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モディ首相のイスラエル訪問が映す「道徳外交」の終焉
政治AI分析

モディ首相のイスラエル訪問が映す「道徳外交」の終焉

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インドのモディ首相が2度目のイスラエル訪問を実施。パレスチナ問題を巡る伝統的立場から実利重視への転換が鮮明に

2017年7月4日、テルアビブのベングリオン空港で、インドのモディ首相を迎えるイスラエルのネタニヤフ首相の姿があった。インド首相として初のイスラエル訪問となったこの時、モディ氏は「壁を取り払う歴史的な旅」と表現した。

それから9年後の2026年2月25日、モディ首相は2度目のイスラエル訪問に向かう。しかし今回の訪問は、より複雑な意味を持つ。ガザでの戦争が続く中、国際刑事裁判所から戦争犯罪の逮捕状が出されているネタニヤフ首相を「親愛なる友人」と呼び続けるモディ氏の姿勢に、国際社会の視線が注がれている。

「非同盟」から「戦略的自律」への変化

独立後のインドは、パレスチナ問題において明確な立場を取ってきた。1947年の国連パレスチナ分割決議に反対し、1988年にはアラブ諸国以外で最初にパレスチナを国家承認した国の一つとなった。ガンジーは「アラブ人に対するユダヤ人の押し付け」としてイスラエル建国を批判していた。

しかし冷戦終結とともに、インドの計算は変わった。1992年にイスラエルとの外交関係を樹立し、2014年のモディ政権発足で関係は劇的に深化した。現在インドはイスラエル最大の武器購入国となり、2024年の貿易額は60億ドルを超える。

ヒンドゥー・ナショナリズムを掲げるモディ氏のBJPと、ユダヤ国家を標榜するイスラエルには、イデオロギー的な親和性がある。両国とも「イスラム・テロリズム」を共通の脅威と位置づけ、宗教的多数派の国家建設を目指している点で一致する。

日本から見た戦略的含意

今回のモディ訪問は、日本の外交戦略にも示唆を与える。インド太平洋構想で連携を深める日印関係において、インドの中東政策の変化は無視できない要素だ。

日本企業にとって、インドは14億人の巨大市場であり、ソニートヨタなどが大規模投資を続けている。しかしインドの親イスラエル路線は、日本が重視するアラブ諸国との関係にも影響を与える可能性がある。

特に注目すべきは、インドが「戦略的自律」の名の下に、アメリカ、ロシア、イスラエル、イランと同時に関係を維持している点だ。これは日本の「価値観外交」とは対照的なアプローチと言える。

変わりゆく国際秩序の象徴

モディ訪問の背景には、ネタニヤフ首相の国内政治的な思惑もある。10月7日のハマス攻撃を防げなかった情報失敗、司法制度改革を巡る国内対立を抱える中で、国際的指導者としての威信を示す必要がある。

一方で、ガザ戦争以降、イスラエルを公然と支持する国は限られている。グローバルサウス諸国の多くがイスラエルから距離を置く中、モディ氏の訪問は「イスラエルが完全に孤立していない」ことを示す象徴的意味を持つ。

政策研究財団のアンワル・アラム氏は「インドの現実主義的転換は、グローバルサウスで享受していた道徳的権威を失わせた」と指摘する。パレスチナ問題で培った非同盟運動でのリーダーシップが、実利外交の前に後退している現実がある。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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