ビットコイン急落でも「買い時」と業界大物たち、ETF流入は継続
ビットコイン3日連続下落で恐怖指数は「極度の恐怖」。しかし業界大物らは「買い場」と主張。ETF流入継続の意味とは?
7万ドルを超えた週末の回復から一転、ビットコインは3日連続で下落を続けている。暗号資産恐怖・貪欲指数は「極度の恐怖」領域に留まり、市場全体の時価総額は約2.28兆ドルまで縮小した。
しかし、この下落局面で興味深い現象が起きている。業界の大物たちが「今こそ買い時」と声を揃える一方で、ビットコインETFへの資金流入は3日連続で継続しているのだ。
「パニック売りは見られない」という冷静な分析
オンチェーンデータ企業Glassnodeは今回の下落について「過去の基準では控えめな調整」と評価している。過去のサイクルピークで見られたようなパニック売りの兆候は確認されていないという。
Wintermuteのデスクストラテジスト、ジャスパー・デ・マーレ氏は「現物取引量が比較的少ない中、レバレッジが短期的な値動きを主導している」と分析。先週金曜日にビットコインが底値から急反発したのも、ペルプ(永続契約)のショートポジションが過度に積み上がっていたためだと説明した。
「市場はまだ価格発見の段階にあり、このレンジ内での激しい値動きが続く可能性が高い」とデ・マーレ氏は予測している。
大物投資家たちの強気姿勢
香港で開催中のConsensus Hong Kongで、Fundstratの最高投資責任者トム・リー氏は投資家に対し「底値を狙うのではなく、エントリーポイントを探すべきだ」と助言した。
一方、ビットコイン保有企業MicroStrategyのマイケル・セイラー会長はCNBCで「調整局面にもかかわらず、ビットコインは伝統的な株式を上回るパフォーマンスを見せると期待している」と長期的な強気姿勢を改めて表明した。
SkyBridge Capitalのアンソニー・スカラムッチ氏も「8万4000ドル、6万3000ドル、そして現在の低い水準でビットコインを購入している」と明かし、積極的な買い増しを続けていることを公表した。
ETF流入が示す機関投資家の冷静さ
市場センチメントが悪化する中でも、ビットコインETFへの資金流入は1日あたり1億6650万ドルと堅調を維持している。累積流入額は549億8000万ドルに達し、総保有量は約127万BTCとなっている。
この現象は何を意味するのか。個人投資家が恐怖に駆られて売却する一方で、機関投資家は冷静に買い場と判断している可能性が高い。ETFという仕組みを通じて、より長期的な視点を持つ資金が市場に流入し続けているのだ。
日本の投資家にとっての示唆
日本の暗号資産投資家にとって、この状況はどう解釈すべきだろうか。円安が進行する中で、ドル建て資産としてのビットコインの魅力は相対的に高まっている。また、日本の大手金融機関も暗号資産への関心を高めており、SBIや楽天などが積極的に事業展開を進めている。
重要なのは、短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、より長期的な視点で市場を捉えることかもしれない。今回の調整局面で業界大物たちが示した冷静さは、暗号資産市場の成熟度を物語っているとも言える。
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