ビットコイン、バイナンスで一時24,111ドルに瞬間暴落【解説】
バイナンスでビットコインが一時24,111ドルまで瞬間暴落。市場全体のクラッシュではなく、特定の取引ペアにおける流動性の低さが原因でした。フラッシュクラッシュの仕組みと投資家への教訓を解説します。
一瞬で資産が70%以上も消えるとしたら?そんな悪夢のような値動きが、世界最大級の暗号資産取引所バイナンスで現実に起きました。取引データによると、ビットコインは火曜日遅く、特定の取引ペアで一時的に24,111ドルまで急落し、数秒後には87,000ドル以上へと戻るという異常事態が発生しました。
「フラッシュクラッシュ」の背景
この価格の異常変動は、バイナンス上の「BTC/USD1」という特定の取引ペアのみで観測されました。市場全体の暴落ではなく、極めて限定的な現象でした。このUSD1は、ワールド・リバティ・ファイナンシャルが支援するステーブルコインです。他の主要なBTC取引ペアでは、このような動きは見られませんでした。
原因は「薄い流動性」
専門家は、このような瞬間的な価格急落、通称「フラッシュクラッシュ」の主な原因として「流動性の低さ」を指摘しています。流動性が低いとは、市場の買い注文や売り注文が少ない状態を指します。特にUSD1のような比較的新しい、あるいは取引量の少ないペアでは、少数のマーケットメーカーしか価格を提示していないため、注文板(オーダーブック)が薄くなりがちです。
このような状況で、誰かが大規模な成行売り注文を出したり、自動売買ボットが誤作動したりすると、買い注文を瞬時に食いつくしてしまい、価格が真空地帯を落ちるように急落します。今回は、取引参加者が少ない深夜帯であったことも、影響を増幅させたと見られています。
流動性の低い市場での取引には、予期せぬ価格変動(スリッページ)のリスクが伴います。特に大きな金額を取引する際は、そのペアの取引量や注文板の厚さを確認することが重要です。
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