ゼレンスキー大統領、トランプ氏にロシアの「ゲーム」を見抜くよう要請
ウクライナのゼレンスキー大統領がトランプ新大統領に対し、ロシアの外交戦略を警戒するよう求める。日本の安全保障への影響も考察。
2年間続くウクライナ戦争の行方が、トランプ新政権の対ロシア政策に大きく左右される局面を迎えている。ゼレンスキー大統領は23日、トランプ大統領に対してロシアの「ゲーム」に騙されないよう警告を発した。
外交の駆け引きが始まった
ゼレンスキー大統領の発言は、トランプ氏が選挙期間中に示した「24時間でウクライナ戦争を終わらせる」という公約を念頭に置いている。しかし、ウクライナ側は急いだ和平交渉がロシアに有利に働く可能性を懸念している。
プーチン大統領は過去の交渉で巧妙な外交戦術を駆使してきた。2014年のクリミア併合後のミンスク合意では、時間稼ぎに利用したとの指摘もある。ゼレンスキー氏はこうした「ゲーム」をトランプ氏が見抜くことを期待している。
日本への波及効果は避けられない
トランプ政権の対ロシア政策は、日本の安全保障環境にも直接影響する。ロシアがウクライナで勝利すれば、中国の台湾侵攻への意欲を高める可能性がある。日本政府はウクライナ支援を継続してきたが、アメリカの政策転換があれば対応を迫られる。
岸田前首相は1兆円規模のウクライナ支援を約束していたが、トランプ氏の「アメリカ第一」政策の下で、同盟国への負担増要求が予想される。日本企業もロシアからの撤退継続とウクライナ復興への参画という二重の課題に直面している。
経済制裁の行方
現在実施中の対ロシア経済制裁についても、トランプ政権下での継続性に疑問符が付く。G7の結束が揺らげば、ロシアの国際的孤立が緩和され、エネルギー市場にも影響が及ぶ。日本のエネルギー安全保障戦略の見直しが必要になるかもしれない。
ソフトバンクグループの孫正義氏がトランプ氏と会談し1000億ドルの米国投資を約束したように、日本企業は新政権との関係構築を急いでいる。しかし、ウクライナ問題での立場の違いが、こうした経済協力にも影を落とす可能性がある。
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