「ネポ・ラー」の誕生——イランは何を失ったのか
米・イスラエルの爆撃から2週間。ハメネイ師の死が生んだのは改革派ではなく、より急進的な息子・モジュタバーだった。世襲独裁国家に変貌するイランの行方を読む。
父を殺した爆撃が、息子を権力の座に押し上げた。
米国とイスラエルによるイラン爆撃が始まって2週間が経つ。軍事的には、イスラム共和国の戦闘能力は確かに低下した。しかし政治的には、体制の結束はむしろ強まっている。トランプ大統領が期待したのは、ハメネイ師の死が「現実的な内部者」を生み出すシナリオだった。だが現実は逆だった。
「革命の王子」が継ぐもの
モジュタバー・ハメネイ、56歳。父・アリー・ハメネイ師の後継者として、イスラム共和国は事実上の世襲独裁国家へと転換した。皮肉なのは、1979年の革命を率いたホメイニー師自身が、世襲制を「イスラムに居場所のない邪悪な統治体制」と断じていたことだ。『動物農場』の豚たちのように、革命家たちは自分たちが打倒した体制よりも腐敗した支配階級になった。
ミサイル攻撃でモジュタバーは父と妻と母を失った。彼自身が生き延びたのは、たまたま隣の部屋にいたからに過ぎない。その「偶然の生存」が、体制の結束を生んだ。生存能力ではなく、父への連続性への期待が彼を指導者に押し上げたのだ。
テヘランで40年以上彼を知る情報源は、モジュタバーを「父より急進的だが、はるかに能力が低い」と評する。父は獄中生活と革命の苦難によって鍛えられた指導者だった。西洋小説も含む幅広い読書家であり、雄弁な演説家でもあった。息子は対照的に、イスラム文献と詩人ハーフェズの詩しか読まず、海外渡航はサウジアラビアへの巡礼と英国での医療目的のみ。英語も話せないという。「彼が最高指導者として初めて演説するとき、人々はその存在感のなさを目の当たりにするだろう」と情報源は語る。
「抑圧の百年」を背負う側近たち
モジュタバーの周囲を固めるのは、強硬派の面々だ。イスラム革命防衛隊(IRGC)情報部の元長官・ホセイン・タエブ、現国会議長で元IRGC司令官のモハンマド・バゲル・ガリバフ、そして父の内部取締役だったホセイン・ファダエイ。彼らは合計で1世紀以上を抑圧の実務に費やしてきた。
タエブとモジュタバーの関係は1980年代のイラン・イラク戦争に遡る。当時、モジュタバーは兵士として、タエブはその指揮官だった。IRGCの情報機関がタエブの指揮下にあった時代、米国市民のシアマク・ナマジ氏は約8年間人質として拘束された。ナマジ氏はタエブを「強硬派の中の強硬派」「イスラム共和国で最も邪悪な人物の一人」と評し、外国人人質作戦の多くがタエブとモジュタバーの承認のもとで行われたと信じている。
当面の間、国内外の政策ではアリー・ラリジャーニへの依存が不可避だ。国営テレビのインタビューで、地下壕と思われる場所から落ち着いた様子で登場したラリジャーニは、イランが外部勢力に「陵辱された」と語り、体制支持層を超えた広い国民に団結を訴えた。トランプが「次のイランの指導者を自分が選ぶ」「戦争後にイランの地図が同じかどうかわからない」と発言したことは、体制にとってかけがえないプロパガンダ素材になっている。
「革命」から「家業」へ、そして「利権」へ
父・アリー・ハメネイは1000億ドルを超えると言われる資産を、宗教的少数派から没収した財産などを通じて築いた。息子のモジュタバーはどうか。ブルームバーグの報道によれば、彼はすでに仲介者を通じて1億5000万ドル超の海外資産を蓄積しているという。苦難の末に得た「革命の戦利品」ではなく、特権的な御曹司の「当然の権利」として。
社会理論家エリック・ホッファーはかつて言った。「あらゆる偉大な大義は運動として始まり、やがてビジネスになり、最終的には利権に堕落する」と。イスラム共和国は今、その最終段階にある。
20世紀イランの世俗的知識人アフマド・カスラヴィは「イランは聖職者に一度の政権を与えるべきだ、そうすれば国民は彼らの無能さを直接目撃できる」と述べた。その「負債」は50年の神政政治と経済的衰退によって完済された。
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