CHARAアレイによる新星爆発の直接撮像:V1674 HerculisとV1405 Cassiopeiaeの正体
2021年に発生した新星爆発V1674 HerculisとV1405 CassiopeiaeをCHARAアレイが高解像度で直接撮像。爆発の非対称性や共通外層フェーズの存在が明らかになり、衝撃波と粒子加速のメカニズム解明に繋がる新たな知見が示されました。
わずか16時間でピークに達した爆発と、53日間輝き続けた爆発。対照的な2つの新星が、宇宙のダイナミックな素顔を明かしました。ジョージア州立大学のCHARAアレイ(高角度分解能天文学センター)は、2021年に検出された2つの新星爆発の初期段階を、これまでにない高解像度で直接捉えることに成功しました。
CHARAアレイが捉えた新星 V1674 Herculis の非対称な噴出物
新星とは、連星系において白色矮星が伴星からガスを吸い込み、表面で核暴走反応を起こす現象です。今回の観測対象の一つであるヘルクレス座のV1674 Herculisは、記録上最も速い部類の新星であり、発見から16時間以内に最大輝度に達しました。近赤外干渉計を用いた画像には、爆発から2.2日後と3.2日後の姿が記録されています。
画像によると、この爆発は球状ではなく、北西と南東の2方向に物質が噴出する楕円状の構造を持っていました。また、爆発のピーク後には噴出物の速度が約5,500 km/sに達したことが確認されています。これはNASAのフェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡が捉えた高エネルギーガンマ線の検出時期と一致しており、異なる速度の噴出物が衝突して強力な衝撃波を形成した裏付けになると見られています。
V1405 Cassiopeiae が示した「共通外層フェーズ」の謎
一方、カシオペヤ座のV1405 Cassiopeiaeは、ピークに達するまで53日を要した「遅い」新星です。驚くべきことに、最大輝度時の中心光源の半径は約0.85 au(天文単位)しかありませんでした。理論上、噴出物が広がっていれば23〜46 auに達しているはずの時期であり、これはガスの層が連星系全体を包み込む「共通外層フェーズ」が長く続いた可能性を示唆しています。
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