ウクライナ戦争5年目、和平交渉の裏で続くロシアの攻撃
ロシア・ウクライナ戦争が5年目に突入する中、米国主導の和平交渉が行われる直前にロシアが大規模攻撃を実施。領土問題で交渉は難航している。
2月26日の早朝、キーウの住民たちは再び防空警報のサイレンで目を覚ました。ロシア軍による一夜にわたるミサイルと無人機攻撃により、首都の9階建て住宅が損傷し、8人が負傷した。この攻撃は、戦争終結を目指す米国・ウクライナ高官会談の直前に実施された。
5年目の戦争、変わらぬ攻撃パターン
ロシアによるウクライナ侵攻から5年が経過した今も、攻撃の構図は変わっていない。ハリコフ、ザポリージャ、ドニプロペトロウシク各州でも攻撃が確認され、民間インフラが標的となった。厳しい冬の条件下での攻撃は、住民の生活基盤を破壊する意図が明確だ。
プーチン大統領は一貫してゼレンスキー大統領との直接会談を拒否し、ウクライナ指導者としての正統性に疑問を呈している。一方、ゼレンスキーは首脳レベルでの対話こそが「複雑で繊細な問題を解決し、最終的に戦争を終わらせる唯一の方法」と主張する。
トランプ政権の仲介外交
ドナルド・トランプ大統領は就任前、24時間で紛争を終結させると豪語していたが、現実は複雑だ。スティーブ・ウィトコフとジャレッド・クシュナーの両特使は、ウクライナの首席交渉官ルステム・ウメロフとジュネーブで会談を行う予定だが、交渉は領土問題で行き詰まっている。
ロシアは東部ドネツク州の完全支配を要求し、交渉テーブルで譲歩しなければ武力で奪取すると脅している。しかしウクライナは憲法で領土割譲を禁じており、再侵攻を抑止する安全保障なしには合意できないと拒否している。
日本が注視すべき国際秩序への影響
ロシアのウクライナ侵攻は、第二次世界大戦後の国際秩序に対する直接的な挑戦だ。武力による現状変更を容認すれば、東アジアの安全保障環境にも深刻な影響を与える可能性がある。日本政府はウクライナへの支援を継続しているが、戦争の長期化は日本企業のサプライチェーンや資源調達にも影響を与え続けている。
双方で数十万人の犠牲者が出たとされるこの戦争は、単なる地域紛争を超えて、国際法の尊重と主権国家の独立という基本原則を問う試金石となっている。
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