李嘉誠氏、英電力会社を1.8兆円で売却へ
CKハチソンがパナマ港湾事業の損失を受け、英国電力インフラ事業を売却。香港財閥の戦略転換が示す地政学リスクの現実
香港の大富豪、李嘉誠氏率いるCKハチソングループが、英国の電力インフラ事業者「UKパワーネットワークス」を140億ドル(約1兆8000億円)でフランスの電力会社に売却することが明らかになった。
パナマ港湾事業の痛手
この売却の背景には、同グループが最近経験したパナマでの港湾事業をめぐる深刻な損失がある。CKハチソンは長年にわたってパナマ運河の両端で港湾運営権を保有していたが、米中対立の激化とともに地政学的な圧力が高まっていた。
2024年後半から、パナマ政府は中国系企業による港湾運営に対する懸念を強め、最終的にCKハチソンの運営権を取り消す決定を下した。この措置により、同グループは数十億ドル規模の資産価値を一夜にして失うことになった。
「現金化」戦略への転換
UKパワーネットワークスは英国の電力配電網の約4分の1を担う重要なインフラ企業だ。ロンドンを含む英国南東部の800万世帯以上に電力を供給している。李嘉誠氏のビジネス帝国にとって、この事業は長期的な安定収益源として位置づけられてきた。
しかし、パナマでの損失を受けて、同グループは戦略を大きく転換した。安定したキャッシュフローを生む資産を売却し、現金を確保する「資産の現金化」路線に舵を切ったのだ。
地政学リスクの新たな現実
注目すべきは、売却先がフランスの電力会社である点だ。これは偶然ではない。欧州企業への売却により、米中対立の影響を受けにくい「政治的に中立」な取引構造を作り上げている。
李嘉誠氏は過去数年間、中国本土への投資を段階的に縮小し、欧州や北米での事業拡大を進めてきた。しかし、今回のパナマ事件は、たとえ香港企業であっても「中国系」とみなされるリスクが現実化したことを示している。
日本企業への示唆
日本の総合商社や電力会社にとって、この動きは重要な示唆を含んでいる。三菱商事や伊藤忠商事など、海外インフラ投資を積極的に展開する日本企業も、地政学リスクの評価方法を見直す必要があるかもしれない。
特に、東南アジアや中南米での事業展開において、現地政府の政策変更や米中対立の影響をより慎重に検討する必要性が高まっている。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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