TSA職員6万人が無給勤務へ、米政府機関閉鎖で空港大混乱の懸念
米国土安全保障省の政府機関閉鎖により、TSA職員6万1000人が無給勤務を強いられ、空港での長時間待機や遅延が発生する可能性が高まっています。
今週末にも、6万1000人のTSA職員が再び無給勤務を強いられることになりそうです。米国土安全保障省(DHS)の政府機関閉鎖が迫る中、空港での長時間待機と航空便の遅延が現実味を帯びてきました。
アレックス・プレッティ事件が引き金に
今回の政府機関閉鎖は、先月ミネアポリスで発生した悲劇的な事件が発端となっています。連邦移民捜査官がアレックス・プレッティ氏を射殺した事件を受け、議会民主党は移民税関捜査局(ICE)に新たな制限を課すことなしに、DHSの年間予算承認を拒否する姿勢を示しています。
民主党が求めている制限措置は具体的で、ICE捜査官のマスク着用禁止、逮捕前の司法令状取得義務化などが含まれています。トランプ政権は一部の要求に開放的な姿勢を見せているものの、公に見える限りでは進展は限られています。
95%の職員が無給で働き続ける
TSA代行長官ハ・グエン・マクニール氏は議会証言で、政府機関閉鎖が発生した場合でも95%にあたる約5万8000人の職員が無給で勤務を継続すると推定していると述べました。しかし、ここに見落とせない問題があります。
多くのTSA職員は、昨年の記録的な43日間の政府機関閉鎖からまだ完全に回復していません。その影響は数字にも表れており、2025年後半にはTSA職員の離職者数が前年同期比で25%も増加しています。
日本の旅行者への影響は避けられない
日本からアメリカへの出張や観光を予定している方々にとって、この状況は決して他人事ではありません。TSA職員への給与支払いは2月17日(2月7日までの勤務分)、そして3月3日(部分的支給)に予定されていますが、政府機関閉鎖が長期化すれば、セキュリティチェックポイントの運営に支障をきたす可能性が高まります。
特に成田や羽田からロサンゼルス、ニューヨーク、シカゴなどの主要空港への直行便を利用する日本人旅行者は、到着後の入国審査や乗り継ぎで予期しない遅延に巻き込まれるリスクがあります。
労働者の尊厳と国家安全保障のジレンマ
今回の事態は、アメリカが抱える深刻な構造的問題を浮き彫りにしています。国家の安全保障を担う職員が、政治的対立のしわ寄せで無給勤務を強いられるという矛盾です。
日本では公務員のストライキ権が制限されている一方で、給与の支払いが政治的理由で停止されることは考えにくい状況です。しかし、アメリカでは政府機関閉鎖が政治的駆け引きの道具として常態化しており、最前線で働く職員とその家族が犠牲になっています。
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