米国、主要洋上風力発電5事業を凍結。関連株は急落、再生可能エネルギー政策に暗雲
ロイター通信によると、米政府が主要な洋上風力発電プロジェクト5件を凍結。関連企業の株価は15%以上急落し、米国の再生可能エネルギー政策に大きな打撃を与えています。背景にあるコスト高騰とサプライチェーン問題を解説。
ロイター通信によると、米政府は21日、国内で計画されていた主要な洋上風力発電プロジェクト5件の許認可手続きを凍結すると発表しました。これを受けて、関連企業の株価は軒並み急落し、バイデン政権が掲げるクリーンエネルギー目標の先行きに不透明感が広がっています。
今回凍結されたのは、東海岸沖で計画されていた合計8ギガワット規模のプロジェクト群です。これは約300万世帯分の電力供給に相当する規模であり、米国の洋上風力発電計画の中核をなすものでした。政府関係者は凍結の理由について「サプライチェーンの混乱、資材コストの高騰、そして追加の環境影響評価が必要になったため」と説明しており、無期限の延期となる可能性を示唆しています。
この発表を受け、プロジェクトに関わる欧州の大手エネルギー企業の株価は、22日の市場で一時 15% 以上下落。米国の再生可能エネルギー関連ETFにも売りが波及し、市場の動揺が広がっています。アナリストは「政策への期待感だけで進んできたプロジェクトの脆弱性が露呈した形だ」と指摘しています。
洋上風力発電業界は、ここ数年、インフレと金利上昇という逆風にさらされてきました。特に、タービン製造や特殊な設置船の確保といったサプライチェーンの問題は深刻で、採算性が当初の計画から大幅に悪化していました。今回の政府による「凍結」という判断は、こうした経済的現実を前に、計画の抜本的な見直しを迫られた結果とみられています。
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