「平和の構築者」か、国際秩序の破壊者か。トランプ氏が提唱する「トランプ 平和委員会 2026」の衝撃
2026年、トランプ氏がダボス会議で「平和委員会」の発足を宣言。10億ドルの参加費と自身の終身議長権を掲げ、国連に代わる新たな世界秩序の構築を狙います。オルバン首相の称賛と欧州諸国の反発が渦巻く中、国際外交のあり方が根本から問われています。
「握手はしているが、拳は握ったままだ」。2026年1月、スイスで開催されたダボス会議(世界経済フォーラム)の舞台で、ドナルド・トランプ米大統領が発表した構想が世界を震撼させています。彼は自身が「終身議長」を務める新たな国際機関「平和委員会」の発足を宣言しました。これは、長年国際社会の要となってきた国連(UN)を傍流に追いやり、トランプ氏主導の新しい世界秩序を構築しようとする大胆な試みと見られています。
トランプ 平和委員会 2026:10億ドルの参加費と終身議長の権限
リークされた憲章案によると、この委員会の構造はこれまでの国際機関の常識を覆すものです。まず、常任理事国になるためのコストは10億ドル(約1,500億円)という巨額な設定になっています。さらに、トランプ氏は退任後も「終身議長」として君臨し、加盟国の招待、補助機関の解散、さらには後継者の任命権までをも掌握するとされています。まさに、トランプ氏個人の影響力を制度化した「ミニ国連」とも言える組織です。
今回のダボスでの発足式には、アルゼンチンからアゼルバイジャンまで、世界各地から19カ国が参加しました。ハンガリーのオルバン首相が「トランプがいれば平和がある」と手放しで称賛する一方で、ポーランドのトゥスク首相は「誰にも利用はさせない」と強く反発。欧州内でも対応が真っ二つに分かれています。
機能不全の国連とトランプ流「力の平和」の対峙
国連のグテーレス事務総長は、法の支配が「力の支配」に置き換わろうとしている現状に警鐘を鳴らしています。しかし、国連の安全保障理事会が機能不全に陥る中、トランプ氏が強引な仲裁によってイラン・イスラエル間の12日間の紛争を停止させた事実は、国際社会に無視できない影響を与えています。トランプ氏は「国連にはポテンシャルがあるが、一度もそれを発揮したことがない」と断じ、自身の委員会がそれを代替する可能性を示唆しています。
現在、委員会の下にはガザ地区の統治を議論する複数の部会が設置され、米国の億万長者やアラブ諸国の情報機関トップらが名を連ねています。一方で、パレスチナ国家の樹立を拒むネタニヤフ首相と、それを前提とするアラブ諸国が同じテーブルに付いており、この「トランプ流平和」が持続可能なものになるかは依然として不透明です。
記者
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