ドル指数の急反発、ビットコイン回復の芽を摘むか
ドル指数が9カ月ぶり最大上昇を記録。FRB議長候補ワーシュ氏のタカ派姿勢への警戒で、ビットコインの回復に暗雲。投資家が注目すべき次の展開とは。
9カ月ぶりの急激なドル高が、ようやく安定の兆しを見せ始めたビットコインの回復シナリオに冷や水を浴びせている。
週末の急落で85,000ドルから75,000ドルを下回るまで下落したビットコインは、ここ24時間で75,000~80,000ドルのレンジで値動きを安定させていた。しかし、ドル指数(DXY)の突然の反発が、この回復の持続性に疑問符を投げかけている。
ワーシュ効果:タカ派の影
ドル指数は2日間で1.5%上昇し97.60に達した。この急上昇の背景にあるのは、ドナルド・トランプ大統領がFRB議長に指名したケビン・ワーシュ氏への警戒感だ。
ワーシュ氏は2006年から2011年までFRB理事を務めた際、「政策タカ派」として知られていた。最近はトランプ氏に歩調を合わせて低金利を支持する発言をしているものの、市場は彼の本来の慎重な姿勢を警戒している。
INGのアナリストは「ドルの下落を支えていた通貨安政策への期待が、ワーシュ氏の指名以降、巻き戻され始めている」と分析する。
雇用統計が次の分水嶺
注目は延期された米雇用統計だ。当初2月6日に予定されていたこの重要指標は、政府機関の一部閉鎖により延期されている。
INGは「8万人の雇用増、失業率4.4%横ばい」を予想し、「これがドルのさらなる安定・回復の舞台を整える可能性がある」としている。
FXStreetのマシュー・ライアン氏は「ワーシュ氏が過去にタカ派だった事実は、ハセット氏やライダー氏よりも積極的な利下げを支持しない可能性を示唆する」と警告する。
ドル高の重力:リスク資産への逆風
ドル高は機会コストの観点から、ビットコインや金などのドル建て資産に逆風となる。さらに、ドル高は世界的な金融引き締め効果をもたらし、資金調達コストの上昇によりリスク資産への投資意欲を削ぐ。
日本の投資家にとって、この動きは二重の意味を持つ。円安圧力が高まる一方で、暗号資産投資のリスクも増大する。日本銀行の政策正常化プロセスとの相互作用も注視が必要だ。
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