スレッズの「Dear Algo」が示すSNSの新しい可能性
メタのスレッズが導入した「Dear Algo」機能は、ユーザーがフィードを3日間カスタマイズできる革新的な仕組み。パーソナライゼーションの未来を探る。
「アルゴリズムに直接話しかける」——そんな SF のような体験が、いま現実になっています。
メタが運営するSNS「スレッズ」が水曜日に発表した新機能「Dear Algo」は、ユーザーがアルゴリズムに直接リクエストを送り、3日間だけフィードの内容を調整できる仕組みです。使い方は驚くほどシンプル。「Dear Algo, show me more posts about podcasts(アルゴ、ポッドキャストの投稿をもっと見せて)」と公開投稿するだけで、フィードが自動的に調整されます。
透明性という名の両刃の剣
この機能の最も興味深い点は、すべてのリクエストが公開されることです。他のユーザーはあなたのリクエストを見ることができ、さらにはそれを再投稿して自分のフィードにも適用できます。
プライバシーを重視する日本のユーザーにとって、この公開性は懸念材料かもしれません。しかしメタは、これを「パーソナライゼーションをコミュニティ体験に変える」方法と位置づけています。つまり、個人の好みが他者の発見につながる仕組みを狙っているのです。
従来のSNSでは「興味なし」ボタンで消極的に調整するしかありませんでしたが、Dear Algoは積極的にフィードを形作ることができます。これはX(旧ツイッター)やBlueskyにはない、スレッズ独自の差別化要素となっています。
リアルタイム性への挑戦
メタは「スレッズは今起きていることを追いかける場所」と説明し、「NBAの試合中にもっとスポーツの投稿を見たい」「まだ見ていないテレビ番組の話題は減らしたい」といった瞬間的なニーズに応える機能としてDear Algoを位置づけています。
これは明らかに、リアルタイム性で知られるXへの対抗策です。最近の市場調査会社Similarwebのレポートによると、スレッズのモバイル版日次アクティブユーザー数は1億4150万人で、Xの1億2500万人を上回っています。ウェブ版では依然としてXが優勢ですが、モバイルでの逆転は象徴的な意味を持ちます。
日本市場への示唆
現在Dear Algoは米国、ニュージーランド、オーストラリア、英国でのみ利用可能で、今後他国への展開が予定されています。日本での導入時期は明らかになっていませんが、日本のSNS文化に与える影響は興味深いものになりそうです。
日本ではLINEやTwitter(現X)が長年親しまれ、比較的クローズドなコミュニケーションが好まれる傾向があります。Dear Algoの公開性という特徴が、どのように受け入れられるかは未知数です。
一方で、日本企業にとってこの機能は新しいマーケティング機会を提示します。ユーザーが公開的にリクエストする内容を分析することで、リアルタイムなトレンドや興味の変化を把握できるからです。
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