ビットコイン7万2000ドル突破、戦争不安後退で暗号資産市場が一斉反発
ビットコインが7万2000ドルを突破し、イーサリアムやソラナなど主要暗号資産が軒並み上昇。戦争不安の後退とETF資金流入が相場を押し上げる。
7万2000ドル。ビットコインが2月5日の暴落以来初めてこの水準を突破した。イラン・イスラエル紛争への懸念が和らぎ、投資家のリスク選好が戻ってきたことで、暗号資産市場全体が力強い反発を見せている。
市場全体で見られた強い上昇
ビットコインの上昇は単独の動きではなかった。イーサリアムは7.5%上昇して2,114ドルに達し、2月下旬以来初めて2,000ドル台を確実に回復した。ドージコインも7.5%急騰して0.095ドル、ソラナは5.3%上昇して89.91ドルとなった。
特に注目すべきは、この上昇が幅広い銘柄に及んでいることだ。XRPは4.2%上昇して1.41ドル、BNBは3%上昇して650ドルに達した。唯一の例外はトロンで、上昇率は1.4%にとどまった。
戦争リスクの再評価が転換点に
今回の上昇の背景には、地政学的リスクに対する市場の見方の変化がある。イラン・イスラエル紛争が勃発した当初、投資家は最悪のシナリオを想定していた。しかし、ホルムズ海峡の状況が安定化し、原油価格の急騰も一服したことで、市場は「パニック売り」から「冷静な価格形成」へと移行している。
韓国の株式市場が前日の記録的な下落から11%の急反発を見せたことも、アジア市場全体のリスク選好回復を象徴している。米国のピート・ヘグセス国防長官は作戦が「3週間から8週間」続く可能性があると述べたが、市場は長期化よりも段階的な収束を織り込み始めている。
ETF資金流入が下支え
技術的な要因も見逃せない。3月に入ってから米国のスポットビットコインETFに7億ドルの資金が流入している。これは機関投資家が「押し目買い」を続けていることを示唆している。
ビットコインは過去1か月間、7万ドルの天井に3回阻まれていたが、今回は明確にこの水準を突破した。これまでの「偽のブレイクアウト」とは異なり、今回の上昇には実需の裏付けがある。
日本の投資家にとっての意味
日本の暗号資産投資家にとって、今回の動きは複雑な意味を持つ。円安進行により、ドル建て資産である暗号資産の円建て価値はさらに押し上げられている。一方で、地政学的リスクが完全に解消されたわけではなく、ボラティリティの高い状況は続くと予想される。
日本銀行の金融政策正常化の動きも、リスク資産への資金配分に影響を与える可能性がある。従来の「安全資産」である国債の利回りが上昇すれば、暗号資産への投資判断にも変化が生じるかもしれない。
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