
  • 中国関税税則委員会:24%追加関税の猶予期間を変える公告
  • 中国商務省:信頼できないエンティティ・リストと輸出管理管控名簿の猶予を延ばす文書、ハンファオーシャンへの制裁猶予を延ばす省令
  • 中国交通運輸省:特別港湾使用料の猶予期間を変える公告

昨年の日程が参考になります。米国の大統領令14357・14358号は2025年11月4日署名、11月7日官報掲載でした。中国は11月5日に関税税則委員会の公告と報道官の回答、11月7日に第70号、11月9日に第72号を出し、商務省令第7号と交通運輸省第60号は11月10日に出しました。USTRの海運措置の停止は11月10日午前0時1分(米東部標準時)から効力がありましたが、官報には11月13日に掲載されました。

表の右端の列の10マスは、10月12日時点ですべて「見つからず」です。最も早い期限である11月9日の夜までにこのマスを埋めうるのは、官報の引用番号と公告番号です。長官の放送での発言と商務省の解説は、このマスには入りません。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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論説漫画。長い木の机の上に縮尺模型が三つ並んでいます。左は煙突が2本立つガス火力発電所、中央はドーム2基と冷却塔のある原子力発電所、右は雪山を下るパイプラインとガス貯蔵タンク、小さなLNG船です。上の木の梁には鉤が三つ掛かり、発電所と原発の上の鉤には重そうな布の金袋が吊るされています。パイプラインの上の鉤だけが空のまま揺れ、白紙の赤い札が一枚付いているだけです。左からは紺のスーツの袖の手が三つの模型に向けて大きく手のひらを広げ、右からはグレーのスーツの袖の手が虫眼鏡で空の鉤をのぞき込んでいます。
経済JP
韓国の「2000億ドル」対米投資、米韓の共同文書にアラスカLNGの金額はない

トランプ大統領が語った韓国の対米投資「最大2000億ドル」を米韓共同ファクトシートで確かめると、金額が記された事業はテキサスのガス火力発電と原発の2件で、アラスカLNGには金額がありません。同じ構造のMOUを結んだ日本は、第1弾で日米の発表額が一致していました。文書ごとの数字とMOUの条項の順序を照合しました。

ファーウェイに「譲渡した市場」—エヌビディアが語る中国の現実
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米国の新関税政策により、物流コストが急騰。トラック1台あたりの積載量が激減し、企業は数千ドルの追加コストを強いられている。日本の輸出企業への影響と、サプライチェーンの再編を読む。

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