トランプ大統領、イラン和平交渉で迷走——同盟国と支持者からも批判
トランプ大統領がイランとの核合意交渉を進める中、共和党上院議員や元側近からも強い懸念の声が上がっています。中東情勢の混乱が日本経済に与える影響とは。
ホルムズ海峡を通過するタンカーの数が、この3ヶ月で約30%減少したと言われています。その海峡の「地位」を、今まさにアメリカとイランが交渉のテーブルで議論しています——しかも、イラン側の要求に応じる形で。
「ほぼ合意」から「まだ交渉中」へ、わずか24時間
トランプ大統領は先週、自身のSNSプラットフォーム「Truth Social」に、イランとの核合意が「ほぼ妥結した」「最終段階に近い」と投稿しました。ところがイラン側はこの説明を即座に否定。翌日には大統領自身が「もし私がイランと合意するなら、それは良い合意だ」と条件付きの表現に後退し、「誰もその内容を見ていないし、何なのかもわからない」「まだ完全には交渉されていない」と釈明しました。
わずか24時間で「ほぼ合意」から「まだ概念的な覚書に過ぎない」へと後退したこの変化は、交渉の実態だけでなく、ホワイトハウス内部の混乱を如実に示しています。
大統領の通信ディレクター、スティーブン・チャン氏は、元国務長官・CIA長官のマイク・ポンペオ氏がこの合意の枠組みを批判したことに対し、SNS上で激しい言葉で反論しました。「ポンペオは何もわかっていない。黙って本物のプロに任せろ」というその投稿は、ホワイトハウス内に「焦りに近いパニック」が広がっている様子を外部に垣間見せるものでした。
支持者からも噴出する懸念
今回の交渉に最も強い懸念を示しているのは、トランプ大統領の批判者ではなく、長年の支持者たちです。
共和党のリンジー・グラム上院議員は「イランに譲歩するような合意は、そもそもなぜ戦争を始めたのかという疑問を生む」と述べました。ロジャー・ウィッカー上院議員は60日間の停戦案を「惨事だ」と断言し、テッド・クルーズ上院議員は「この合意は政権内の一部の声によって推し進められている」と述べ、大統領がその全容を把握していない可能性を示唆しました。
元国家安全保障担当補佐官のマイケル・フリン氏でさえ、「この混乱から抜け出したいのはわかる」としながらも、「少し立ち止まって考えてほしい」と大統領に直接訴えました。
ポンペオ氏は、今回の合意の枠組みがオバマ前大統領が2015年に締結した核合意(JCPOA)よりも不利な内容になりかねないと警告しています。トランプ大統領は2018年にJCPOAから離脱し、以来この合意を「最悪の取引」と呼び続けてきた経緯があります。そのオバマの合意より劣る内容で署名するとすれば、自らの政治的立場を大きく損なうことになります。
ホルムズ海峡と日本のエネルギー安全保障
この外交的混乱は、日本にとって遠い国の政治ドラマではありません。
日本が輸入する原油の約90%は中東産であり、その大半がホルムズ海峡を経由します。今回の交渉では、この海峡の「地位」——つまり通行の自由をめぐるルール——が議題に上がっているとされています。イランが交渉の主導権を握る形で、海峡の管理に関する新たな条件を提示しているとすれば、日本のエネルギー企業や製造業にとって無視できないリスクです。
トヨタや新日本製鐵をはじめとする日本の産業界は、エネルギーコストの変動に対して構造的に脆弱です。原油価格の上昇は、すでに円安と物価高に苦しむ日本の家庭にも直撃します。
一方で、今回の混乱が長期的な中東の安定につながる合意を生む可能性もゼロではありません。ただし、交渉の現状を見る限り、「安定」よりも「現状維持」が精一杯という見方が現実的です。
JCPOAという前例が示すもの
2015年のJCPOAは、欧米の外交官や核の専門家、科学者たちが長年かけて作り上げた合意でした。当時のオバマ大統領自身、「20年後も私は生きているだろう。もしイランが核兵器を持てば、それは私の名前が刻まれる」と語り、合意の重みを自覚していました。
JCPOAには批判もありました。イランへの先行譲歩が多すぎるという指摘です。しかし合意発効後の3年間、イランは概ねその条件を遵守していました。トランプ大統領は2018年に「準備も代替案もなく」この合意を破棄し、現在の危機の遠因を作ったとも言えます。
今、トランプ大統領が署名しようとしている合意は、その「最悪の取引」と呼んだJCPOAより不利な内容になる可能性が指摘されています。イランは停戦交渉の場で、被害者の立場を演じながら実質的に勝者として振る舞い、核問題を棚上げにしたまま経済的・地政学的な利益を積み上げています。
大統領が最終的に署名するであろう「合意文書」は、パキスタンでの交渉から生まれると見られています。その文書が何を意味するのか——アメリカの中東戦略における敗北の公式な記録なのか、それとも次の交渉の出発点なのか——は、今後の歴史が判断することになります。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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