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5000万ドルDeFiハック犯、ポケモンカードで足がついた
経済AI分析

5000万ドルDeFiハック犯、ポケモンカードで足がついた

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2021年のUranium Financeハック事件で、メリーランド州の男性が起訴。約50億円相当の仮想通貨を盗み、ポケモンカードや希少コインで資金洗浄した実態とは。

約7億円のポケモンカードセットと、約8700万円のジュリアス・シーザー暗殺を記念する古代ローマコイン。これらの「コレクション」が、あるハッカーの逮捕につながりました。

2026年3月31日、米国司法省は、2021年に分散型取引所(DEX)のUranium Financeから5000万ドル(約75億円)以上を盗んだとして、メリーランド州ロックビル在住のジョナサン・スパレッタ(36歳)を起訴したと発表しました。コンピュータ詐欺と資金洗浄の2件で起訴されたスパレッタは、事件から約5年が経過した今、はじめて公に名前が明かされた容疑者となりました。

何が起きたのか:スマートコントラクトの「穴」を二度突いた

起訴状によると、スパレッタは2021年4月8日、Uranium Financeの報酬メカニズムに存在した脆弱性を悪用し、まず約140万ドル(約2億1000万円)を奪いました。その後、開発チームと交渉し、「バグバウンティ(脆弱性報告報酬)」として約38万6000ドル(約5800万円)の保持を認めさせる「見せかけの合意」を取り付けます。しかし彼はそこで止まりませんでした。

同月中に再び同じ脆弱性を利用し、BNBやBUSDなどの主要な流動性プールを空にし、Uranium Financeは事業継続不能に追い込まれました。スパレッタは仲間への連絡で「暗号資産ハイストをやった……暗号資産はどうせ偽のインターネットマネーだから」と書いていたといいます。

盗んだ資金は、プライバシー保護機能を持つ仮想通貨ミキサーTornado Cashを経由して複雑な取引で洗浄されたとされています。その後、スパレッタが購入したのは、Magic: The Gatheringの「ブラックロータス」カード(約7500万円)、シールドされたアルファ版ブースターパック18個(約2億2500万円)、初版ポケモンカードセット(約1億5000万円以上)、そして古代ローマの「エイド・マル」コイン(約9000万円)でした。

2025年2月には関連する仮想通貨約3100万ドル(約46億5000万円)が当局に押収されており、今回の起訴はその延長線上にあります。スパレッタはマンハッタンで当局に出頭し、連邦治安判事の前に出廷する予定です。

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なぜ今、この事件が重要なのか

DeFiの世界では、スマートコントラクトの脆弱性を突いたハックは珍しくありません。しかし、5年前の事件で容疑者が特定・起訴されたという事実は、暗号資産犯罪捜査の成熟を示しています。

ブロックチェーンの取引は「匿名」と思われがちですが、実際にはすべての記録が公開台帳に残ります。Tornado Cashのようなミキサーを使っても、オンチェーン分析技術の進化により、資金の流れを追跡することは年々容易になっています。そして今回、スパレッタの「足」となったのは皮肉にも、現実世界での高額コレクション購入でした。希少カードや古代コインの取引には、金融機関を通じた本人確認(KYC)が伴います。デジタルの匿名性を、アナログな購買行動が打ち消したのです。

日本との接点も見逃せません。ポケモンカードは任天堂ゲームフリーククリーチャーズが生み出した日本発のコンテンツであり、近年その希少カードの市場価値は世界的に高騰しています。日本国内でも、ポケモンカードの転売市場は活況を呈しており、資産価値としての認識が広がっています。今回の事件は、こうした「コレクタブル市場」が資金洗浄の手段として悪用されうることを、改めて示しています。

多角的な視点:誰がどう見るか

法執行機関の視点からは、今回の起訴は「DeFiは無法地帯ではない」というメッセージです。米国司法省とニューヨーク南部地区連邦検察は、暗号資産犯罪の時効を超えた長期捜査能力を示しました。

一方、DeFiコミュニティの視点は複雑です。Uranium Financeの被害者にとっては遅すぎた正義かもしれませんが、押収された3100万ドルが全額返還されるかどうかは不透明です。盗まれた5000万ドルとの差額は、依然として「行方不明」のままです。

また、規制当局の視点では、Tornado Cashの利用が再び焦点となります。米国財務省は2022年にTornado Cashをサンクションリストに加えており、その利用自体が法的リスクを伴います。今回の事件は、ミキサーへの規制強化の正当性を裏付ける事例として引用される可能性があります。

日本の金融機関や暗号資産取引所にとっては、「コレクタブル資産を通じた資金洗浄」という新たなリスク類型として認識する必要があるでしょう。金融庁が進める暗号資産規制の強化や、アンチマネーロンダリング(AML)体制の整備において、こうした事例が参照されることになるかもしれません。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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