国連が7月にも「財政破綻」の危機、加盟国の分担金未払いで
アントニオ・グテーレス国連事務総長が加盟193カ国に緊急警告。米国の拠出停止により、国連が史上最悪の財政危機に直面している現状を分析
77%。これは2025年末時点で国連への未払い分担金が全体に占める割合だ。アントニオ・グテーレス国連事務総長は1月26日、加盟国大使らに送った書簡で「差し迫った財政破綻」の危機を警告し、早ければ7月にも資金が底をつく可能性があると述べた。
史上最悪の財政危機
グテーレス事務総長は書簡で、国連は過去にも財政危機を経験してきたが、今回の状況は「根本的に異なる」と強調した。最大の拠出国である米国が通常予算と平和維持予算への拠出を拒否し、複数の国連機関から撤退したことが主な要因となっている。
ドナルド・トランプ米大統領は1月、31の国連機関を含む数十の国際機関からの撤退を発表。「米国の優先事項よりもグローバリストの議題を推進する組織への米国納税者の資金提供と関与を終わらせる」と説明した。
米国の人道支援への拠出も激減している。2022年には170億ドル(約2兆7000億円)だった拠出額が、2024年12月には20億ドル(約3200億円)まで削減された。同時に国連に対し「適応するか死ぬかだ」との警告も発している。
構造的ジレンマ
グテーレス事務総長が指摘する最も深刻な問題は、国連の財政構造そのものにある。予算を実行できない場合、未使用資金を加盟国に返還しなければならないという規則により、「存在しない現金を返すよう求められる」という二重の打撃を受けているのだ。
「集められていない資金で予算を実行することも、受け取っていない資金を返還することもできない」と事務総長は書簡で述べ、現在の状況の緊急性を強調した。
国連憲章に基づく法的義務として、193の加盟国すべてが分担金を支払う責任を負っているが、「承認された通常予算の大部分を占める分担金の支払いを拒否する決定が正式に発表された」と、特定の国名を挙げずに批判した。
日本への波及効果
国連の財政危機は、国際協調を重視する日本にとって重大な意味を持つ。日本は国連予算の約8.5%を負担する第3位の拠出国であり、安全保障理事会常任理事国入りを目指す立場からも、国連の機能不全は外交戦略に大きな影響を与える可能性がある。
特に、日本が重視する持続可能な開発目標(SDGs)の推進や、気候変動対策、平和構築活動などの国際協力プログラムが縮小されれば、日本の国際的な影響力行使にも支障をきたすだろう。
また、トランプ大統領が提案する「平和委員会」がガザ復興を監督し、国連の機能を一部代替する可能性についても、「国連と連携して」作業すると述べる一方で、記者から国連に取って代わるかと問われた際には「そうかもしれない」と答えている。
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