スペインの暗号資産取引所が「リテール脱却」で銀行インフラの裏方へ
Bit2MeがMiCA認可取得で欧州展開、B2B売上が27%に増加。暗号資産が金融インフラ化する中、日本の金融機関への示唆は
スペイン最大の暗号資産取引所Bit2Meが、53億ユーロ(約6240億円)の取引高を記録した。これは2023年から8倍の急増だ。しかし注目すべきは数字ではなく、その戦略転換にある。同社は一般消費者向けサービスから、銀行や法執行機関向けのバックエンドインフラ事業者へと舵を切った。
「見えない配管工」への転身
Bit2Meの変化は劇的だった。B2B売上比率は2023年の18%から2025年には27%へ上昇。暗号資産担保ローンは1年で672%も急増した。CFOのパブロ・カサディオ氏は「暗号資産業界が金融インフラ段階に入った」と分析する。
同社の新たなAPI製品は、金融機関が暗号資産業務を事実上アウトソーシングできる仕組みだ。株主でもあるスペインの卸売銀行セカバンクは、この仕組みを活用して地域銀行に暗号資産サービスを提供している。BBVAのトルコ暗号資産子会社との流動性契約も同様の構造だ。
規制コンプライアンスという参入障壁
Bit2Meはスペイン初のEU暗号資産市場規制(MiCA)認可を取得した。その代償は3000時間の規制対応作業と290万円の費用。一時的にEBITDAは赤字に転落したが、競合他社が容易にアクセスできない扉を開いた。
現在、ポルトガル市場への進出を開始し、イタリア、フランス、ドイツへの展開も計画している。COOのアンドレイ・マヌエル氏は「すべてを規則通りに行う」方針を強調する。
政府の「暗号資産清算人」
興味深いのは、Bit2Meが押収された暗号資産をユーロに換金する「暗号資産清算人」として機能していることだ。インターポール、ユーロポール、スペイン警察と直接連携し、2025年には176万円相当の押収資産を処理した。
ブロックチェーン分析企業Chainalysisを活用してトレーサビリティを確保している。他国政府が第三者を通じてオークションを行う中、スペインの直接清算モデルは米国のマーシャルサービスとCoinbaseの契約に似ている。
日本への示唆
日本の金融機関にとって、Bit2Meの戦略は示唆に富む。同社の成功は「暗号資産の民主化」ではなく「金融インフラの専門化」にある。三菱UFJや三井住友といった大手銀行が暗号資産事業を検討する際、自社開発か外部インフラ活用かの選択肢が浮上する。
日本の金融庁も暗号資産規制を強化している中、規制対応コストを考慮すれば、専門事業者への委託は合理的選択かもしれない。特に地方銀行にとって、Bit2Meのようなインフラ事業者との連携は現実的な戦略となりうる。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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