サウジアラビアとUAEの亀裂が表面化、イエメン紛争で見える中東の新たな分断
サウジアラビアとUAEのイエメン情勢における対立が激化。分離独立派STCの進軍とサウジの空爆により、かつての盟友関係に決定的な亀裂が生じています。2026年現在の緊迫した中東情勢を解説。
かつての盟友が、今は銃口を向け合っています。長年続いてきたイエメンの内戦において、共通の敵に立ち向かっていたサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の間で、これまでにない直接的な対立が激化しています。この対立は、イエメンという国家の存続を脅かす「分裂」の危機を招いています。
サウジアラビアとUAEの対立が激化するイエメン情勢
ロイター通信などの報道によると、事態が急変したのは2025年12月2日のことでした。UAEが支援する分離独立派組織「南部過渡評議会(STC)」が、サウジアラビアが支援する暫定政府軍に対して大規模な軍事攻撃を開始したのです。この攻撃により、サウジアラビアと国境を接する石油資源の豊かなハドラマウト県の一部がSTCの支配下に入りました。
空爆と軍事介入による人道危機の深刻化
緊張は言葉だけにとどまらず、実際の軍事行動へと移っています。ハドラマウト県のSTCキャンプへの空爆では7人が死亡し、南部ムカッラ港では、UAEから届いたとされる軍事物資を積んだ船舶を標的とした攻撃も行われました。UAE側は武器の輸送を否定していますが、現場の画像には黒焦げになった軍用車両が映し出されています。
イエメンは約4,000万人の人口を抱えていますが、国連の推計ではすでに377,000人以上が紛争の影響で命を落としています。今回の対立激化により、支援を必要とする1,900万人以上の人々の生活がさらに困窮することが懸念されています。
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