シンガポール取引所、香港・中国本土との連携拡大へ
SGX CEOが人民元ビジネスを軸とした香港取引所との提携可能性に言及。アジア資本市場の新たな「接続性」戦略とは?
「接続性こそが資本市場の新たなアーキテクチャだ」。シンガポール取引所(SGX)のロー・ブンチャイ最高経営責任者(CEO)は、深圳での独占インタビューでこう語った。
同CEOは香港取引所(HKEX)との協力関係拡大について明確な意欲を示し、特に人民元ビジネスを潜在的な協力分野として挙げた。「香港とシンガポールの投資家にとって明確な価値、商品革新、選択肢の拡大があるなら、なぜパートナーシップを結ばないのか?」と問いかけた。
人民元国際化の新たな舞台
SGXとHKEXは2013年12月に人民元ビジネス発展に関する覚書を締結したが、その後の進展は限定的だった。しかし、ロー氏は「シンガポールと香港はこの地域の主要な国際金融ハブであり、両取引所は人民元国際化の重要なプラットフォーム」と位置づけ、「オフショア人民元がより多くの国際投資家に取引される際の協力分野」として期待を示した。
この発言の背景には、中国政府が推進する人民元国際化戦略の加速がある。2024年には人民元の国際決済シェアが過去最高を記録し、アジア域内での人民元建て取引も急拡大している。
多角的パートナーシップ戦略
SGXは既に積極的な連携戦略を展開している。2024年11月にはナスダックとの提携により、2026年半ばに企業が単一の募集文書で米国とシンガポールでの上場・資金調達を可能にするグローバル上場ボードの開設を発表。また、タイ、インドネシアの証券取引所とも預託証券を活用したクロスリスティング協定を締結している。
ロー氏は「中国だけでなく、志を同じくする取引所とのより多くの接続性を目指している」と述べ、上海・深圳との相互上場制度の拡大も検討していることを明らかにした。
アジア金融ハブ間の競争と協調
興味深いのは、従来競合関係にあった香港とシンガポールの取引所が協力に向かう動きだ。両都市は長年、アジアの金融ハブとしての地位を巡って競争してきた。しかし、グローバル化の進展と中国市場へのアクセス需要の高まりが、競争から協調へのパラダイムシフトを促している可能性がある。
日本の投資家にとって、この動きは新たな投資機会の創出を意味する。特に人民元建て資産への多様なアクセス経路が確保されることで、ポートフォリオの分散化選択肢が広がる可能性がある。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
この記事についてあなたの考えを共有してください
ログインして会話に参加
関連記事
デンマーク年金基金の米国債売却から見える、外国投資家が持つ30兆ドル市場への影響力。トランプ政権下での債券市場の政治的意味を探る。
ゼレンスキー大統領とトランプの会談後、米国との安全保障協定が合意されたと発表。しかし、ダボス会議で明らかになったのは、ウクライナにとってより厳しい現実だった。
欧州24カ国がウクライナ防衛保証で合意したが、トランプ政権の不確実性と露の拒否権により実効性に疑問符。真の抑止力構築には何が必要か。
元米国家安全保障顧問サリバン氏が提唱するAI戦略フレームワーク。超知能か限定的進歩か、中国は追随か競争か。不確実性の中で勝つ戦略とは。
意見