ハ・ジョンウ主演「Mad Concrete Dreams」が映す韓国社会の現実
tvNの新作スリラー「Mad Concrete Dreams」でハ・ジョンウが演じる借金まみれの建物オーナー。韓国ドラマが描く資本主義社会の光と影とは?
借金に溺れながらも商業用不動産を手放さない男性。tvNの新作サスペンス・スリラー「Mad Concrete Dreams」でハ・ジョンウが演じるのは、現代韓国社会の縮図とも言える人物だ。
不動産への執着が描く現代韓国
「資本主義社会では金が王様、建物を所有することがその次に良いこと」──ドラマの設定からは、韓国社会における不動産神話が透けて見える。ハ・ジョンウ演じる主人公は借金まみれでありながら、商業用不動産の所有者として誇りを持ち続けている。
この設定は偶然ではない。韓国では2021年以降、不動産価格の急激な上昇により、多くの一般市民が住宅購入から排除される現象が続いている。政府の規制にもかかわらず、「建물さえ持っていれば」という信念は根強く残っている。
K-ドラマの新たな方向性
ハ・ジョンウは「Narco-Saints」での演技で国際的な注目を集めた俳優だ。彼が選んだこの作品は、従来のロマンティック・コメディや歴史ドラマとは異なる、よりリアルな社会問題を扱っている。
近年のK-ドラマは「イカゲーム」「パラサイト」のように、韓国社会の格差問題を正面から描く作品が世界的な成功を収めている。「Mad Concrete Dreams」もこの流れに位置づけられる作品と言えるだろう。
日本の視聴者にとっての意味
日本でも不動産を巡る問題は深刻だ。バブル崩壊以降、「土地神話」は崩れたとされるが、都市部では依然として住宅価格の高騰が続いている。韓国の不動産事情を描いたこのドラマは、日本の視聴者にとっても他人事ではない現実を映し出している。
特に注目すべきは、主人公が「一度の幸運な機会」を待ち続けているという設定だ。これは経済成長が鈍化した現代社会で、多くの人が抱える心境を代弁している。
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