ニューヨーク州がロボタクシー法案を撤回、Waymoの野望に待った
ニューヨーク州がロボタクシー合法化法案を撤回。Waymoなど自動運転企業の展開戦略に影響。日本の自動運転業界への示唆も。
週40万回の有料乗車サービスを提供するWaymoが、また一つの壁にぶつかった。ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事が、事実上ロボタクシーを合法化する法案を撤回したのだ。
撤回された「片手運転」法案の中身
ホークル知事が予算案の一部として提案していたのは、「運転中は常に片手をハンドルに置く」という州法の改正だった。この法律こそが、無人で走行するロボタクシーの最大の法的障壁となっていた。
知事の報道官ショーン・バトラー氏は「立法府を含む関係者との協議の結果、この提案を進めるための支持が得られないことが明らかになった」と説明した。
法案が可決されていたとしても、自動運転企業にとって完全な自由が与えられるわけではなかった。人口100万人を超える都市での営業は禁止され、州交通局長の承認、100万ドルの手数料、500万ドル以上の財政保証が必要だった。
Waymoの現状と野望のギャップ
現在Waymoは、より制限的な州のパイロットプログラムの下で、ニューヨーク市内で最大8台のジャガー I-Pace車両をテストしている。ただし、安全運転手の同乗が義務付けられている。
一方で同社は、アトランタ、オースティン、マイアミなど6都市で商用サービスを展開し、年末までに週100万回の乗車を目標としている。この格差が、Waymoの焦りを物語る。
「他の都市でWaymoを体験した何千人ものニューヨーカーが、故郷でのサービス開始を望んでいる」と同社は声明で述べた。
日本企業への示唆:慎重さか、機会損失か
この動きは、日本の自動運転業界にも重要な示唆を与える。トヨタやソフトバンクなどが投資する自動運転技術は、技術的進歩と規制のギャップという同様の課題に直面している。
日本政府は2025年度中に限定地域でのレベル4自動運転サービス開始を目指しているが、ニューヨーク州の慎重なアプローチは、社会受容性の重要性を改めて浮き彫りにした。
興味深いのは、アメリカでも「地方自治体の支持」が前提条件とされていることだ。技術が準備できても、住民の理解なくして普及はない。
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