ハイチ首相解任を巡る「米国の警告」と「主権の衝突」:2026年の政情不安
2026年1月、ハイチ暫定大統領評議会が米国の警告を押し切りフィリス=エメ首相の解任を計画。マルコ・ルビオ米国務長官は「重い代償」を警告し、治安維持を求めています。主権と国際介入の板挟みとなるハイチの最新情勢を解説。
米国が「重い代償」を警告しているにもかかわらず、ハイチの指導者層は真っ向から対立する構えです。2026年1月23日、ハイチの暫定大統領評議会のメンバーは、アリックス・ディディエ・フィリス=エメ首相を解任する計画を強行すると表明しました。この動きは、治安回復を優先する米国の意向に反するものであり、同国の深刻な政治的混迷を浮き彫りにしています。
ハイチ暫定大統領評議会によるフィリス=エメ首相解任の動き
評議会メンバーのレスリー・ボルテール氏は記者会見で、「首相を任命したのは我々であり、新しい首相を任命するのも我々の権利だ」と主張しました。現在、評議会の9名のメンバーのうち5名が解任決議に署名しており、法的効力を持たせるための官報掲載に向けた調整が進んでいるようです。
これに対し、フィリス=エメ首相は警察のイベントで、「ネクタイを締めた犯罪者も、サンダルを履いた犯罪者も、法を支配することはできない」と述べ、自身を解任しようとする動きを強く牽制しました。背後には、武装ギャングとの戦いを継続するため、現職の留任を強く求める米国の影があります。
米国が警告する「重い代償」と国際社会の懸念
ロイター通信によれば、米国のマルコ・ルビオ国務長官は首相と電話会談を行い、安定維持のために職に留まる重要性を強調しました。さらに米国側は、評議会の任期が切れる2月7日までに評議会を解散することを求め、汚職に関与した政治家には「重い代償」を課すと警告しています。
ハイチの評議会側は、こうした米国の介入を「国の主権に対する不尊重」として非難しています。暫定評議会は2024年4月の設置以来、内部対立や汚職疑惑、そして悪化する治安問題に悩まされており、選挙の実施も繰り返し延期されているのが現状です。
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