アップル、チップ不足で売上機会を逸失
アップルが第1四半期決算で好調な業績を発表する一方、先端チップ不足により iPhone の供給制約に直面。TSMC への依存とメモリ価格高騰が課題に。
16%の成長予測を発表したアップルが、実はもっと売れるはずだった。同社が1月30日に発表した第1四半期決算は好調な数字を示したものの、ティム・クック CEOは率直に認めた:「チップさえあれば、もっと多くのiPhoneを売ることができる」。
先端チップ製造の制約
アップルの課題は、メモリ不足よりも深刻な問題にある。同社のA シリーズとM シリーズチップを製造する3ナノメートルの先端ノード製造能力の不足だ。
「制約の要因は、当社の SoC が製造される先端ノードの利用可能性によるものです。現在、サプライチェーンの柔軟性が通常より低下しています」とクック CEO は説明した。これらのチップは台湾積体電路製造(TSMC)で製造されており、先端ノード製造市場で圧倒的なシェアを持つ同社への依存が浮き彫りになった。
AI ブームが生んだ二重の打撃
人工知能データセンター向けの需要急増により、半導体業界は二つの課題に直面している。まず、メモリ価格の高騰。アップルは3月四半期にこの影響をより大きく受けると予想している。そして、先端チップ製造キャパシティの逼迫だ。
クック CEO は「需要増加により、サプライチェーンの柔軟性が通常より低下している」と述べ、供給確保に向けて取り組んでいることを明かした。ただし、具体的な対策については言及を避けた。
米国生産への転換加速
興味深いことに、アップルは米国での調達を拡大している。2025年には200億個のチップを米国から調達し、当初目標の190億個を上回った。これは同社が発表した5年間で6000億ドルの米国投資計画の一環で、TSMCをはじめとする企業の米国進出を支援している。
日本企業への波及効果
この状況は日本の半導体関連企業にとって複雑な意味を持つ。ソニーのイメージセンサーや信越化学のシリコンウエハーなど、アップルのサプライチェーンに組み込まれている日本企業は、需要増加の恩恵を受ける可能性がある一方、材料調達コストの上昇に直面する可能性もある。
任天堂やソニーのゲーム部門など、同様の先端チップを必要とする日本企業は、アップルとの競合でより厳しい調達環境に置かれるかもしれない。
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