イーロン・マスク 2025年 予測 の答え合わせ：未完に終わった5つの公約

大きな期待を背負い、時には世界を熱狂させてきた「予言」の数々。しかし、2025年12月31日現在、現実は公約とは遠い場所にあります。テスラやSpaceXを率いるイーロン・マスク氏がこの一年に約束していた未来は、果たしてどれほど実現したのでしょうか。マッシャブル（Mashable）の報道をもとに、その「答え合わせ」を行います。

イーロン・マスク 2025年 予測 の現状：火星とロボタクシーの誤算

最も象徴的な公約の一つが、2025年までの「有人火星探査」でした。マスク氏は2016年のカンファレンスで、順調にいけば2024年に打ち上げ、翌年に到着すると語っていました。しかし、14年前のウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューから続くこの約束は、依然として果たされていません。

地上での公約も厳しい状況です。マスク氏はテスラの第2四半期決算説明会で、2025年末までにロボタクシーが米国の人口の半分をカバーすると宣言しました。しかし、実際に稼働しているのはオースティンなどの一部地域に限定されており、ニューヨーク・タイムズの報道によれば、現地でさえ車両を見かけることは稀であるとされています。

AGIと新型ロードスター：遠のく「完全自動」の夢

AI分野でも楽観的な予測が続いていました。マスク氏はxAIが2025年にAGI（人工汎用知能）に到達すると示唆していましたが、ビジネスインサイダーの最新レポートによると、その目標は「数年以内」へと実質的に延期されています。また、2017年に予約を開始した「テスラ・ロードスター」のデモ走行も、年内の実現は見送られる形となりました。

DOGEによる予算削減の行方

政治分野では、新設されたDOGE（政府効率化省）のトップとして、連邦予算から2兆ドルを削減すると豪語していました。しかし、CATO研究所の分析によると、2025年11月までの支出は前年比で2480億ドル増加しており、当初掲げた削減目標とは対照的な結果となっています。