中国AI株30%急騰の裏側:DeepSeekショック後の巻き返し戦略
中国AI企業の株価急騰。Zhipu AIは30%、MiniMaxは11%上昇。新モデル発表と政策支援が背景にあるが、真の競争力は?日本企業への影響も分析。
木曜日の香港市場で、Zhipu AIの株価が30%急騰した。同社が発表したオープンソース大規模言語モデル「GLM-5」が、Anthropicの Claude Opus 4.5 に匹敵するコーディング性能を示したと発表したことが材料となった。
同日、MiniMaxも11%上昇。前日に海外向けサイトでオープンソースモデル「M2.5」を発表していた。上海STAR AI産業指数も1.7%上昇し、中国AI関連株全体に買いが集まった。
DeepSeekショック後の反撃
この株価急騰は、単なる新製品発表以上の意味を持つ。昨年、DeepSeekが世界を驚かせた後、中国のAI企業は米国のライバルに追いつこうと激しい競争を繰り広げている。
DeepSeekも水曜日に主力AIモデルをアップグレードし、より大きなコンテキストウィンドウと最新の知識をサポートするようになった。Ant Groupも同日、音声、音楽、効果音、映像を生成できる統合マルチモーダルモデル「Ming-Flash-Omni 2.0」をリリースした。
李強首相は水曜日、「多様なシナリオでAIを包括的に実装し、技術の潜在能力を引き出す」よう呼びかけた。政府の強力な支援姿勢が、投資家の期待を押し上げている。
数字の裏にある現実
しかし、株価上昇の勢いと実際の技術力には温度差もある。Zhipu AIは自社モデルがGoogleの Gemini 3 Pro を上回る性能を示したと主張するが、CNBCはこれらの主張を検証できていない。
中国AI企業の特徴は、オープンソース戦略への傾倒だ。これは米国の規制を回避しながら、グローバル市場でのプレゼンスを確保する戦略とも読める。一方で、収益化の道筋は依然として不透明な企業が多い。
日本企業にとって、この動きは複雑な意味を持つ。ソニーや任天堂などのコンテンツ企業は、中国製AIの生成能力向上により、知的財産権の保護がより重要な課題となる。製造業では、中国AIツールの活用による効率化の機会がある一方、技術依存のリスクも考慮する必要がある。
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