Liabooks Home|PRISM News
トランプの大学攻撃——なぜ「完勝」できなかったのか
CultureAI分析

トランプの大学攻撃——なぜ「完勝」できなかったのか

5分で読めるSource

トランプ政権が米国の高等教育機関に対して行った資金凍結・DEI規制・留学生追放。その大規模な攻勢はなぜ法廷で次々と阻まれたのか。日本の研究機関や留学生政策への示唆を探る。

「外国の勢力がこれを行ったなら、それは戦争行為と見なされるだろう」——ブランダイス大学学長、アーサー・レヴァインはそう言い切りました。

2025年初頭、ドナルド・トランプ大統領は就任直後から、米国の名門大学群に対して前例のない速度で攻勢をかけました。コロンビア大学への4億ドルの補助金・契約キャンセルを皮切りに、プリンストンハーバードブラウンコーネルノースウェスタンUCLAの研究資金を次々と凍結・削減。さらに連邦機関は大学への間接コスト補助率を最大70%から15%へと引き下げると通告しました。DEI(多様性・公平性・包括性)プログラムの廃止、留学生の在籍資格剥奪、そして6月にはハーバード大学の留学生受け入れ禁止という措置まで打ち出しました。

その攻勢の激しさに、多くの大学は当初、沈黙を選びました。コロンビアペンシルベニア大学ブラウンコーネルノースウェスタンは政権と和解交渉に応じ、一部は資金回復と引き換えに政府への支払いや地域雇用開発の支援を約束しました。

法廷が「防波堤」になった理由

しかし、政権の猛攻には根本的な弱点がありました。速度を優先するあまり、連邦法が定める行政手続きをほぼすべて省略していたのです。

米国大学教授協会(AAUP)ACLUなどの団体が支援した教員・学生組合は数十件の訴訟を提起しました。高等教育の最大の業界団体である米国教育協議会(ACE)も、間接コスト上限に対して訴訟を起こしました。ACEが107年の歴史の中で原告になったのはこれが2度目のことです。政府が金曜夜に政策変更を発表し「翌週から施行」と告げると、「月曜日には法廷にいた」とACEの法務顧問、ピーター・マクドノー氏は述べています。

結果は大学側の相次ぐ勝訴でした。カリフォルニア大学システムが失った1,600件の補助金のうち、裁判所が回復させたのは1,200件。DEI規制の執行停止命令、ハーバードへの資金回復命令、留学生の在籍資格回復——いずれも司法が政権の手を止めました。マフムード・ハリル氏、モフセン・マハダウィ氏、ルメイサ・オズトゥルク氏ら、イスラエルへの抗議活動を理由に拘束された学生たちも、裁判所の命令で釈放されています。

PRISM

広告掲載について

[email protected]

バークレー・ロースクールのアーウィン・チェメリンスキー学部長は端的に言います。「大学への資金削減は明らかに違法だ。やるべきことは法廷で闘うことだ」

「勝ったが、傷は残った」

とはいえ、被害がゼロだったわけではありません。ジョンズ・ホプキンス大学は国際開発庁(USAID)関連で8億ドル以上の補助金を失い、2,200人を解雇しました。カリフォルニア大学システムは現在も1億7,000万ドルの補助金が停止・終了したままです。一時的に資金を失った研究者の中には、数十年かけて積み上げた臨床試験を中断せざるを得なかった人もおり、その研究は事実上「無効」になりました。

また、議会はトランプ政権が求めた基礎科学予算の3分の1削減を無視し、予算を安定させましたが、国立衛生研究所(NIH)の資金執行は著しく遅れています。国立心肺血液研究所は今年度わずか1件しか新規助成を出しておらず、例年の約300件と比べると壊滅的な差があります。

そして最大のリスクは、まだ消えていません。保守派が多数を占める最高裁が政権の上訴を認めれば、これまでの判決が覆る可能性があります。また、教育省が手続きを整えて「合法的な攻撃」に切り替えれば、司法が止められない規制が生まれるかもしれません。ハーバード・ロースクールのノア・フェルドマン教授は指摘します。「もし彼らが法律に従う気があったなら、大学に対して法的に深刻な問題を引き起こせたはずだ」

日本の研究・教育界への示唆

この問題は、米国内にとどまりません。日本にとっても、複数の接点があります。

東京大学京都大学など日本の主要大学は、米国の研究機関と共同プロジェクトを多数抱えています。NIHや国立科学財団(NSF)からの資金が不安定化すれば、日米共同研究にも影響が波及します。また、米国に留学している日本人学生や研究者にとって、ビザ政策の不透明化は将来設計の障壁になり得ます。

より広い視点で言えば、この出来事は「政府と学術機関の関係」という普遍的な問いを投げかけています。日本でも国立大学への運営費交付金は長期的に減少傾向にあり、研究資金の競争的配分が強まっています。政府が大学の財源を握る構造において、学術の独立性はどこまで守られるのか——これは日本社会にとっても他人事ではありません。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

意見

関連記事

PRISM

広告掲載について

[email protected]
PRISM

広告掲載について

[email protected]