ベトナムへのFDI急増も技術移転は限定的、電子機器輸出の98%が示す「空洞化」リスク
ベトナムへのFDIは急増しているが、電子機器輸出の98%を外資が占め、技術移転が限定的であることがRMIT大学の調査で判明。中国モデルとの違いと産業空洞化のリスクを分析する。
ベトナムはハイテク投資の寵児に見えるかもしれません。しかし、その輝きは本物の技術移転につながっていない可能性があります。最新の調査によると、海外からの直接投資(FDI)は急増しているものの、国内企業は単なる組立拠点に留まるという課題が浮き彫りになりました。
輸出統計が示す現実
ロイター通信が報じたRMIT大学ベトナム校の研究者らによる報告書は、ベトナムの電子機器輸出における衝撃的な数値を明らかにしました。報告書によれば、輸出総額の実に98%をFDI企業が占めているといいます。これは、アップルやサムスンといった巨大企業が生産拠点をベトナムに移しているにもかかわらず、その技術やノウハウが国内企業にほとんど波及していない(限定的なテクノロジー・スピルオーバー)ことを示唆しています。
中国モデルとの決定的な違い
この状況は、かつて外国企業との合弁事業を義務付けることで技術移転を強力に推し進めた中国の戦略とは対照的です。専門家らは、現在のベトナムのモデルでは、国内企業が価値の高い設計や開発プロセスに関与できず、低付加価値の組立作業に留まってしまうリスクがあると指摘しています。
サプライチェーンの移転先として注目を集めるベトナムですが、単なる生産拠点から脱却し、持続的な経済成長を遂げるためには、技術力を国内に根付かせるための新たな戦略が不可欠となりそうです。
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