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「礼儀正しいポグロム」——カナダで静かに進むユダヤ人の排除
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「礼儀正しいポグロム」——カナダで静かに進むユダヤ人の排除

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カナダでユダヤ人への憎悪犯罪が過去最高水準に達している。暴力だけでなく、職場・学校・文化機関からの「静かな排除」が進む実態を多角的に検証する。

「ユダヤ人」という言葉が、大学の多様性・公平性・インクルージョン(DEI)のウェブサイトに一度も登場しない——。テッド・ローゼンバーグがブリティッシュコロンビア大学(UBC)のサイトを検索したとき、その事実が彼の30年間のキャリアに終止符を打つ決断を後押しした。

静かに閉じていく扉

老年医学の専門医として長年UBCに勤めたローゼンバーグは、2023年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃の後、学内に広まったメッセージに強い危機感を覚えた。同僚や学生たちが投稿した内容の中には、イスラエルが殺害したパレスチナ人の臓器を摘出しているという主張や、「すべての戦争を画策し、死と病から利益を得ている」名もなき集団への言及——歴史的な反ユダヤ的陰謀論を彷彿とさせる表現——が含まれていた。

彼が辞職を決めた直接の理由は、それらのメッセージそのものではなかった。大学が何も対処しなかったことだ。学部長はDEIプログラムへの相談を勧め、DEI担当者は「ユダヤ人はDEIの枠組みでは白人として分類される」として反ユダヤ主義を問題として認めることを拒否した。ローゼンバーグが大学のウェブサイトを検索すると、「反ユダヤ主義」も「ユダヤ人」も一語も見当たらなかった。

彼の辞職がメディアで報道された後、UBCの医学部公平委員会はウェブサイトに「反ユダヤ主義とイスラモフォビアは容認しない」という一文を追記した。しかしローゼンバーグはすでに去っていた。

この話は、カナダで今起きていることの縮図だ。

数字が示す現実

カナダにおけるユダヤ人への憎悪は、2023年10月7日以降、記録的な水準に達している。過去28か月間で、カナダ国内のシナゴーグが冒涜・放火・銃撃・爆破予告の被害を受けた件数は、他のどの国よりも多い。統計的に見ると、カナダのユダヤ人は現在、警察に届け出られたヘイトクライムの被害者になる可能性が、他のどの少数派よりも高い。

具体的な事例を挙げると、トロントのユダヤ人女子校が3度にわたって銃撃され、オタワのコーシャ食料品店ではユダヤ人の祖母が刺傷された。カナダ当局はユダヤ人を標的にした過激主義者による殺害計画を6件以上阻止している。

こうした暴力事件は報道され、政治家たちは「これはカナダ人としての姿ではない」と声明を出す。だが、骨も窓ガラスも折れない形での排除——ローゼンバーグのような事例——はどう数えればいいのか。

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オンタリオ州ユダヤ人医師協会の調査によれば、10月7日以降に職場で反ユダヤ主義を経験したと回答したユダヤ人医師・医学生は80%に上る。2024年には、100人以上のユダヤ人医師がトロント大学テマティ医学部との所属関係の公表を停止した。オンタリオ州のユダヤ人医師の約3分の1が、敵対的な職場環境を理由にカナダを離れることを検討している。

ブリティッシュコロンビア州では、ユダヤ人教師グループが自身の組合(BC教員連盟)に対して人権申し立てを行い、組合がユダヤ人会員を孤立させ、沈黙を強いていると訴えた。オンタリオ州のK-12学校に関する連邦政府の報告書では、2023年以降に約800件の反ユダヤ的事案が報告されており、その多くが教師の言動に関連していた。

「多様性」の死角

カナダは長年、多文化主義の成功モデルとして世界に知られてきた。しかし今、その枠組みそのものが、ある少数派を守るために別の少数派を犠牲にするという逆説に直面している。

ヨーク大学のユダヤ系カナダ史研究者、デイヴィッド・コフマンは「安全、信頼、受容、連帯に対する私たちの前提が傷ついた」と述べる。その結果、ユダヤ人の親たちはユダヤ系私立学校への入学を選ぶようになり、ユダヤ系組織への就職希望者も増えている。つまり、コミュニティが内向きになっているのだ。

カナダには今、「APR(反パレスチナ人種差別)」という新しい教育的枠組みが存在する。アラブ系カナダ人弁護士協会が開発し、2024年にトロント地区学校委員会(23万人以上の生徒が在籍)が採用した。ユダヤ人団体の多くは、この枠組みが実際には差別や検閲として機能する場合があると批判する。たとえば教師向けのAPR研修では、「なぜアラブ諸国はパレスチナ人を助けないのか」と問うことは人種差別的であり禁じられると教えられる。また「ヨルダン川から地中海まで、パレスチナは自由になる(From the river to the sea)」というフレーズがイスラエルへの虐殺的含意を持つという指摘に対しては、「パレスチナ人の詩やチャントは彼らに希望を与えるものであり、他者が意味を定義するものではない」と応答するよう指導している。

この構図の背景には、人口動態の変化がある。カナダのムスリム人口は2001年から2021年の20年間で3倍以上に増加し、現在は全人口の約5%を占める。トロント大学の社会学者ロバート・ブライムの調査では、「ユダヤ人がグローバリゼーションの悪影響に大きく責任がある」という見解に同意する非ユダヤ系カナダ人は4%だが、カナダのムスリムの間ではその割合が28%に上る。イスラエルの政策への抗議としてユダヤ系店舗のボイコットを支持する割合も、カナダ全体では16%に対し、カナダのムスリムでは41%だ。

カナダの政治家や機関の多くは、急速に成長するムスリムコミュニティの感情に配慮するあまり、ユダヤ人コミュニティへの配慮を後退させている——という構造が、この問題の核心にある。

「礼儀正しさ」が生む沈黙

135のカナダの文化団体がイスラエルへのBDS(ボイコット・投資撤収・制裁)運動に参加した。トロント国際映画祭は、10月7日のハマス攻撃から家族を救出したイスラエル人祖父の物語を描いたドキュメンタリーを一度ラインナップから外した(抗議を受けて復活)。ハミルトンのユダヤ系映画祭は、会場となる劇場が「安全上の懸念」を理由に撤退したため延期された。漫画家のミリアム・リビッキは、かつてイスラエル国防軍での経験を描いた本を書いたという理由で、バンクーバーコミックアーツフェスティバルから「公共の安全への懸念」として出演を禁じられた(後に撤回・謝罪)。

2023年、カルガリー市長はハヌカーのメノーラー点灯式への出席という長年の慣例を破り、「イスラエルを支持する政治的意図がある」と述べた。

ジャーナリストのジョナサン・ケイ(本記事の筆者)は、「私たちは礼儀正しいポグロムを目撃しているという感覚がある」と書く。ユダヤ人の友人や家族の間では、落書きや罵倒よりも、市民社会や公的生活からの排除、私的なユダヤ人空間の閉鎖を試みる動きの方が、はるかに深刻な懸念として語られているという。

そして、この「静かな退場」は数値化されていない。多くの機関が収集する多様性統計に、「ユダヤ人」という自己識別カテゴリーは存在しない。

本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。

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