ビットコイン急落で「勝利宣言」する懐疑派たち
ビットコインが急落する中、長年の懐疑派が勝利宣言。フィナンシャル・タイムズやピーター・シフが指摘する「底値サイン」の真相とは?
7万ドルから3万ドルへ。ビットコインの急落が止まらない中、長年の懐疑派たちが「ついにその時が来た」と勝利宣言を始めている。
懐疑派の「勝利の時」
フィナンシャル・タイムズのジェミマ・ケリーは週末のエッセイで「ビットコインはまだ6万9000ドル高すぎる」という見出しで、同紙の一貫した反ビットコイン姿勢を改めて鮮明にした。「創設以来、ビットコインは地面に激突して終わる旅路にある」と彼女は書いている。
同じくFTのクレイグ・コーベンは、ビットコイン保有企業マイクロストラテジーについて「巨大なマストドンがラ・ブレア・タールピットにはまったようなもの」と表現。同社の5年間にわたる540億ドルのビットコイン投資が、現在3%の損失を抱えていることを指摘した。
著名なゴールドバグのピーター・シフも参戦した。「マイケル・セイラーによれば、ビットコインは世界最高のパフォーマンス資産だというが、マイクロストラテジーは5年間で540億ドルを投資して3%の損失だ」と皮肉を込めてツイートした。
市場心理の転換点
しかし、投資の世界では「悲観が極まったとき」こそが底値のサインとされることが多い。元ヘッジファンドマネージャーのヒュー・ヘンドリーの言葉を借りれば、「猿は底値拾いばかりしている」。つまり、底値を予測するのは愚かな行為だということだ。
それでも、長年ビットコインに懐疑的だった論者たちが一斉に「勝利宣言」を始めているという現象は、ある種の底値サインと捉えることもできる。16年間で0ドルから10万ドル超まで上昇したビットコインに対し、これほど強気な懐疑論が展開されるのは珍しい。
日本への影響と視点
日本では暗号資産への規制が比較的厳しく、個人投資家の多くは慎重な姿勢を保ってきた。しかし、ソニーグループやSBIホールディングスなど、一部の大手企業はブロックチェーン技術への投資を続けている。
今回の急落で、日本の投資家はどう動くべきか。金融庁の規制下で運営される国内取引所では、レバレッジ取引の制限もあり、海外ほど極端な損失は避けられている可能性が高い。
一方で、テザーの資金調達にも暗雲が立ち込んでいる。当初150億~200億ドルの調達を5000億ドルの企業価値で検討していたが、投資家の関心は冷え込んでいるという。
関連記事
ビットコイン担保融資市場が10年以内に現在の約300倍、1兆ドル規模に成長するとLedn社が予測。88%の暗号資産保有者が関心を示す一方、実際の利用者はわずか14%。その巨大なギャップの背後にある信頼の問題とは。
AIが量子コンピュータの開発を加速させ、現在のブロックチェーンやインターネットの暗号化技術が近い将来破られる可能性が高まっている。日本企業と個人にとっての意味を深く掘り下げる。
ビットコインマイニングプール「F2Pool」共同創業者のチュン・ワン氏がSpaceXの火星行き初商業有人飛行のミッションコマンダーに就任。宇宙開発と暗号資産が交差する今、日本の投資家や宇宙産業にとって何を意味するのか。
ドイツ大手資産運用会社のデジタル資産責任者が「USDTとUSDCはステーブルコインではない」と発言。その真意と、暗号資産市場・規制・投資家への影響を多角的に読み解きます。
意見
この記事についてあなたの考えを共有してください
ログインして会話に参加