ZEROBASEONEのふたりが個人SNSを開設——アイドルと「素顔」の距離
ZEROBASEONEのソン・ハンビンとキム・ジウンが個人Instagramを開設。K-POPアイドルのSNS戦略とファンとの距離感について考える。
アイドルの「素顔」はどこまで見せていいのか——その答えは、一枚のフォロー通知から始まった。
2026年3月24日、ZEROBASEONEの公式Instagramが発表した内容は、グループのファンコミュニティ「ZEROSE」にとって小さくない出来事でした。メンバーのソン・ハンビンとキム・ジウンが、それぞれ個人のInstagramアカウントを開設したのです。ソン・ハンビンは新規アカウントを立ち上げ、キム・ジウンはデビュー前に使用していたアカウントを再開させました。
グループの「公式」から個人の「私的」へ
K-POPの世界では、アイドルのSNSは長らく事務所が管理する「公式チャンネル」の延長として機能してきました。グループ全体の情報発信が優先され、個人のアカウントはデビュー後に制限されるケースも珍しくありません。そのため、今回のような個人アカウント開設は、単なる「SNS登録」以上の意味を持ちます。
キム・ジウンがデビュー前のアカウントを「再開」したという点も注目に値します。デビュー前の自分と、グループの一員としての自分——そのふたつのアイデンティティをひとつのアカウントでつなぐという選択は、彼のファンに対するメッセージとも読み取れます。
ZEROBASEONEは2023年にデビューし、オーディション番組「Boys Planet」から生まれたグループです。メンバーは韓国・中国・日本など多国籍で構成されており、アジア全域に強固なファンベースを持ちます。日本市場においても、ユニバーサルミュージックを通じた展開が続いており、日本人ファンにとっても身近な存在となっています。
「距離感」の設計というビジネス
アイドルとファンの距離感は、K-POP産業における重要な「設計要素」です。近すぎれば神秘性が失われ、遠すぎれば熱量が冷める。個人SNSの開設は、その微妙なバランスを調整する手段のひとつです。
日本のアイドル文化と比較すると、この違いは際立ちます。日本では「会いに行けるアイドル」という概念が長く根付いており、握手会や個別イベントが親密さの主な接点でした。一方、K-POPは物理的な距離を超え、SNSやライブ配信を通じて「デジタルな親密さ」を構築することに長けています。個人Instagramの開設は、まさにその延長線上にあります。
また、個人アカウントはメンバー個人のブランド価値を高める効果もあります。グループ活動と並行して、ソロとしての認知度を積み上げていく——これはBTSのメンバーたちが歩んだ道でもあり、K-POP業界全体のキャリア設計として定着しつつあります。
記者
関連記事
aespaの新曲「WDA」のダンス練習動画が公開。BIGBANG・G-Dragonとのコラボが示すK-POPの世代融合と産業戦略を多角的に読み解く。
KATSEYEが2026年秋の世界ツアー「THE WILDWORLD TOUR」を発表。欧州8都市から始まるこのツアーは、HYBEとゲフィンの共同プロジェクトが描く新たなK-POP輸出戦略の実験場となる。
BOYNEXTDOORが2026-27ワールドツアー「KNOCK ON Vol.2」を発表。日本6都市を含む北米・東南アジアまで広がる規模が、K-POPライブ産業の構造変化を映し出している。
BTSがサークルチャートの4倍ミリオン認証を取得。P1Harmony、HUNTR/X、DKもプラチナ認証。K-POPアルバム販売市場の現状と日本市場への影響を分析します。
意見
この記事についてあなたの考えを共有してください
ログインして会話に参加