XRPLが「会員制DEX」導入、DeFiの民主化は終わったのか
XRP Ledgerが規制対応機関向けの許可制DEXを導入。オープンDeFiから制御された金融インフラへのシフトが意味するものとは。
銀行の取引フロアを思い浮かべてほしい。限られたメンバーだけが参加でき、すべての取引が厳格に管理されている。XRP Ledgerが今月導入した「許可制DEX」は、まさにそんな環境をブロックチェーン上に再現した。
「会員制」ブロックチェーンの誕生
XRP Ledgerは2月18日、XLS-81「許可制DEX」アメンドメントを正式に有効化した。この新機能により、承認された参加者のみが取引できる「ゲート付きDEX」の構築が可能になった。
従来のXRPLの内蔵DEXと同じ取引メカニズムを使いながらも、決定的な違いがある。誰がオファーを出し、誰がそれを受け入れるかを制御できるのだ。参加にはKYC(顧客確認)やAML(マネーロンダリング対策)などのコンプライアンス要件への準拠が求められる。
この機能は、オンチェーン決済と流動性を求めながらも、完全にオープンなDeFi市場とは関われない銀行やブローカーなどの規制対象機関を対象としている。彼らにとって、アクセス制御は選択肢ではなく最低要件なのだ。
機関向けDeFiツールキットの完成
許可制DEXは単独で機能するわけではない。先週有効化されたXLS-85「トークンエスクロー」機能と組み合わさることで、より包括的な制度金融向けツールキットが完成する。
トークンエスクローは、XRPを超えてRLUSDステーブルコインやトークン化された実物資産を含む、すべてのトラストライン基盤トークンに条件付き決済を拡張する。一方、許可制DEXはこれらの資産を取引するための制御された場を提供する。
この組み合わせにより、トークン化ファンド、ステーブルコインFXレール、トークン化資産の規制された流通市場といった用途が現実的になる。JP MorganやGoldman Sachsのような機関が求める、規制遵守とオンチェーン効率性の両立が可能になったのだ。
DeFiの理想と現実の狭間で
興味深いのは、この動きがDeFiの本来の理念から離れていく方向性を示していることだ。DeFiは「誰でも、いつでも、どこからでも」アクセスできる金融システムを目指していた。しかしXRPLは意図的に「制限されたアクセス」を選択している。
日本の金融機関にとって、この動きは朗報かもしれない。三菱UFJ銀行や野村證券のような大手金融機関は、ブロックチェーン技術の効率性を活用しながらも、金融庁の厳格な規制要件を満たす必要がある。許可制DEXは、この両方のニーズを満たす解決策となり得る。
一方で、小規模投資家や個人トレーダーにとっては、アクセスの壁がさらに高くなる可能性がある。金融の民主化を掲げたDeFiが、結局は従来の金融システムと同様の排他性を持つようになるのだろうか。
アジア市場への波及効果
XRPLの方向転換は、アジア太平洋地域の規制環境と密接に関連している。日本ではデジタル庁がブロックチェーン活用を推進する一方で、厳格なコンプライアンス要件を維持している。シンガポールや香港も同様のバランスを模索している。
韓国のSamsung SDSやタイのSCB TechXなど、アジアの大手企業がブロックチェーン導入を検討する中で、許可制DEXのような「制御された分散化」モデルは魅力的に映るかもしれない。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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