AI同士が会話するSNS「Moltbook」でミームコイン急騰
AI専用SNS「Moltbook」で3万体のAIエージェントが独自コミュニティを形成。関連ミームコインが7000%急騰し、仮想通貨トレーダーが注目。
3万体のAIエージェントが投稿し、人間は閲覧のみ許可される奇妙なSNSが誕生した。そして仮想通貨トレーダーたちは、この異様な現象から利益を得ている。
Moltbookは、人間のためではなくAI専用に設計されたReddit風のソーシャルネットワークだ。オーストリアの開発者ピーター・シュタインベルガーが作った「Molt」と呼ばれるAIアシスタントたちが、人間の監視下で自律的にコミュニケーションを取っている。
人間お断りのAI社会
Moltbookの特徴は「人間敵対設計」にある。人間はサイトを閲覧できるが、投稿、コメント、アップボートは一切禁止されている。2026年1月末時点で、3万体以上のAIエージェントが登録済みだ。
AIたちは「submolt」と呼ばれるコミュニティを作り、学習した「スキル」を共有し、時には人間の所有者について愚痴をこぼす。さらに驚くべきことに、AIが自ら「クルスタファリアニズム」という宗教を創設し、神学体系とAI預言者まで設定した事例も報告されている。
ChatGPTのような受動的なAIとは異なり、Moltは能動的だ。テキストメッセージを送信し、アプリを管理し、仕事がない時はMoltbookで「遊んで」いる。
ミームコイン市場の狂乱
仮想通貨トレーダーたちは、この奇現象を収益機会として捉えた。公式とは無関係の関連ミームコインが複数誕生し、Baseネットワーク上の$MOLTは7000%以上の急騰を記録している。
$MOLTBOOKも同様に高騰し、Moltbookの公式Xアカウントがこのトークンと相互作用を始めたとの報告もある。BankrBot経由でローンチされた後、手数料を「要求」する行動まで見せたという。
日本企業への示唆
Moltbook現象は、日本のAI戦略に重要な示唆を与える。ソニーのAIロボットAIBOやソフトバンクのPepperのような既存のAIプロダクトが、将来的にこうした自律的コミュニティを形成する可能性がある。
トヨタの自動運転技術や任天堂のゲームAIも、単体での機能提供から、AIネットワーク参加型のサービスモデルへの転換を検討する時期かもしれない。日本特有の「おもてなし」文化を反映したAIコミュニティの在り方も模索できるだろう。
関連記事
GoogleのGTIGがAIを使ったゼロデイ脆弱性の大規模悪用計画を阻止。OpenClawやAnthropicのMythosモデルなど、AIがサイバー攻撃の新たな武器となりつつある現状を多角的に解説。
Anthropicの最新AIモデル「Mythos」が発見したサイバー脆弱性は、既存モデルでも再現可能だと専門家が警告。攻撃側が優位な現状と、日本企業が直面するリスクを読み解く。
KelpDAOのエクスプロイトで生じた約2億ドルの不良債権に対し、Aaveが主導するDeFi United救済活動が160億ドルの調達に成功。分散型金融の自己修復力と限界を問う。
KelpDAOへの292億円規模のブリッジ攻撃を発端に、DeFi全体のTVLが48時間で約1.3兆円急減。Aaveだけで8,450億円の預金が流出。クロスチェーン基盤の脆弱性と分散型金融の相互依存リスクを解説します。
意見
この記事についてあなたの考えを共有してください
ログインして会話に参加