トランプのグリーンランド構想、NATO枠組みの亀裂を露呈
トランプ大統領のグリーンランド取得発言がNATO内部に緊張をもたらし、デンマークとの関係悪化が同盟の結束に影を落としている
75年間維持されてきたNATOの結束に、予想外の亀裂が走っている。発端はドナルド・トランプ大統領のグリーンランド取得構想だ。
同盟国への圧力が露わに
トランプ氏は就任直後から、デンマークに対してグリーンランドの「売却」を求める発言を繰り返している。「アメリカの国家安全保障にとって絶対に必要」と主張し、経済制裁も辞さない構えを見せた。
デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は「グリーンランドは売り物ではない」と断固拒否。しかしトランプ氏は「デンマークがグリーンランドを適切に守れていない」と批判を強め、NATO加盟国でありながら2%のGDP防衛費目標を達成していないことも槍玉に挙げている。
問題の核心は、グリーンランドが持つ戦略的価値にある。世界最大の島である同地は、北極海航路の要衝であり、レアアース資源の宝庫でもある。中国とロシアが北極圏への影響力拡大を図る中、アメリカにとってグリーンランドの地政学的重要性は急速に高まっている。
NATO内部の温度差
興味深いのは、NATO加盟国間の反応の違いだ。フランスやドイツはデンマークへの支持を表明する一方、ポーランドやバルト三国など東欧諸国は比較的静観している。これらの国々にとって、対ロシア防衛におけるアメリカの軍事力は不可欠であり、トランプ氏との対立は避けたいのが本音だ。
日本にとっても他人事ではない。トランプ氏は日米同盟についても「不平等」と批判を続けており、防衛費増額や基地負担金の大幅引き上げを求めている。グリーンランド問題でのデンマークへの圧力は、同盟国への要求がエスカレートする前兆かもしれない。
中国の影が見え隠れ
トランプ氏のグリーンランド構想の背景には、中国の北極圏進出への警戒がある。中国は2018年から「極地のシルクロード」構想を掲げ、北極海航路の開発に積極的に投資している。グリーンランドでも空港建設や鉱山開発への参画を模索してきた。
アメリカの安全保障専門家は「中国がグリーンランドに足がかりを築けば、北米大陸への直接的脅威となる」と分析する。トランプ氏の強硬姿勢は、こうした中国の動きを封じ込める狙いもあるとみられる。
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