韓国、3500億ドル投資法案で板挟み:トランプ関税圧力と議会手続きの間で
韓国与党が対米投資法案の2月末通過を約束。トランプ氏の関税引き上げ警告を受け、議会手続きと外交圧力の狭間で苦境に
3500億ドルの対米投資パッケージを巡り、韓国の与党・民主党が板挟み状態に陥っている。トランプ大統領が韓国の立法手続きの遅れを理由に関税を15%から25%に引き上げると警告したことを受け、与党は2月末から3月初旬までの法案通過を約束した。
急速に悪化する韓米関係
韓国国会の政策委員長を務める韓正愛議員は2月1日の記者会見で、「2月末から3月初旬の間に本会議で法案を処理できると期待している」と述べた。この発言は、トランプ政権からの圧力に対する直接的な回答だった。
問題となっているのは、昨年11月に導入された「対米投資特別法案」だ。この法案は李在明大統領とトランプ大統領の首脳会談で合意された貿易協定を実施するもので、各種覚書の履行や「戦略投資基金」の設立手続きを定めている。
トランプ氏の警告を受けて、韓国の高官らは慌ただしくワシントンに向かった。金正官産業通商資源部長官はカナダ出張を切り上げ、米商務長官ハワード・ルトニック氏との緊急会談に臨んだ。会談後、金長官は「結論には至らなかったが、不必要な誤解を解く助けになった」と述べた。
韓国側の反発:「相互尊重」への疑問
韓国与党の反応は複雑だった。韓正愛議員は米国の対応に遺憾の意を表明し、「米国政府が不必要な対立を作り出しているのではないか」と疑問を呈した。
「米国は我々が立法過程を経る必要があることを認識し、同意している。時間がかかるものだ」と韓議員は強調した。さらに彼女は、「相互尊重と理解に基づいて締結された覚書が守られるよう、米国は相手国の手続きを尊重すべきではないか」と述べ、米国のアプローチを「深く遺憾」と批判した。
日本企業への波及効果
この韓米間の緊張は、日本企業にも無関係ではない。韓国の3500億ドル投資パッケージには、半導体や電気自動車分野での大規模投資が含まれており、これらの分野で競合するソニーやトヨタなどの日本企業の戦略にも影響を与える可能性がある。
特に注目されるのは、トランプ政権の「reciprocal tariff(相互関税)」政策だ。韓国に対する関税引き上げが実現すれば、同様の圧力が日本にも向けられる可能性が高い。日本の製造業界は、この動向を注視している。
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