トランプ氏が「愚かな行為」と批判。英政府、チャゴス諸島返還協定の正当性を強調
トランプ大統領がイギリスのチャゴス諸島返還協定を「愚かな行為」と批判。英政府は国家安全保障への影響を否定し、協定の正当性を主張しています。米英間の外交的緊張と、基地運用の行方を分析します。
かつては支持を示唆していましたが、現在は一転して猛批判を浴びせています。アメリカのドナルド・トランプ大統領は、イギリスがモーリシャスにチャゴス諸島を返還し、軍事基地を租借し続ける合意について、「非常に愚かな行為」であり「完全な弱さ」の露呈だと非難しました。これに対し、イギリス政府は国家安全保障に妥協はないと反論し、外交的な火種となっています。
チャゴス諸島返還協定を巡るトランプ氏の批判と英政府の反論
トランプ大統領は自身のSNS「Truth Social」への投稿で、ディエゴ・ガルシア島にある重要な米軍基地の所在地をモーリシャスに譲り渡す計画を「理由なき譲歩」と断じました。同氏は、この動きを中国やロシアが注視していると警告し、自身が執着するグリーンランド買収の必要性と並べて論じました。
一方、イギリス政府は、この合意が基地の運用を数世代にわたって守るためのものだと説明しています。首相官邸の報道官は、2025年5月に署名されたこの34億ポンド(約46億ドル)規模の協定は、かつてトランプ氏自身も首脳会談で前向きな姿勢を示していたものだと指摘しました。
揺れる英国内の政治状況と基地の未来
イギリス国内でも、この協定は議論を呼んでいます。保守党のケミ・バデノック党首は「自己破壊的な行為」と批判し、キア・スターマー首相に方針転換を求めています。一方、以前からこの合意を批判していたリフォームUKのナイジェル・ファラージ氏は、トランプ氏の発言が事実上の「拒絶権」として機能することを期待しています。
歴史を振り返ると、チャゴス諸島は1965年にモーリシャスから切り離され、住民が強制移住させられた経緯があります。今回の協定では、イギリスが島々の主権をモーリシャスに譲渡する代わりに、ディエゴ・ガルシア島の基地を年間平均1億100万ポンドで99年間租借することになっています。
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