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連邦捜査官の「絶対免責」主張が問う法の支配
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連邦捜査官の「絶対免責」主張が問う法の支配

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ミネアポリスで市民2名を射殺した連邦移民捜査官への刑事捜査を「不適切」とする米政府。法執行の原則と民主主義の根幹が揺らいでいる。

2人の米国市民が連邦移民捜査官に射殺された。しかし米政府は、この事件の刑事捜査そのものが「不適切」だと主張している。

ミネアポリスで起きた2つの射殺事件は、単なる法執行の問題を超えて、民主主義社会における「法の支配」の根幹を問いかけている。司法省と国土安全保障省の高官は、射殺されたレニー・グッド氏とアレックス・プレッティ氏を「国内テロリスト」と断定し、連邦捜査官には「絶対免責」があると主張した。

「メトロ・サージ作戦」の実態

2025年12月、国土安全保障省はミネアポリスで「メトロ・サージ作戦」を開始した。移民・関税執行局(ICE)と税関・国境警備局(CBP)の連邦捜査官が参加するこの作戦の表向きの目的は、「最悪の犯罪不法移民」の逮捕だった。

しかし作戦は米国市民の生活にも深刻な影響を与えた。2026年1月7日37歳の米国市民で3児の母であるグッド氏が、住宅街でICE捜査官に射殺された。1月24日には、同じく37歳の米国市民プレッティ氏が、公道でCBP捜査官らに10発撃たれて死亡した。

FBI特別捜査官で警察学の専門家である筆者は、これらの事件が確立された警察活動の原則と憲法の法理を損なうものだと指摘している。

致命的武力使用の法的基準

米国憲法修正第4条は、「不合理な捜索・押収」から市民を保護している。法執行官による武力行使は法的に「押収」とみなされ、「合理的」でなければならない。

1989年グラハム対コナー判決で連邦最高裁は、武力行使の「合理性」を「現場の合理的な警察官の視点」から判断すべきだとした。また1985年テネシー対ガーナー判決では、逃走する容疑者に対する致命的武力の使用は、その容疑者が警察官や他者に対して死亡または重篤な身体的傷害の重大な脅威をもたらす場合を除いて「不合理」だと確立した。

国土安全保障省の致命的武力使用方針も同様で、「法執行官は、対象者が法執行官または他者に対して死亡または重篤な身体的傷害の差し迫った脅威をもたらすと合理的に信じる場合にのみ、致命的武力を使用できる」と定めている。

射殺の瞬間に何が起きたか

グッド氏射殺の直前、ICE捜査官は駐車中の彼女の車の周りを歩き回り、片手にスマートフォンを持って彼女を撮影していた。車内のグッド氏は「それで構わない、怒ってないから」と話していた。

撮影していた捜査官が車の前に立った時、別の捜査官が急いで車に近づき、ドアを開けて車内に手を伸ばそうとした。グッド氏はハンドルを切って逃げようとした。その瞬間、車の前にいた捜査官が3発発砲。グッド氏の車が彼をかすったかどうかは争点となっているが、捜査官は「クソ女」とつぶやいて、衝突した車から立ち去った。

プレッティ氏の場合、公道に立っていた彼に捜査官らが近づき、化学薬剤を噴射した。プレッティ氏の手は見えており、携帯電話を持っていることが確認できた。

捜査官らはプレッティ氏を地面に押さえつけ、物体で繰り返し殴打した。プレッティ氏が銃器を振り回す様子は見られなかったが、もみ合いの最中に捜査官の一人が彼の腰から銃を取り出したように見える。その直後、捜査官らはプレッティ氏を10発撃った。なおプレッティ氏は射殺される11日前に法執行車両のテールライトを蹴り、捜査官らに取り押さえられ催涙ガスを浴びせられていた。

戦術と政策の問題点

法的問題を超えて、メトロ・サージ作戦は国土安全保障省の法執行手法に関する戦術的・政策的疑問を提起している。

FBIアカデミーで訓練を受けた筆者が学んだ銃器安全規則には、(1)すべての銃器を装填済みとして扱う、(2)銃口を安全な方向に向け続ける、(3)発砲準備が整うまで引き金に指をかけない、という基本原則がある。

両事件とも、射撃現場の周辺には複数の傍観者と捜査官がいた。これは意図しない発砲のリスクを高め、人命尊重の要件を満たす捜査官の能力を危険にさらした。

国土安全保障省の規則では、捜査官は「法執行官と市民の安全を促進しながら事件を効果的に収束させる戦術と技術を採用」し、「致命的武力を使用する以外に選択肢がない状況に意図的かつ不合理に身を置く」ことを避けるよう求められている。

しかし両事件で、連邦捜査官らは致命的武力使用の可能性を高める劣悪な戦術的位置に自ら身を置いた。

軍事化された「戦士」モデル

ICECBPの連邦捜査官は警察官ではないが、警察活動に従事する法執行官である。メトロ・サージ作戦により、これらの捜査官の存在は非常に目立つものとなった。

従来の慎重で長期的な捜査ではなく、連邦捜査官らは今や交通違反の管理から混乱した抗議活動の秩序維持まで、伝統的な警察の役割を日常的に担っている。

しかし彼らは軍事化された「戦士」モデルの警察活動を追求している。戦術装備を身に着けマスクをした連邦捜査官らがミネアポリスの街を徘徊する光景は、文民警察と軍事警察の境界を曖昧にしている。グッド氏とプレッティ氏の射殺事件と相まって、ICEなどの連邦法執行機関だけでなく、警察全般への市民の信頼が損なわれているのは驚くことではない。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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