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感情を変えたいなら「途中でやめない」こと
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感情を変えたいなら「途中でやめない」こと

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ネガティブな感情を変えるには「再評価」の2ステップを最後までやり抜くことが重要。心理学研究が示す、感情コントロールの意外な落とし穴とは。

「前向きに考えよう」と思った瞬間、あなたはすでに半分しかやっていない。

職場でのミーティング中に上司から思わぬ批判を受けたとき、人は反射的に不安を感じる。心理学の研究によれば、それはその状況を「自分には対処できない脅威」と解釈したからだ。しかし、ふと目に入った「今月の優秀社員」の表彰状をきっかけに「よし、挽回してみせよう」と気持ちが切り替わる——こうした経験は、誰もが一度はしたことがあるだろう。心理学者はこのプロセスを再評価(リアプレイザル)と呼ぶ。

「前向きに考えた」だけでは足りない

米国の心理学者クリスチャン・ウォー氏と同僚のカテリ・マクレー氏は、この再評価という行為が、これまで研究者たちが想定していたよりもはるかに複雑なプロセスであることを明らかにした。従来の研究のほぼすべてが、再評価を「一度きりのステップ」として扱ってきた。「この状況をポジティブに捉え直してください」という指示を与えて、その効果を測定するだけだった。

しかし実際には、再評価には2つのステップがある。

最初のステップは「生成」だ。状況に対する別の見方を、頭の中で探し出す作業である。先ほどの例でいえば、「自分はかつて優秀社員だったのだから、また戻れるはずだ」と考えることがこれにあたる。

だがここで終わってしまう人が多い。問題は、この段階で生まれた新しい解釈がまだ非常に脆弱であることだ。それは元の否定的な解釈と競合しており、何もしなければすぐに押し流されてしまう。

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2つ目のステップは「実装」と呼ばれる。新しい解釈に意識を集中させ、具体的なディテールを肉付けしながら、それを頭の中に定着させる作業だ。「以前はどんな仕事を早く仕上げたか」「上司からどんな褒め言葉をもらったか」——そうした記憶を丁寧に掘り起こし、新しい視点を強化していく。

実験が示した「やめてしまう」という現実

ウォー氏らは89人の大学生を対象に実験を行った。参加者に病院のベッドで横たわる老人の写真など、ネガティブな画像を見せ、まず「再評価を生成」させた。次に同じ画像をもう一度見せ、その再評価を「実装」させた。結果、生成の段階でも気分は改善したが、実装まで行うと改善の幅は大幅に大きくなった。さらに後日同じ画像を見せたときも、その効果は持続していた。

より興味深いのは、次の実験だ。52人の参加者に再評価を生成させた後、「実装を続けるか」「気を紛らわすことをするか」を選ばせた。すると、参加者が実装を選んだのはわずか半分程度にとどまった。つまり、再評価が気分を改善すると分かっていても、人はしばしばプロセスを途中でやめてしまうのだ。

この結果は、日本社会の文脈でも深く考えさせられる。「気持ちの切り替えが大切」「ポジティブに考えよう」というメッセージは職場でも日常会話でも頻繁に聞かれるが、それを「言葉として受け取るだけ」で終わっているケースは少なくないのではないか。

他者のアドバイスでは「自分の感情は変わらない」

研究チームがもう一つ指摘しているのが、「他者からの再評価」の限界だ。友人や同僚から「そんなに気にしなくていいよ」「きっとうまくいく」と言われると、一時的には気分が楽になる。実際、チームの未発表データでも、他者から再評価を受けた参加者はそれなりに気分が改善したことが示されている。

しかし、他者はあなたの代わりに考えることはできない。最終的に自分の感情を変えるのは、自分自身の内的な作業だ。カウンセリングや友人との対話が「きっかけ」にはなり得ても、それだけでは不十分だということを、この研究は示唆している。

日本では長らく、感情を表に出さず「我慢する」文化が根付いてきた。一方で近年、職場でのメンタルヘルスへの関心は急速に高まり、2022年から中小企業にもストレスチェック制度の活用が推奨されるようになった。しかし制度を整えるだけでは、個人が感情を自分で処理する力——つまり再評価を「やり抜く力」——は育たない。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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