メモリ不足の嵐の中、Appleが最高益を更新
Appleが2026年5月、メモリ価格高騰という逆風の中で売上高17%増・粗利益率49.3%を達成。iPhone 17の好調とサービス事業の拡大が支えるが、記憶半導体クランチは日本のサプライヤーにも影を落とす。
チップが足りない時代に、Appleは最高益を出した。
数字の裏にある「逆説」
2026年5月1日、Appleは2026年度第2四半期(1〜3月)の決算を発表しました。売上高は前年同期比17%増の1,111億8,000万ドル(約17兆円)に達し、市場予想の1,096億6,000万ドルを上回りました。粗利益率は49.3%と、前四半期の48.2%からさらに上昇しています。
これだけ聞けば快進撃に見えます。しかし決算発表の席で、CEOのティム・クック氏が繰り返し口にした言葉は「メモリクランチ(memory crunch)」でした。世界的な記憶半導体の供給不足が深刻化する中、Appleはどうやって利益率を守り続けているのか。その問いが、今回の決算の核心にあります。
iPhone 17とサービスが「二本柱」に
クックCEOは、iPhone 17ファミリーを「当社の歴史で最も人気のあるラインナップ」と表現しました。ただし、今四半期のiPhone単体の売上高はアナリスト予想をわずかに下回っています。メモリ不足による供給制約が一部で影響したとみられます。
代わりに数字を引っ張ったのはサービス部門です。売上高は前年同期比16%増の309億8,000万ドル(約4.7兆円)に達しました。Apple Music、iCloud、Apple Pay、AppleCareなどのサブスクリプション収益は、ハードウェアより利益率が大幅に高く、粗利益率の押し上げに直接貢献しています。世界で25億台以上のアクティブデバイスが、この収益エンジンを回しています。
また3月に発売した廉価版ノートPC「MacBook Neo」は「予想を超える需要」(クックCEO)と好評で、Mac全体の売上高もアナリスト予想を上回りました。
「嵐の前の静けさ」か、それとも構造的な強さか
今後3ヶ月(4〜6月)の見通しも強気です。売上高成長率は14〜17%と予想し、アナリスト予想の9.5%を大きく超えました。この見通しを受け、Apple株は翌日に4%超上昇し、2025年8月以来最大の上昇率を記録しました。
ただし、懸念が消えたわけではありません。モルガン・スタンレーのアナリストは「メモリクランチが推計を引き上げる最大の要因」としながらも、「マージンの管理能力に対する信頼は高まった」と評価しました。一方、KeyBancのアナリストは「マージン見通しにメモリ価格高騰の影響が十分に織り込まれていない」と慎重な見方を示しています。
クックCEOはメモリ調達コストの上昇について「今後も激化する」と認めつつ、具体的な対応策については「さまざまな選択肢を検討する」と述べるにとどめました。
日本市場への波紋
この「メモリクランチ」は、日本にとって他人事ではありません。キオクシア(旧東芝メモリ)やソニーセミコンダクタソリューションズなど、日本の半導体関連企業はAppleのサプライチェーンに深く組み込まれています。
メモリ価格の高騰は、Appleの調達コスト上昇を意味するとともに、日本のメモリメーカーにとっては価格交渉力が高まる局面でもあります。しかし同時に、Appleが「さまざまな選択肢」として調達先の多様化や内製化を進めれば、日本企業への影響は逆方向に働く可能性もあります。
また、Appleの好決算は日本の消費者にも影響します。円安傾向が続く中、Apple製品の国内価格はすでに高止まりしており、サービス収益モデルへのシフトが進むほど、月額課金の負担感は日本のユーザーにとって無視できない問題になっていきます。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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