ミャンマー軍政党が圧勝、しかし「選挙」の名を借りた権力維持に疑問の声
ミャンマーで軍事政権支持政党が総選挙で圧倒的勝利。しかし内戦下での統制された選挙に国際社会は正統性を疑問視。民主化への道のりは遠い。
232議席。ミャンマーの軍事政権支持政党「連邦団結発展党(USDP)」が下院で獲得した議席数だ。全263議席のうち実に88%を占める圧倒的勝利である。
1月31日、ミャンマー国営メディアが発表した総選挙結果は、軍事クーデターから4年を経て、軍政が「民主的正統性」を装うための舞台装置の完成を告げるものだった。
統制された「選挙」の実態
昨年12月28日から3段階に分けて実施されたこの総選挙は、表面上は民主的プロセスを踏んだものの、その実態は軍政による権力維持のための演出に過ぎなかった。
アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)は解散させられ、数十の政党が同様の運命をたどった。参加を拒否した政党も多く、選択肢は事実上、軍政支持勢力に限定されていた。
さらに深刻なのは有権者の状況だ。国連人権事務所によると、ロヒンギャなど少数民族の大部分は市民権を剥奪され、選挙権を持たない。360万人が国内外で避難生活を送り、選挙期間中だけで170人の民間人が空爆で命を落とした。
「多くの人々は純粋に恐怖から、投票するか棄権するかを選択した」。国連人権高等弁務官フォルカー・テュルク氏の言葉は、この「選挙」の本質を物語っている。
国際社会の冷ややかな視線
11カ国で構成される東南アジア諸国連合(ASEAN)は、この選挙プロセスを承認しないと明言した。通常は内政不干渉を原則とするASEANが、ここまで明確に拒否姿勢を示すのは異例だ。
日本政府も慎重な立場を維持している。ミャンマーは日本にとって重要な投資先であり、トヨタやスズキなどの自動車メーカーが現地で事業を展開してきた。しかし2021年のクーデター以降、多くの日本企業が事業縮小や撤退を余儀なくされている。
一方、軍政は選挙の正統性を主張し、3月の議会召集、4月の新政府発足を予定している。しかし憲法上、軍部には議席の25%が保障されており、文民政府が誕生したとしても実質的な軍政支配は続くことになる。
民主化への険しい道のり
ミャンマーの現状は、民主主義の形式を借りた権威主義体制の典型例と言える。選挙という「民主的手続き」を経ることで、軍政は国際的な正統性を獲得しようとしているが、その試みは明らかに失敗している。
問題は、この状況が東南アジア全体の民主化プロセスに与える影響だ。タイでも軍事政権の影響が色濃く残り、カンボジアやラオスでは一党支配が続いている。ミャンマーの事例は、形式的な選挙が必ずしも民主化を意味しないことを改めて示している。
日本にとっても、この状況は対東南アジア外交の再考を迫るものだ。経済関係を重視してきた従来のアプローチが、人権や民主主義という価値観と両立するのか。企業活動と人権保護のバランスをどう取るのか。
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