エプスタイン氏の3億円コインベース投資が明らかに
新たに公開された司法省文書により、性犯罪者ジェフリー・エプスタイン氏が2014年にコインベースに約3億円を投資していた事実が判明。暗号通貨業界の倫理的課題が浮き彫りに。
300万ドル。この金額が、世界最大級の暗号通貨取引所コインベースと性犯罪者ジェフリー・エプスタイン氏を結ぶ投資額だった。新たに公開された米司法省の文書により、この事実が明らかになった。
2014年の投資の全貌
司法省文書によると、エプスタイン氏は2014年12月、コインベースのシリーズC資金調達ラウンドに300万ドルを投資した。投資は米領バージン諸島の法人IGOカンパニーLLCを通じて行われ、暗号通貨起業家ブロック・ピアース氏が仲介役を果たしていた。
興味深いことに、コインベース共同創設者のフレッド・エーサム氏はエプスタイン氏との面会に興味を示していた。メールには「午後12時から3時まで時間があるが、絶対必要ではないものの、都合がよければ彼に会えたらいいと思う」と記されている。
一方、リンクトイン共同創設者のリード・ホフマン氏はエプスタイン氏に対し、投資に参加しないよう助言していた。「おそらく参加しないだろう」とメールで回答している。
巨額の利益と後の取引
エプスタイン氏の投資は大きな利益を生んだ。2018年1月、ブロックチェーン・キャピタルはエプスタイン氏のコインベース株式の50%を1466万ドルで購入することで合意した。これは当初投資額の約5倍に相当し、売却分だけで1100万ドルを超える利益となった。
評価報告書によると、エプスタイン氏は2018年2月に保有株式の半分を1500万ドルで売却したとされている。残りの半分については、その後の処理が明確でない。
暗号通貨業界の倫理的ジレンマ
今回の文書公開は、暗号通貨業界にとって不都合な真実を浮き彫りにしている。エプスタイン氏は2008年に未成年者への性的犯罪で有罪判決を受けており、2014年の投資時点で既に性犯罪者として知られていた。
ブロックチェーン・キャピタルは現在、当初のファンド投資は完了せず、エプスタイン氏が独立して投資したと主張している。しかし、メールのやり取りからは、同社が積極的にエプスタイン氏との取引を模索していた様子がうかがえる。
2023年にはJPモルガン・チェースとドイツ銀行が、エプスタイン氏の性的人身売買を金融サービスの提供により幇助したとして、被害者から提起された訴訟で合計3億6500万ドルの和解金を支払っている。
日本の暗号通貨市場への示唆
日本では金融庁による厳格な暗号通貨規制が敷かれており、取引所の運営には高い倫理基準が求められている。今回の事件は、投資家の素性調査の重要性を改めて浮き彫りにしている。
日本の主要暗号通貨取引所であるビットフライヤーやコインチェックは、マネーロンダリング防止や顧客確認(KYC)プロセスを厳格に実施している。しかし、海外投資家や複雑な法人構造を通じた投資については、完全な把握が困難な場合もある。
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