エヌビディア、四半期売上高6.8兆円突破—AI投資の終わりはまだ見えない
エヌビディアの最新決算は売上高68億ドル、前年同期比73%増を記録。AI需要の持続性と日本企業への影響を分析。
68億ドル—エヌビディアが発表した四半期売上高は、日本円にして約6.8兆円に相当する。これは日本の防衛予算を上回る規模だ。
2026年2月26日に発表されたエヌビディアの第4四半期決算は、売上高が前年同期比73%増の681億3000万ドルを記録し、市場予想の662億ドルを大きく上回った。調整後1株当たり利益も82%増の1.62ドルとなり、予想の1.53ドルを超えた。
AI投資の勢いは加速している
決算発表後の株価は一時的に下落したものの、これは驚くべきことではない。AI ブーム初期に見られた決算後の大幅な株価変動は既に過去のものとなっている。重要なのは数字の中身だ。
今四半期の売上高が予想を20億ドル上回ったことよりも注目すべきは、次四半期のガイダンスが予想を50億ドル以上も上回った点だ。CFOのコレット・クレス氏は「2026年を通じて順次売上成長を予想している」と述べ、ブラックウェルとルービン世代チップの5000億ドルの収益機会を上回る見通しを示した。
最も興味深いのは、6年前のアンペア世代チップが今でもクラウドで売り切れ状態にあるという事実だ。これは日本企業にとって重要な示唆を含んでいる。
日本企業への波及効果
エヌビディアの好調は、日本のテクノロジー企業にとって複雑な意味を持つ。ソニーは既にAI技術をカメラセンサーやエンターテインメント事業に活用しているが、エヌビディアとの協業を深める可能性がある。トヨタは自動運転技術でエヌビディアのプラットフォームを採用しており、今回の業績は同社の自動車事業部門が6%成長していることからも、その恩恵を受けていると考えられる。
一方で、任天堂のようなゲーム企業にとっては、エヌビディアのゲーム部門売上が47%成長したものの予想を下回ったことは、競合他社との差別化がより重要になることを意味している。
メモリ不足という新たな課題
決算説明会では、急騰するメモリコストについて質問が集中した。CEOジェンセン・ファン氏は「世代的な性能向上の実現」がマージン保護の最重要手段だと回答した。これは日本の半導体関連企業—東京エレクトロンや信越化学工業など—にとって追い風となる可能性がある。
クレス氏は「第1四半期以降もサプライ制約が続く」と述べており、これはメモリ不足に起因するものだ。日本企業が持つ精密製造技術や材料技術の重要性がさらに高まることを示唆している。
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