トランプ政権、コートジボワールと4億8000万ドルの保健支援に署名:新戦略の波紋
トランプ政権はコートジボワールと4億8000万ドルの保健支援協定に署名しました。アメリカ・ファースト国際保健戦略に基づき、USAIDの削減を経て二国間交渉へシフトする米国の新たな外交戦略を詳しく解説します。
「援助」ではなく「取引」へ。米国による国際支援の形が劇的に変わりつつあります。ロイター通信などの報道によりますと、ドナルド・トランプ米政権は2025年12月30日、西アフリカのコートジボワールに対し、総額4億8000万ドル(約680億円)に及ぶ公衆衛生支援を行う合意を締結しました。これは、トランプ政権が掲げる「アメリカ・ファースト国際保健戦略」の一環として、過去最大規模の二国間協定となります。
トランプ政権の「アメリカ・ファースト国際保健戦略」による二国間交渉の加速
今回の合意は、多国間支援を重視してきたUSAID(米国国際開発源)の予算を大幅に削減した直後に発表されました。トランプ政権は、従来の外国援助は「非効率で浪費が多い」と批判しており、より説明責任と透明性が高い「二国間協定」への移行を推進しています。署名式に臨んだジェシカ・デイビス・バ駐コートジボワール米大使は、「従来の援助モデルを超え、貿易、イノベーション、そして繁栄の共有に焦点を当てたモデルへ移行する」と強調しました。
一方で、コートジボワール側も一定の負担を求められています。同国のロベール・ブグレ・マンベ首相によれば、今回の合意の一部として、同国は2030年までに最大2億9200万ドルを保健分野の資金として拠出することを約束したとされています。これは、米国の支援を受けつつも、最終的には自立を目指す「セルフ・サフィシェンシー(自給自足)」の考え方を反映したものです。
専門家が懸念する「取引型」支援のリスク
しかし、この新たなアプローチには根強い懸念もあります。世界開発センター(CGD)の分析によれば、二国間交渉への急速なシフトは、HIV対策や妊産婦・小児医療、マラリア対策など、これまでの積み上げを危うくする可能性があると指摘されています。特に、政府が不安定な国において、どのように保健サービスが維持されるのか、その明確なビジョンが欠けているとの声が上がっています。
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