機関投資家専門取引所が業界3位に浮上
暗号資産取引所Bullishが2月のスポット取引量でCoinbaseを抜き3位に。取引量62%増の760億ドルを記録。分散化が進む暗号資産市場の構造変化を読む。
市場全体が縮小しているときに、一人だけ成長した取引所がありました。
2026年2月、暗号資産業界全体の取引量が減少するなか、機関投資家専門の暗号資産取引所 Bullish(ティッカー:BLSH)がスポット取引量で 62.6% という大幅な増加を記録し、 760億ドル に達しました。この数字は2025年10月以来の月間最高水準であり、 Bullish のスポット市場シェアを 5.06% に押し上げました。結果として、長年業界第3位の地位を保ってきた Coinbase(シェア 4.59%)を初めて追い越し、中央集権型取引所のランキングで3位に躍り出たのです。
縮小する市場のなかで起きた逆転劇
2月の暗号資産市場全体は、決して活況とは言えませんでした。中央集権型取引所における現物・デリバティブの合計取引量は前月比 2.41% 減の 5.61兆ドル となり、2024年10月以来の最低水準を記録しました。ビットコインは2月の大半を 6万〜7万ドル の狭いレンジで推移し、投機的な売買を促すような激しい値動きが限られていました。
そのような環境下で、業界最大手の Binance でさえ、スポット市場シェアが 22% 程度と2020年10月以来の最低水準に落ち込みました。絶対的な取引量( 3,310億ドル)では依然として他を大きく引き離しているものの、その支配力には陰りが見え始めています。市場が静かになるほど、取引量は特定の巨人に集中するのではなく、むしろ複数の取引所に分散していく——今回のデータはそんな傾向を示唆しています。
Bullish の急成長の背景には、同社のビジネスモデルがあります。同社は個人投資家ではなく機関投資家のみを対象とした取引所を運営しており、流動性の提供、取引コストの最適化、そして機関向けの専門的な商品ラインナップで差別化を図ってきました。昨年にはニューヨーク証券取引所への上場も果たし、透明性と信頼性の面でも一定の評価を得ています。なお、 Bullish は本記事の情報源である CoinDesk の親会社でもあります。
日本市場への示唆:機関投資家の動向に注目
日本の暗号資産市場は、金融庁(FSA)による厳格な規制のもとで独自の発展を遂げてきました。 コインチェック や bitFlyer といった国内取引所が市場を主導するなか、機関投資家の参入は他の主要市場と比べて慎重なペースにとどまっています。
しかし、 Bullish の台頭は、グローバルな文脈で重要な問いを提起します。機関投資家向けに特化した取引所が市場シェアを急拡大できるとすれば、日本でも同様のモデルが成立する余地はあるのでしょうか。 野村ホールディングス や SBIグループ はすでに暗号資産分野への投資を進めていますが、機関投資家専用のインフラという観点では、まだ発展途上と言えます。
また、デリバティブ取引が全取引の 73.2% を占めるという現実は、日本の個人投資家にとっても他人事ではありません。日本では暗号資産デリバティブに対する規制が厳しく、レバレッジ倍率も制限されています。グローバルな機関投資家がデリバティブ中心の取引戦略を強化するなか、日本の投資家は規制の壁によって同じ土俵に立てない状況が続いています。
暗号資産市場の構造が変わるとき、規制の枠組みも問い直される——そのサイクルが、また一歩進んだのかもしれません。
本コンテンツはAIが原文記事を基に要約・分析したものです。正確性に努めていますが、誤りがある可能性があります。原文の確認をお勧めします。
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